CoinList=仮想通貨の ICO(初期資金調達)を支援するプラットフォーム、米AngelListとProtocol Labsが開始へ

BlockChain/BitCoin, News

新しい仮想通貨を作り、それをクラウドセール形式で一般に販売することで資金を調達することを巷では、株式公開のIPOにちなんで「ICO(Initial Coin Offering)」と読んでいます。Forbeの報道によれば、この2年間で4億4000万ドルがICOによって調達されているとのことです。仮想通貨ネットワークを構築しようとする起業家はベンチャーキャピタル(VC)よりも多くの資金を仮想通貨のトークンを販売することで獲得するケースも存在します。

現在における仮想通貨の資金調達方法の問題点は、実態がないにも関わらず資金集めが行われることです。事業の実態が不明だったり、仮想通貨ネットワークが稼働する前でも言い値で売り出されることが実際にあります。

そこで投資家とスタートアップを結ぶ取り組みのパイオニア米AngelListと、Filecoinなど分散型ネットワークストレージを構築する米Protocol Labsは、発売前の仮想通貨トークンに対し安全に法令を遵守した形で投資できるようにするためのサービス「Coinlist」を公開しました。

「CoinList」は、SAFT(Simple Token for Simple Token)という新しい契約方法を採用することで、仮想通貨スタートアップがネットワークをスタートする前に、債務証書を発行することなくトークンと引き替えにお金を調達することができるというものです。「SAFT」は、アメリカ合衆国におけるトークン販売の法的枠組みでCoinListでは標準として使用されますが、枠組み自体はオープンソースになっており誰でも利用できます。

「CoinList」の初めの案件は、分散ファイルストレージ「Filecoin」になるとのことで、出資は有力仮想通貨もしくは銀行送金によって行えます。但し、投資できるのはAngelListに登録され、米国証券取引委員会が定める基準を満たしている投資家に限定されるとのことです。具体的には、年間で20万ドル以上を稼ぐ個人投資家、または、1億ドル以上の純資産を有する個人などになるといいます(詳細はこちら)。

【関連URL】
・CoinList
https://coinlist.co

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin-bit-2016 仮想通貨スタートアップ(もしくはブロックチェーンスタートアップ)の問題は、クラウドファンディングの問題に共通する部分があるといわれている。クラウドファンディングでは、注目を浴び大量の資金を獲得したにも関わらず、製品が完成せず頓挫、突然の事務所閉鎖ということも珍しくない。ICOではそれと同じかもっと深刻な問題が起こるだろうと考えられている。CoinListの取り組みは、実態なく事前に投資だけ集めて利益を稼ぐ仮想通貨スタートアップを抑制する役割を果たす可能性もあるが、「CoinList」で扱っているからという余計なバイアスから期待値を上げてしまう可能性もある。ただ、現時点では、何が不正で、どこが詐欺か線引きがわからないことも多い(業者が雲隠れ、とかあからさまなものはNGだが)。こうした取り組みを通過点として進歩しない限り、仮想通貨は単なる不透明な取引市場としての認知を超えることはできないのだろう。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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