世界初 メッセンジャーアプリ「Spika」を完全オープンソースで公開、フロントからバックエンドまで提供 【増田 @maskin】

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[読了時間: 2分]

 クローバースタジオ(所在地クロアチア)が2013年9月に公開した、スマートフォン向けメッセンジャーアプリ「Spika」に注目が集まっている。LINEを筆頭とするメッセンジャー型のアプリを、オープンソース(MITライセンス)で公開したからだ。フロントエンド側だけでなく、バックエンド側のプログラムも公開されている。

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 「Spika」は、完全オープンソース。

 iOS版、Android版のソースコードのほか、バックエンドシステム全てがMITライセンスで公開されている。

 データベースにはスケーラビリティーとスピードで定評のあるCouchDBを採用。スケーラビリティーを考慮し、複数のWebサーバーで動作する設計をしているなど、すぐに他サービスに組み込み実用的な設計がなされているのが特徴だ。

 現在のところ実装されている機能は以下の通り。

現在実装済の機能一覧

・ユーザー登録
・アバター
・プロフィールの作成
・友達登録
・チャット
・メッセージ送信
・グループチャット
・画像共有/ビデオ共有/音声共有
・ティッカーの送信
・位置情報の共有
・ユーザー
・グループの検索
・パスコードによる画面ロック
・プッシュ通知
・未読管理


莫大なコストがかかるメッセンジャーアプリの敷居を下げる

 クローバースタジオは、日本人とクロアチア人のハーフである安江健 氏が代表兼オーナーを務める研究所機能を持った開発会社。安江 氏夫婦が日本との橋渡し役を果たし、20人のスタッフと共に日本の案件を多く手がけている。

 安江 氏は 「スマートフォン向けメッセンジャーの開発には結構なコストがかかります。しかし、Spikaを利用する事でメッセンジャーやソーシャルアプリの作成にかかるコストを大幅に削減出来ます」と語る。

 「現在、メッセンジャーアプリは乱立状態。尖った機能を持ったアプリをリリースしようにも、莫大がコストが発生してしまいます。

 実際、Spika自体も20人/月位のコストを開発にかけています。しかもOSがリリースされたりする度に問題解消などもしなくてはならず、リリースが遅れるなど大変でした。

 しかし、あまりコストをかけずに開発することが可能にる事の出来ない会社に、基本機能をSpikaから流用してもらいたい、そう思いOSSでの提供を開始しました」。

 安江 氏は「長期的目標はアプリ界のWordpressになる事」という。誰もが気軽にブログシステムをインストールして運営できるように、「Spika」を使ってコミュニケーションアプリを作れるようにする目論見だ。

 メッセンジャーアプリをフルスクラッチで開発するとコストがかさみ、改修も難しくなるが、「Spika」を使用すれば、より魅力的な機能開発に注力できるし、社内向けのメッセージングツールを作ったり、オウンドメディアとしてのサービスを展開することも視野に入れられる。

 クローバースタジオでは、今後、「Spika」を応用したアプリを公開するほか、Spikaのカスタマイズやコンサルティングなどを積極的に受けていく考えだ。




【関連URL】
・Spika – world first opensource messenger for ios/android
http://spikaapp.com/ja/

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin2011009rev.fw 2012年夏にクロアチアの学生と何人かと交流したのだが、そのアグレッシブさと技術的発想力の高さは目をみはるものがあった。「クロアチアでは技術者ですらやりたい仕事が見つからないという状況でして、実際にチャンスさえあればクロアチアから外に出て仕事をするという意識がかなり一般的になっています」ということで、安江氏は「クロアチアに来た身としてはこの状況をどうにかして変えられないか」と考えている。
これを聞いて日本と世界、東京と地方みたいな構図を思い浮かべずにはいられなかった。意欲がある人が、そのホームグラウンドで活き活きと活動することを大切にしたい。安江 氏の意気込み、「Spika」にかける熱意の源泉はその辺にあるようだ。
「Spika」は多くの人に希望を与えるものとなるように思う。出たばかりのプロダクトだが、どうか、Spikaを使用した作品がどんどん増えてくれればと思う。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演している。現在、TechWaveをリボーン中。中長期プランニングやアドバイザリー活動で定評がある。(@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中)
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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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