あえて地方で戦う、凄腕エンジニア達のスタートアップ 【増田 @maskin】

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[読了時間: 2分]

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 日本のIT産業におけるヒトとカネが集まる東京。

 経営者は口々に「集約メリットの高さ」を主張し、特に渋谷区、新宿区、港区には事業拠点のみならず開発拠点も集中する時代が続いている。

 一方で、ノマドやフリーエージェント等の場所に依存しない働き方やライフスタイルも流行になりつつある状態で「本当に都心で働く必要があるのか」そんな疑問を感じる人もいるだろう。

 この写真は北関東、茨城県つくば市に所在するFULLER株式会社の社屋。緑豊かな公園や畑が広がる、いわゆる郊外の風景の中にある、普通の一軒家である。

 ジャージ姿の彼らは、友達の家に遊びに来ているわけではなく、FULLER社のメンバーであり、直前まで一軒家の一室で開発業務に打ち込んでいたのだ。

ほとんどが高専出身の実力派




 FULLERは、2011年夏に開催されたブレークスルーキャンプで高瀬チームとして最終プレゼン大会でTwitterクライアント「Mult」で3位を受賞した面々らが中心となって設立された企業。なお、MultはPittaaと名前を変え、まもなくリリース予定だ。

 ブレークスルーキャンプ終了後の2011年11月、茨城県つくば市に会社を設立。その後、値頃感のある一軒家を借り、本社として利用し初めた。

 閑静な住宅地の一端で駅からもそこそこ距離があるが、静けさと綺麗な空気は集中力を倍増させてくれるようにも思う。

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 上の写真のような感じで、開発はその一室で行い、中には屋根裏部屋に住んでいるメンバーもいる。食事は当番制で自炊するため、多くの時間をこの場所で過ごす。

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 ノリも良く、会話も上手、かつ学生とは思えないほどのプロフェッショナル感覚は、まるでシリコンバレーのガレージベンチャーのよう。

 北関東はシリコンバレーと同じ乾燥した平地、都心からおよそ100Kmの地域で雰囲気もそっくり。ここから生み出されるプロダクトに期待せざるを得ない印象だ。

 どうしても対面しなくてはならない場合は外出するが、基本的にこの場所で開発に困ることはない。東京や国内のみならず海外の事業者との関係も構築できているとのことで、実力だけで勝負する彼らがどんな成長を見せるか注目される。

メンバー紹介

shibuya渋谷 修太
CEO/Founder

長岡高専出身。筑波大学を卒業後、事業会社でマーケティング職に従事。自身が運営していた高専の学生が大学へ編入する際のノウハウを提供するブログをきっかけに大学時代からサービス開発を進める。このサービスをもとに高専生を集めた事業会社FULLERを2011年11月に設立。現在はCEO職と同時にエンジニア、マーケターとしても業務に従事している。

takase高瀬 章充
CFO/Co-Founder

久留米高専出身。筑波大学を卒業後、CEOの渋谷と共にFULLERを創業。2011年のブレークスルーキャンプでは3位に入賞した。また、IPA未踏IT人材発掘・育成事業のクリエーターとして採択されいている。
現在はCFOとしてファイナンス業務と同時に、データ分析やソフトウェア開発にも従事。

fujiwara藤原 敬弘
CTO/Co-Founder

苫小牧高専出身。高専卒業後、事業会社にてインフラエンジニアとして勤務。当時からアジャイル開発などのチーム開発も経験し、開発チームのマネジメントを経験。
現在ではCTOとして開発チームのマネジメントを進めると共に、チーフエンジニアとして開発に幅広く従事。都内でPythonの勉強会も主催している。

nagai永井 裕一
COO/Co-Founder

苫小牧高専出身。筑波大学卒業後、CTO藤原と共同でWeb関係の事業を進めていた経験がある。
現在ではCOOとしてプロジェクトマネジメントを進めると同時に、UI/UXデザインやフロントエンドの開発を中心に従事している。フラッシュ暗算など特殊能力を何故か有している。

murohoshi室星 亮太
App Engineer

長岡高専出身。東京工業大学を卒業後、FULLERに参画。CEO渋谷及びチーフデザイナー桜井と共に高専時代を過ごし、当時から共同でソフトウェア開発を行なっていた。Tech Tokyo入賞。
現在はフロントエンドの開発を中心にエンジニアとして従事している。画像処理が専門。あまりの体力にFULLEROIDと呼ばれる。

sakurai桜井 裕基
Chief Designer

長岡高専出身。千葉大学を卒業後、FULLERに参画。大学時代はプロダクトデザイン、環境デザインを専攻。また、iida AWARD 2011ではファイナリスト選定などデザインの面で幅広く活動。ブレークスルーキャンプ2011ではCFO高瀬と同チームで出場、3位入賞。CEO渋谷及びエンジニア室星と同じ長岡高専出身。現在はUI/UXデザイナー及びエンジニアとして従事。コーポレートブランディングも担当している。

katou加藤 哲平
Server Engineer

長岡高専出身。FULLER最年少。CEO渋谷と同じ長岡高専出身で、大学を休学しFULLERに参画。最年少ながら高い開発力でチームを支える。現在はサーバーエンジニアとして開発に従事。既に多くのプロダクトの開発に携わった経験から日夜開発に取り組んでいる。

omata小俣 剛貴
Chief Marketer

慶應大学卒業後、FULLERに参画。ブレークスルーキャンプ2011の副代表として運営に従事し、キャンプ参加者であったCEO渋谷らと出会う。大学時代は複数の外資系事業会社でのマーケティング業務に従事。
現在はマーケティング業務やコーポレートブランディング、PR活動などビジネス開発に広く従事。

【関連URL】
・FULLER株式会社
http://fuller.co.jp/

蛇足:僕はこう思ったッス
20年くらい前、シリコンバレーーサンフランシスコ界隈のスタートアップをまわったことがあるが、みんなこうした一軒家で社長&エンジニア、デザイナーといったチームで小さなプロダクトを開発していた。北関東は、日本最大の平地の末端でシリコンバレーと気候が良く似ている。僕自身も北関東の栃木県宇都宮にいるのは、過去マイコン文化があり現在も研究者が多いことにも関係するが、それよりも自然豊かな環境でバリバリ仕事できること、そして、都心に依存し過ぎないライフスタイルを実践することに他ならない。
実力者が地方に出るケースはよくある話。週4日地方で、2日は都心くらいなら実現可能性は高い。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。TechWaveでは創出支援に注力。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・Twitter @maskincoffee-meeting 詳しいプロフィールはこちら


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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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