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[読了時間:4分、「蛇足」、アンケート含む]
シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、12月に発売予定のタブレット端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」向けのコンテンツストア「TSUTAYA GALAPAGOS」を同時期にオープンすると発表した。先行するAppleのタブレット端末iPadとのハード面での比較では際立った特徴に欠けるシャープのガラパゴスだが、ソフト面で日本のコンテンツ提供者との関係を活かした品揃えで勝負に出るもよう。
コンテンツを求めて消費者がガラパゴスに流れるのか、消費者の支持を得たiPadにコンテンツ提供者が流れるのか。日本市場ではどちらのビジネスモデルに勝利の女神が微笑むのだろうか。
発表によると、シャープとCCCは同事業を運営するために合弁会社を11月に設立する予定。出資比率はシャープが49%、CCCが51%となる。
また12月から電子書籍を、来春には映画や音楽などのエンターテインメントコンテンツを、それぞれ配信する計画。
シャープのガラパゴスの発表を見たときには、ハードのスペックだけ見て「???」という感じだった。何が特徴なのかよく分からなかった。それに、世界を狙うっていうけど、どうなんだろうと思った。
でも今回の提携の枠組みをみて、国内市場で善戦する可能性は十分にあると思う。CCCもビジネスモデルの転換を迫られているし、外国勢という「仮想敵」に対抗すべくハードメーカーとコンテンツホルダーがスクラムを組んだということだ。
でもこのスクラムがどの程度うまくいくのだろうか。来年いっぱいが勝負だろう。企業主導で電子コンテンツ時代という新しい時代にソフトランディングできるのか、それとも消費者が反乱し業界再編が起こるんだろうか。
短期的には勝算はあると思うけど、でも長期的には日本国内だけ死守ってやり方は機能しなくなると思う。あくまで未来に向けた過渡期の中で、時間稼ぎをしながら新しい時代のビジネスモデルを構築することが、ハードメーカー、コンテンツホルダーにとっても必要なんだと思う。
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