GREEのOpenFeint買収についてまとめてみた【田中翔太】

寄稿DeNA, GREE, OpenFeint, スマートフォン・タブレット, プラットフォーム

ゲーム業界の動きについて、前回に引き続き早稲田大学の田中翔太さんから寄稿していただきました。詳細な解説です。(本田正浩)

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[読了時間:5分]
 どうも、@edy_choco_edy です。今日もweb業界、というよりソーシャルゲームプラットフォーム業界(?)で大きな動きがありました。

 GREEによるOpenFeintの買収です。

グリー、全世界で7,500万ユーザーが利用するOpenFeint社を完全子会社化〜 世界最大級のスマートフォン向けソーシャルプラットフォームに 〜 http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0422_02.html

グリー、世界最大級のスマートフォン向けソーシャルプラットフォーム「OpenFeint」を85億円で買収 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110422-00000003-isd-game

 朝方の発表で、通勤中もtwitterのタイムラインが大盛り上がりでした。

 この買収については今後どのような展開が予想できるのか、過去のニュースと合わせ、自学のためにまとめてみたいと思います。

1.Openfeintって何?

 まず、Openfeintについて。

 GREEのプレスリリース資料で「スマートフォン向けゲームにコミュニティ機能を追加できるソーシャルゲームプラットフォーム」と紹介されている「Openfeint」。

 まず運営元は米国カリフォルニア州のOpenfeint社。http://www.openfeint.com/

 もともと「Aurora Feint」社の「Openfeint」というサービスでしたが(DeNA-mobageと同じ関係)、サービスの拡大に伴い、社名を変更したようです。

 iPhoneアプリでよくゲームアプリを落とす人は、グリーン地に白い双葉をあしらった丸いマークが、アプリの右下などに表示されているのと見たこともあるのではないでしょうか?

 Openfeintは「GREE」や「Facebook」といったSNS自体というよりも「開発者がアプリにソーシャルな要素を加えるための追加機能のセット」と考える方が理解しやすいかもしれません。

 もともと独立したゲームアプリに、Openfeint機能を「組み込む」ことで、そのゲームアプリのスコアを他のユーザーと競ったり、海外ゲームによくある「実績」を比べたりすることが出来る、というイメージです。

 例えば架空のパズルアプリ「つみワンコ」というものがあるとします。可愛い子犬を、何匹積み上げることが出来るか、というゲームだとすればここにOpenfeintを組み込むことで

・他に誰がプレイしているか=フレンド機能
・何匹まで積み上げたか=スコア
・特別な犬をX匹積み上げた!、特別なペアを5セット揃えた!=実績
・どうすれば100匹の壁超えられるか相談する=Forum(掲示板)
・友達に「いま200匹いった!」と自慢する=メッセージ
といった「ソーシャルゲーム」的な要素を追加することが出来ます。

iPhoneアプリに搭載されている「OpenFeint」機能とは
http://mikan8929.blog6.fc2.com/blog-entry-23.html
※こちら、実際の画面イメージが分かりやすく解説されています。

OpenFeint: 世界と繋がるソーシャルゲームネットワークが熱いぞ!使い方の解説&マニュアル
http://www.appbank.net/2010/01/21/iphone-application/86580.php
※開発者視点からの詳細な説明。その魅力が分かりやすいです。

ソーシャルアプリの作り方 第三回 – OpenFeint
http://lab.klab.org/young/2010/03/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9-%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%9B%9E-openfeint/
※株式会社Klabの若手エンジニアブログ。Openfeintの実装方法について。

2.なぜプラットフォームなの?

 Openfeintを組み込んだアプリはおよそ5000あると発表されています。この5000のアプリをダウンロードしたプレイヤーは、Openfeintを利用することを勧められます。その方が「他のユーザーと競えて面白いよ!」と言われる訳です。

 ここで登録すれば、他のOpenfeint対応アプリでも同じアカウントでプレイできるため、Aアプリに「edy.choco.edy」で登録⇒Openfeint対応のB、Cアプリでも「edy.choco.edy」でスコアを競えるということになります。

 これは「mixi」に登録すればどのmixiアプリでも同じアカウントと遊べるのと近いイメージです。

 「mixi」に「エディ」で登録⇒サンシャイン牧場もマイミク通信簿も遊べる。

 ただ、Openfeintはあくまでソーシャル要素を「追加」するパッケージのようなもので、Openfeintそれ自体からゲームをダウンロードする、仮想通貨を共有する、といったものではありません。mixiやGREE、mobageのように「Openfeintにアクセスする」というイメージはほとんどないはずです。「あ、このアプリはOpenfeint対応なんだな。アプリのメニュー画面からスコアを見にいってみよう」という感じです。

 日本のモバイルSNSの場合、ユーザー間のコミュニケーションを可能とするソーシャルプラットフォームとしての面と、仮想通貨の決済などを行う課金プラットフォームとしての両方を備えているとすれば、Openfeintは前者のソーシャルプラットフォームそのものです。(ちなみにOpenfeintはtwitterやFacebookアカウントと紐付けられるサービスであることも注目です)。

 以上の点から現段階で約7500万ユーザー(Openfeint-GREE発表)を擁していることから、世界最大級のゲームによる「コミュニケーション」プラットフォームであることは間違いありません。

 ちなみにOpenfeintに類似のサービスとしてappleの「GameCenter」のほか「Come2Play」「J2Play」などがあります。

apple Game Center 世界中と遊ぼう
http://www.apple.com/jp/ipodtouch/features/game-center.html
※公式サイト

 このapple公式のサービスの登場で「Openfeintは大丈夫なの?」と心配されましたが

・先行者優位があること(すでにOpenfeintはかなりのユーザー数を獲得していた)
・機能面ではOpenfeintが優れている面も多いこと
・Gamecenterはアップル製品限定(iPhone、iPod touchなど)であること
 (Openfeintはそのような縛りがない。Andoroid版もありクロスプラットフォーム化している)。
などの要因から、Openfeintはスマートフォンにおけるゲームプラットフォームの先頭ランナーとして注目され続けています。

[GDCOnline2010][iPhone Summit] Aurora Feint & Playfish
http://shimakiki.wordpress.com/2011/01/28/gdconline2010iphone-summit-aurora-feint-playfish/
※Aurora FeintのEros Resmini氏によるOpenfeintについてのコメント。「クロスプラットフォーム」志向について強い意欲を示しています。

GameCenter Vs OpenFeint
http://www.spiritjb.org/2010/09/gamecenter-vs-openfeint-this-is-second.html
※「Interface」や「Social networking」など項目ごとにそれぞれの優位性が語られています。英文。

Come2PlayやOpenFeintがめざすソーシャルゲームプラットフォームの新世界
http://www.socialapplication.jp/2009/06/developer/566/
※必読記事。Openfeintと類似の他サービスについて記述。この分野の日本語記事は希少なのでとても助かる内容です。アメリカは早い時期からこのようなスマートフォン向けゲームプラットフォームが模索、注目されていたことが分かります。なぜそうなったかについて、後半で「これらは完全に新しいジャンルなのか?」と分析。アメリカにおけるオンラインゲーム、ゲームロビーアプリケーションについてのまとめが大変勉強になります。

3.ビジネスとしてはどうなの?

 Openfeint社は2008年8月に設立された非常に若い会社です。

 2010年12月期の業績は「売上高28万2500ドル、営業損失658万9000ドル」とのこと。

 先に述べたとおり、Openfeintは「組み込み」で「コミュニケーション」を提供するサービスです。組み込む機能の開発用パッケージ(いわゆるSDK)は無料で公開されており、コミュニケーション機能の利用も無料なので、明確なビジネスモデルが出来ている、とは言いにくい面があります。(もちろん、ゲーム内課金や決済モデルがはっきりしている日本のSNS各社と比較して、ですが)。

 この点についてはOpenfeint社自身も前提としており「新しいビジネスモデル」を志向しているようです。

iPhoneのソーシャルゲームプラットフォームOpenFeintX登場
http://www.istpika.com/blog/1430/
※株式会社istpikaブログ。以下引用。
 『Facebookは巨大な市場を生み出しました。それはFacebookのゲームがバイラルテクノロジーにより簡単にユーザー同士に伝播する能力をもっていたからです。そして、その中のごく一部の人たちが現金でバーチャルグッズを買います(アイテム課金)。それによって大きな市場となったのです。もし、iPhoneでもそのやり方をコピーできるなら、多くのiPhoneゲーム会社も潤っていたでしょうが、現在そうなってはいません(儲かっているiPhone開発者はごく一部です)』

 つまるところ、Facebookのように(そして「GREE」のように)プラットフォーム内課金モデルを構築したい、ということですね。印象的なのは『Aurola Feintの従来のプラットフォームであったOpenFeintは、iPhoneのためのXbox Live』という一文。つまりは『メイン機能があっての無料』サービス。次にOpenfeintが狙いたいのは『スマートフォンゲームにおけるFacebook』、むしろ『mobage』であり『GREE』なのでしょう。

 個人的には、このユーザー数でもってGREEが注力しているスマートフォンアドネットワーク事業がどう活きてくるかにも注目しています。広告モデルは基本であり、スマートフォンにおける広告モデルには大きな可能性があります。

GREE、スマートフォン向けアドネットワーク企業を買収
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/18/news082.html
※『グリーは1月18日、スマートフォン向けアドネットワーク事業を展開するベンチャー企業・アトランティス(東京都千代田区)を買収し、同事業に参入すると発表』。買収金額はおよそ16億円だそうです。

アドネットワークとは(日経ネットマーケティング)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20080411/298767/
※『アドサーバーを運営する事業者が、複数のメディアサイトと提携して広告を配信する。

 広告主にとっては、一つのアドネットワークに発注すれば、傘下の多数のメディアサイトに広告を配信できるため手間が省ける』。簡単にいうと、広告配信を取りまとめて配信するサービスですね。いま、スマートフォンへの広告配信で注目されている分野です。広告主がGREEに依頼すれば、個別に配信を依頼しなくても一斉にアプリに配信してもらえる、というイメージ。

グリー、アトランティスのアドネットワークをGREEプラットフォームに提供開始
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=3240

グリー、開発パートナー向けアドネットワークサービス「GREE Ad Program」の提供を開始
http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0224_02.html

 現段階では膨大な売上を狙えるモデルがある、とはいえませんが、そうなる可能性はある、ということです。

 GREEのノウハウでもって、7500万人のユーザーが有料課金に乗り出せば……、という想像は夢が膨らみます。

 スマートフォンにおけるゲーム内課金は「グローバルでは日本ほど上手くいかない」と言われてきましたが、最近は海外のソーシャルゲームデベロッパーからも、以下のような報告もされています。

iPhoneゲーム,アイテム課金で売上が劇的に改善。ARPUがFacebookの6倍,GREEレベルに
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/07/iphone-95ac.html
※「米国モバイル市場調査会社Flurryによる調査結果とiPhoneアプリ・デベロッパー数社のコメント」が主な内容。「課金売上単価が約10倍(1.49ドル→14.66ドル)」といったデータも。iPhoneゲームはその課金単価からするとFacebook(平均2.5ドル)より魅力的なプラットフォームになりつつある、という指摘。

 少なくとも、一度そうなればOpenfeintにはそのユーザー数を背景とした爆発力があるわけです。

 そのため、投資・出資の対象としても注目されており

インテルと中国のThe9、OpenFeintに出資
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2304
※2010年10月の記事。『2社の出資額は800万ドル』とのこと。

 そしてお馴染みDeNAも

米国Aurora Feintとの資本業務提携に関する基本合意のお知らせ(株式会社ディー・エヌ・エー)
http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html:title=http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html


 このように2009年10月05日の段階で資本業務提携を行っていました。今回のプレスリリースの中でもOpenfeintの大株主の中に、第2位として株式会社ディー・エヌ・エーの名前が登場しています。

当社子会社であるGREE International,Inc.によるOpenFeint,Inc.子会社化のお知らせ
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=878969
※『株式会社ディー・エヌ・エー (18.3%) The9 Limited (14.3%) Intel Capital Corporation (10.7%)』

 この点、DeNAは2010年10月に米国ngmoco社を買収しており、同社のもつPlus+ネットワーク(現在はmobage)と資本提携先のOpenfeintとの事業領域の重なりが指摘されており、その動きが注目されていました。

米国ngmoco社の買収について〜世界No.1のソーシャルゲームプラットフォームの構築を加速〜
http://dena.jp/press/2010/10/ngmocono1.php

DeNA南場智子社長インタビュー翻訳(要約)
http://d.hatena.ne.jp/soechan129/20101016/1287231643
※Inside Social GameによるDeNA南場社長のインタビュー。

『Q:DeNAが20%の株式を持っているOpenFeintとPlus+ networkは競合するのでは?

 A:競合するかもしれない。※OpenFeintには長期で投資しているだけ(Passive Investor)だから、Plus+networkを戦略の中心に置く。つまり、西洋の市場ではPlus+ networkを展開していく』。

 GREEのプレスリリース、IR資料を見る限り、今回はOpenfeintへのDeNAの出資額(約20%)は他の株主と同様、GREEが現金で引き取る、という形になったようです。この辺りもどういう駆け引きがあったか気になりますがこちら2社の比較についてはまた別の機会にじっくりやってみたいと思います。

4.GREEとOpenfeintのこれから

 GREEとOpenfeintのこれからについては、奇しくもDeNAの過去のプレスリリースが参考になりそうです。

米国Aurora Feintとの資本業務提携に関する基本合意のお知らせ(DeNA)
http://blog.dena.ne.jp/press/archives/2009/10/aurora_feint.html

の中に、『Aurora Feintは、同分野のトッププレイヤーで、多数のゲームデベロッパーとコミュニティユーザを擁する「OpenFeint」に、DeNAが「モバゲータウン」で培ったコミュニティ運営やマネタイゼーションのノウハウを融合することにより、同事業を飛躍的に成長させる』という記述があります。

 結果としてはその後、ngmoco社の買収、Plus+ネットワーク統合による『mobage』のグローバル化に動いた訳ですが、2009年の段階で、こういった戦略は提示されていました。

 一方、それから2年以上が経った今、GREEはどう動くのか。

 過去にGREEとTencentの提携の記事でも書いたのですが、GREEは非常に大きな構想をもっているように思います。短期的にはマネタイズ、ローカライズなどで苦労するかもしれませんが長期的にみれば、大きなプラットフォーム連合の盟主となる資格を有しているのではないでしょうか?

 GREEはソーシャルゲームアプリのイメージが強いのですが、その開発パートナーにはゲーム以外のプレイヤーも意外と多いことが知られています。

スマートフォン向け「GREE Platform」に171社がアプリを提供へ
http://www.gree.co.jp/news/press/2010/1217.html
※例えば出版や占いコンテンツなど。代表格として、以下の角川グループも。

角川グループとグリー、インターネットコンテンツ事業で業務提携
http://www.gree.co.jp/news/press/2011/0224_01.html

 こうした幅広いコンテンツでもって、アジア圏に打って出るのも面白いかもしれません。GREEパートナーがもつ日本の漫画、アニメ、映像コンテンツなどはひとつの魅力となるでしょう。

【SNS/海外戦略】mixi、GREE、DeNAの中国進出をまとめてみた
http://d.hatena.ne.jp/edy_choco_edy/20110126/1296051806
※自分の過去記事です。GREEのTencentとの提携について興味ある方はぜひ。

 かつて上記記事のなかで

『うまくいけばGREEを軸に有力なSNSが繋がっていく「SNSプラットフォーム」化というのが、この先には見えてきそうです。ある意味、Facebook帝国に対するGREE共和国?』と書いたのですが、より現実味が出てきたように思っています。

 GREEはその後、東南アジアを中心とするmig33との提携も発表しています。

グリー、「mig33」とスマホ向けプラットフォームの仕様共通化で合意
http://gamebiz.jp/?p=9428

 これにより、GREE-Tencent、GREE-mig33、GREE-Openfeintという大きな連なりが見えてきます。

 GREEを軸に、Tencentやmig33、更に今回Open Feintも加え『スマートフォンプラットフォームの仕様を共通化』していくというのは、面白い試みになりそうです。この『仕様の共通化』が何を指すかはおいおい見えてくるでしょうし、その内容によってインパクトも変わってくるでしょう。

 同社はプレスリリースの中で以下のように述べています。

『グリーは、現在グローバル戦略の下、日本に加え海外で事業展開を進めています。今回の買収により、2,506万ユーザー(2011年3月末現在)が利用するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「GREE」と、スマートフォン向けゲームにコミュニティ機能を追加できるソーシャルゲームプラットフォーム「OpenFeint」で1億ユーザーを超える世界最大級のモバイル端末向けソーシャルプラットフォームを構築します』。

 そもそも『モバイル端末向けソーシャルプラットプラットフォーム』とは何なのか。その答えが、これからのGREEには求められてくるのではないでしょうか。

 少なくとも私はこのような手本がない分野において、日本企業が世界をリードしている現状にとてもわくわくしています。

5.(おまけ)海外地域進出とグローバル進出という見方

 今回の提携のニュースをみて、ふと思い出したことがありました。DeNAのSamsungとの提携です。

世界のサムスン電子製スマートフォンにDeNAグループのソーシャルゲームプラットフォーム「mobage」を提供
http://dena.jp/press/2010/12/denamobagedena.php

 DeNAとGREEの2社はいずれもグローバル志向を掲げ、積極的な買収・提携を繰り返してきました。

 『海外地域進出』と『グローバル進出』という切り口でみることが出来ると考えています。

(地域)北米のngmoco(Plus+)、中国の天下網⇔中国のTencent、東南アジアのmig33
※地域・言語圏に根付いたネットワークを買収、提携することでユーザーを獲得し、現地デベロッパーとの関係を深める戦略。
(グローバル)Samsung端末へのプリインストール提携⇔Openfeint買収
※グローバルに展開するネットワーク(サービス、プロダクト)と提携、または買収し、一挙にグローバルなユーザー獲得につなげる戦略。

 この若干性質が異なる買収・提携の二段重ねが今後どのような結果をもたらすのか。非常に興味深いと思います。ある意味で、地に足をつけた地域進出と、飛び道具的に一気にグローバル化するグローバル進出では、どちらが効果的なのか。いずれ結果が見えてくると思いますが、その成果も踏まえ、この2社の戦略から学ぶところは多いのではないでしょうか。

 なお、参考までにソーシャルゲーム・メディア分野で注目されているサイバーエージェントも先日、北米市場でのソーシャルゲームプラットフォーム『GameWave』を発表しています。

サイバーエージェント、iPhone向けソーシャルゲームプラットフォームを今春提供 グローバル展開を推進
http://www.cyberagent.co.jp/news/press/2011/0228_1.html

JPモルガン、サイバーエージェントの「GameWave」に関するレポートを発行
http://gamebiz.jp/?p=5975
※JPモルガンによるレポート。『JPモルガン証券では、このプラットフォーム・モデルは、OpenFeint やScoreloopと類似するものと指摘している。また、同サービス開始に伴い、多額の投資コストは発生しないものと見ているようだ』とのこと。

 こちらのプラットフォームは株式会社パンカクの『Pankia』を元にしており、これはOpen Feintに近い形式です。

株式会社パンカク http://www.pankaku.co.jp/

PANKIA公式ページ http://pankia.com/
※米国Appstore有料ランキング1位を獲得した『Light Bike』が有名ですね。Pankiaは『6634765人』のユーザーがいるとのこと。

 今後ともGREEとその周辺のプレイヤーが繰り出す海外戦略からは目を離せない日々が続きそうです。

 引き続き、キャッチアップしていきたいと思います。

(追記)
グリーの国際展開におけるOpenFeint社 買収の位置づけ
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?template=ir_material&sid=8916&code=3632
※GREEの戦略についての公式資料。やはりポイントは『世界最大級のユーザー数を有する「OpenFeint」に、国内/海外で開発した自社ソーシャルゲームを展開し、収益化を図る』という目標でしょう。『収益化/仮想通貨、仮想アイテムの販売管理システム成果報酬型広告』という部分が、業績にダイレクトに影響しますから、直近の目標はここでしょう。
(追記終)

—-

 以上、今回のニュースをまとめてみました。なにぶん、浅学な学生のまとめたものですので抜け漏れ、誤りなどがあるかもしれません。ぜひご指摘いただければと思います。またリンク・引用させていただいた元記事の筆者の皆様に御礼申し上げます。引用についてはすべて出典を記しておりますが、何か問題あればお手数ですがご連絡いただければと思います。

 以下に自分のtwitterアカウントを記載しますので、叱咤激励、ご助言ご指摘などお待ちしております。

 twitterアカウント http://twitter.com/edy_choco_edy

 長文乱筆、ご容赦を。最後までご覧いただきありがとうございます。

(注記)なお、私は現在DeNAにてインターンをしておりますが、同社インターン等を通じて業務上知りえたことは一切ここには反映しておりません。全て一個人としての見解であり、内容の正確性については最大限努力しておりますが、現在進行形の事象であることからも保証することはできません。また、ここに記載されているリンクについてはご自身の判断でご利用ください。悪しからずご了承お願いいたします。

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著者プロフィール:田中翔太(たなかしょうた)@edy_choco_edy

都の西北にて国際ビジネス法を学びつつ、ソーシャルゲーム/webサービス周りで働く2012卒就活生。

現在はDeNAにて週3日、某有名ソーシャルゲームタイトルの企画・分析・運営のインターン、リクルートにてHR領域の新規SNS事業立案のインターンなど。twitterアカウントは@edy_choco_edy

早稲田大学法学部3年。浜辺陽一郎(国際ビジネス法)ゼミにて幹事長。国際法務(国際取引法、諸外国の会社法制、独禁法の域外適用、海外子会社の内部統制・コンプライアンス)などを中心に専攻。総合電機メーカー法務部、DeNAサマーインターン、リクルート(web領域)インターン、シリコンバレー訪問(twitter社、ngmoco:)社、Booyah社、SequoiaCapital 、500startups)訪問などを経て、ソーシャルゲームやwebサービスに目覚める。2012年卒DeNA内定者第1号。趣味は散歩。

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