なぜ? 日本通信が「ポケモンGO」専用SIMを発表した理由 【@maskin】

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 MVNO事業者である日本通信は2016年7月28日、スマートフォンアプリ「Pokémon GO(以下、「ポケモンGO」)」のみ利用できる専用SIM「b-mobile ゲームSIM」を発表した。発売日は2016年8月10日で価格はSIMカード込みの値段で1500円。プリペイド型のサービスで1GB分のデータ通信もしくは30日間の使用料が含まれている。追加チャージは500円。

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 「ポケモンGO」関連のSIMカード周辺としては、日本リリース直前の7月19日、フリービット系列のDTIがポケモンGOでのデータ通信料を1年間無料にする新プラン「DTI SIM ノーカウント」を発表。フリーテルも7月22日に無料化プランを発表するなど注目された。

 いずれも、既存の通信SIMプランにポケモンGOの通信料を無料化するサービスを追加するというタイプ。ところが、今回発表された日本通信の「b-mobile ゲームSIM」は、無料どころか、ポケモンGOしか使用できないという制限がある。

 金額面を見ても、SIMカードと1GBもしくは30日間の使用料のパッケージが1500円と一般的な安価な通信SIMと変わりなく、以降、月1GB以内の使用量と仮定して毎月500円程度を払い続けたとしても、制限のないSIMカードと金額的な差があるわけではない。この制限ばかりのプロダクトに疑問を感じる人もいるようだ。

 なぜ、日本通信はこのようなサービスを投入したのか、直接聞いていた。回答頂いたのは広報の田尻氏。

「ポケモンGOの登場により、お子さんがゲーム機としてスマートフォンを使用したいというニーズが生まれました。通常のスマートフォンをそのまま渡して、ペアレンタルコントロールなどの保護機能をかけるという話もあるのですが、それでも安心して渡せるとはいいがたい状況にあると感じています。そこで、不安をなくすためにゲーム専用の通信だけに限定した今回のプランを投入することに決めました。継続使用で月に500円が妥当かどうかは何ともいえませんし、どれくらいのニーズに応えられるかまだわかりませんが、こうしたニーズに対応する施策は実際の利用動向を見ながら適宜展開していきたいと考えています」。

 日本通信は、この取り組みに計画値を設けているわけではない。シェアを拡大するための戦術的サービス投入というよりは、ゲームをプレイしたい若年層の子供たちと、プレイさせたい親御さんの気持ちを組みとったサービスということだ。

 これにより、(依存度や外でのプレイにおける事故などのリスクは別として)これまでよりも安心してスマホを持たせられるという親御さんが増加しそうだ。



【関連URL】
・日本通信、ポケモンGO専用SIMを新発売
http://www.j-com.co.jp/news/1604.html

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin-bit-2016 確かに、街を歩いていても、小学生や中学生を中心に、ポケモンGOをプレイするユーザーが散見されている。若年層のスマートフォンやネット利用制限については賛否両論あるが、子供達を守るサービスや大人側の支援策が日本は極度にプアで、実際に事件やトラブルが増加し続けている状態。なかなか問題が整理されないのは、スマートフォン/インターネットが多機能多様なカルチャーをもっているからだと思うが、「ポケモンGO」を軸に考えると色々なものがクリアになっていくように思える。

なぜかというと、「ポケモン」および「ポケモンGO」がトラブル誘引の原因となるとは考えにくいからだ。実際のハント中の事故などはあるが、ポケモンそのものは子供から大人まで受け入れているし、ポケモンGOもその延長線上にあると信じる傾向があると思う。(もちろんLINEがダメかというと、そうは思わないし相当な努力を続けていると思うのだが、結局対話要素そのものは他人とのトラブルを誘引しやすいし実際発生している現実がある)

結果として一般消費者は、インターネットそのものの可能性を「ポケモンGO」縛りの観点で受け入れているのだと思う。だからこそ、これを突破口に「不安要素を選択する自由」を求めているように思う。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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