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Facebookが日本で普及するかどうかの議論が盛んなときにこんな話をするのもなんだが、最近はソーシャルの次の時代のことばかり考えている。
ウェブページとウェブページの間の関係性(リンク張ったり、張られたり)を解き明かそうとしたGoogleの全盛時代から、人間と人間の関係性(だれとだれが友達か)を解き明かそうというFacebookの時代に入ったという認識は、そろそろ共通のものになってきたように思う。
では次はどういう時代かというと、データとデータの関係とユーザーとユーザーの関係が、さらにリアルな社会につながるのだと思う。その最初の形が、ジオメディアや位置情報関連サービスなどと呼ばれる仕組みやサービスだ。モバイル機器への入力やセンサーを通じて、われわれはいろいろなデータを作り出す。それらのデータが何を意味するのかを解き明かし、企業は的確な商品、サービスを提供しようとするようになる。
そのデータ、人、リアル社会のつながりをGoogleが確立するのか、Facebookが確立するのか、Appleが確立するのかは分からない。それとも新しいベンチャー企業が新しい仕組みを携えて登場するかもしれない。
そしてデータ、人間、リアル社会がつながったときに、個人の作り出すデータがデジタル社会の潤滑油の役割を果たす。経済社会の通貨の役割を果たすのだと思う。
われわれはGoogleにウェブ上での行動履歴や検索履歴といったデータを与えることと引き換えに、検索や地図といった便利なサービスを無償で提供してもらっている。Googleはわれわれの個人データを基にわれわれが何を購入しようとしているのかを解き明かし、その購買意欲に沿った広告を表示し、広告収入を得ている。行動履歴や検索履歴といった個人のデータが、ウェブの経済を回しているのだ。
Facebookは、これに加えわれわれの友人関係や非公開の個人のデータを集めている。Googleよりも多くのデータを集めようとしているわけだ。より多くのデータが集まるのだからFacebookはいずれGoogle以上の収益を上げることになるだろう。われわれユーザーはわれわれの個人のデータを提供する代わりに、Facebookからいろいろなサービスを無償で提供してもらうことになるのだろう。
そしてソーシャルの次の時代の覇者は、われわれの位置情報や電子マネーを通じたリアルな店舗での購買履歴、その他のありとあらゆるデータを入手できるようになる。これまでと比較にならないほどのデータを集め、それをベースにわれわれの購買意欲を読み解き、広告、マーケティングを展開するようになるわけだ。かなり大きな経済活動になる。
そこまでくると、個人のデータがデジタル社会の潤滑油になり通貨の役割を果たしていることに、だれもが気づくようになると思う。
個人データに価値があることに消費者が気づけば、個人のデータを業者が管理するのではなく、消費者自らが自分で管理したいと思うようになるだろう。そしてそうすべきだとも思う。
といっても全員が自分のサーバーを持つわけにもいかないだろうから、個人データを管理してくれるビジネスも登場するだろう。
通貨を預ける銀行のような仕組みができ、個人データを預けるようになるのだろう。そして消費者が、自分の判断でどのデータをどの業者に渡し、その見返りとして、情報やサービス、割り引きなどを受けるようになるのだと思う。
為替市場のように個人データをやり取りする仕組みも登場すると思う。
これが僕が考えているソーシャルの次の時代と、その中でのビジネスチャンスだ。
こんな文章だとあまりにも漠然とし過ぎて、うまく伝わらないと思う。
もう少しいろいろ考えて、もっと分かりやすく説明できるようにしたいと思う。