2016年7月12日に、訪日旅行客及び民泊事業者向けサービスを展開するジェイピーモバイル株式会社が、アプリやWEB上で「騒音・温度・湿度」を24時間把握できるスマートデバイス「ポイント」を開発・販売するMinut AB(スウェーデン・マルメ)と日本における同商品の独占販売契約を締結したことを発表した。
「ポイント」は部屋に設置するだけで、同デバイスを取り巻く環境をアプリやWEBを通じて、24時間いつでも把握することが可能とのこと。また、事前に各種「異常値」を設定でき、「ポイント」オーナーは、これら異常値を超えた数値が感知された場合は瞬時に通知を受けることができるようだ。「ポイント」は部屋を録音することはなく、プライバシーの保護が両立できる唯一のデバイスとのこと。
ジェイピーモバイルとMinutの両社は、ジェイピーモバイルの開発した民泊データ分析ツールを活用した「ホスト向けポータル」の共同開発及び販売を行う。これによって、同センサーと民泊分析データを統合し、民泊運営を行う世界中のホストは、部屋の状況を常に把握することができるだけではなく、データに基づいた運営判断が可能になるそう。
日本における民泊の課題として、ゲストによる騒音や国内マンションの多くで禁止されているバルコニーでの喫煙が問題となることも多かった。従来は、近隣住民による苦情や通報により初めて把握していたことが、「ポイント」を利用することで把握することができるようになるようだ。
スマートセンサー「ポイント」は、販売価格が14,800円(税別)とのことだが、対象期間は7月12日〜7月31日で販売開始キャンペーンとして、150台限定で12,800円(税別)にて事前販売を開始するとのこと。
過去記事:『民泊物件すべての情報を時系列でDB化』AirDNAジャパン 田中 良介氏インタビュー
ジェイピーモバイル株式会社は、BEENOS株式会社及び事業会社、個人投資家を引受先とする総額1億5000万円の資金調達を2016年5月20日に完了しており、開発・マーケティングの強化と人材拡充の加速をさせると発表していた。代表取締役社長の田中良介氏は資金調達のプレスリリース後に「一銭も無駄にすることなく、事業拡大へ向け邁進してまいります。」とコメントするなど、事業拡大に邁進しているようだ。過去にインタビューを行った際に田中氏は、「人生は一度しかない。一からものを作るということに対して、達成感が違うと思った。買った株が上がった場合は、運かもしれないし、本当に自分の読みがあたったのかもしれない。しかし、事業はそうではない。事業は運の要素はそれほど多くはない。人が集まるのも金が集まるのも自分次第。そこに魅力を感じた。」と語っており、事業に対する並々ならぬ思いが感じられる。今後の展開に注目だ。