ブログってどの程度、一般ユーザーに読まれているんだろう。
Comscoreによると、世界で毎月3億人がブログを読んでおり、タンブラーの7月の訪問者は5000万人だった。Quantcastによると、ブログコメントシステムの Disqusは6000万人に利用されている。
ニューヨークのベンチャーキャピタリストのFred Wilson氏は、ブログが既にマスのメディアになった、とブログで書いている。
でも本当にそうなのだろうか。どうも自分の周りを見渡しても、ブログから情報を入手している人などほとんどいない。RSSリーダーが何であるかを知らない人も結構いる。さすがにネットでニュースを読むようになったとはいえ、読むのは新聞社のニュースサイトの記事くらい。
一般的な日本企業ってこんな感じなんだろうか。それとも自分の職場(報道機関のデジタル部門)が世の中の流れから取り残されているのだろうか。
アーカイブ2009
Twitterで「飲食店なう」を支援する機能–iPhoneアプリ「30min.」がアップデート
ざっと見たけど、非常にいい感じ。ちょっと前にツイッターで「日本のジオメディアも早くツイッターと連携しないかなあ」とつぶやいたら、30min.の中の人から「しばらくお待ちください」というリプライがきていたけど、やっぱり開発を進めていたようだ。
Twitter連携機能を使うと、いまいるお店、いま食べているメニュー、お店の混雑情報などをTwitter上の友人と共有できるようになる。
30min.のアプリで該当する店舗を検索し、100文字以内のテキストや写真を添えて投稿すると、30min.の該当店舗ページと周辺エリアのページの
ほかに、Twitter上にも投稿内容が反映される。
これは便利だ。それにどうも一連のグルメサービスって、グルメ
過ぎてB級グルメ専門の僕にはあまり役に立たない。僕は有名レビューアーよりも、僕の友達とアイツとアイツ、それにいつも金がなくてピーピー言っている連
中がどこでメシを食っているのか知りたい。今後は地図上で一覧表示できるようになるそうだし、今後が楽しみ。
今まで30min.はブログ記事を中心としたサービスだったが、いち早くtwitterに対応したことでこれから大きく躍進するんじゃないだろうか。
やはりtwitterというマーケティングインフラと連携することでいろいろなビジネスが生まれてこようとしている。
連携ビジネスの参考記事。TwitterプラットホームとTweetmeme的商機
ツイッターの大きな功績の1つは、情報発信の敷居下げたこと。ブログはやったことないがツイッター始めたという人がいるし、ツイッター始めてからブログ始めたって人もいる。
ほんとにここ2、3ヵ月のことだけど、iPhoneで情報収集しツイッターを使って人脈を広げる「できるビジネスマン」が増えてきているように思う。この辺少しアメリカに似てきた。
でももう少し若い世代がツイッターそのものを使うかどうかは疑問。もちろんツイッター風のつぶやきサービスにはニーズがあるんだろうけど、放っておいても勝手に広まるってことでもなさそう。だからamebaなうやgreeひとことには、チャンスもあるし、乗り出す意義もある。きっとamebaやgreeなどの日本のつぶやきサービスが若年僧を押さえていくだろう。
そして最後には、日本風のつぶやきサービスとツイッターが連携されることだろうし、連携されなければ連携サービスというビジネスチャンスが生まれる。
一方で問題は企業のいろいろな部署で決定権を持つフツーのおじさんたち。権限は持つが情報収集力は弱く新しいツールを使っての人脈拡大の方法も知らないひとたちをどうコミュニティ化すればよいかということ。新しいメディアはコミュニティをベースにしたものだから、どうしてもターゲット層が自ら情報発信してコミュニティを形成しないと成立しない。
それともおじさんにはいままで通り新聞とテレビでリーチするしかないのだろうか。
参考記事:湯川鶴章のIT潮流 powered by ココログ: 別にツイッターのモノマネでもいいじゃない http://is.gd/4D74H
サイバーエージェントやグリーがツイッター風のサービスを始めることを、単なるモノマネだとして批判的に見る向きもあるようだけど、今だにツイッターのマーケティングプラットホームとしての価値にピンとこない人もいるんだから、まだましなほうだと思うよ。動きが速いほうじゃないかなあ。
なんせツイッターの創業者だって最初はその可能性に気づかなかったっていうんだから。
知り合いのシリコンバレーのベンチャーキャピタリストも、もしツイッター創業者たちが出資を希望してやってきていたら、事務所からつまみ出していたことだろうって語っていた。
そういう意味ではツイッターって、その人の思考の柔軟性を測るリトマス試験紙みたいなものかも。それにしてもこういう新しい技術動向にいつもいち早く反応し、その可能性を見極めることのできるモディファイの小川さんやKNN神田さんて、本当に優秀だと思う。
見ていただければ分かるように、ブログにtweetmemeのパーツをつけた。ブログ本文の左上の小さな四角がそれ。okappa本田に手伝ってもらった。今風のブログになったような感じで嬉しい。ところで、このtweetmemeって一見、何げない無料サービスなんだけど、実はものすごい可能性を秘めているんだ。
このボタンを押すだけで簡単にツイッターでRT(つぶやき返し)できちゃうんだけど、すごいのはそこじゃなくて、RTのデータを集められるところなんだ。RTのデータ集めることで、今ネット上で何が話題になろうとしているのかをリアルタイムで把握できるということが半端なくすごい。
単純にRTの数をランクするだけで、ニュースランキングのようなものができる。今最も多くのユーザーが関心を持っている情報表示できるのだ。
ニュースサイトだけではない。ECサイトにもメリットがある。最近はいろいろなニュースをtwitterで最初に知ることが増えている。もっと詳しく知りたいときに初めて検索エンジンにアクセスする。つまり時系列でいうと、検索キーワードの盛り上がりよりも、twitterのRTの盛り上がりの方が先にくる。検索キーワードのランキングで特定の商品名が急上昇すれば、その商品をトップページに持ってくるようプログラミングされたECサイトがあるが、twitterのデータを解析すれば検索ランキングに影響が出る前にECサイトの表示を変更できるようになる。どこよりも早く売れ筋商品を前面に押し出したサイト作れるわけだ。
それにそのURLがどのようにRTされていったか追跡調査できる。どの分野の話題でだれがインフルエンサーかを把握できるわけだ。インフルエンサーに重点的にアプローチすれば、マーケティング効果が向上することは言うまでもない。
ツイッターのようなサービスを自ら作り育て上げなくても、ツイッターに相乗りさせてもらうだけで、ツイッターの生み出す価値の1つを享受できるんだ。すごくないか、これを考え出した人たち。
もちろん前回のエントリーに書いたようにツイッター生み出す最大の価値はモバイルにあるんだけど、その価値が最大限発揮されるようになるまであと1、2年はかかる。そのときまでURLという情報の伝播がツイッターの価値になる。その価値の果実をtweetmemeも享受するきとになる。ひょっとするとtwitter以上にURL伝播の恩恵を受けるかもしれない。
このようにプラットホームに寄り添うことで、プラットホーム自体よりも恩恵を受ける場合がある。僕はこうしたビジネス戦略を「軒を借りて母屋を取る」戦略と呼んでいる。
tweetmemeと同じような戦略で進んでいるのがURL短縮サービスのBit.ly。Bit.lyでどうやって儲けるつもりなのか不思議に思った人がいるかもしれないが、これが彼ら戦略。結構優れたビジネスモデルだ。
ツイッターは情報社会インフラになるわけだから、よりそうことで恩恵を得られるビジネスモデルってまだまだあると思う。
参考記事: TechCrunch いったいTweetMemeの規模はどの程度なのか、なぜそれが問題なのか? http://is.gd/4CqrZ
湯川鶴章のIT潮流 powered by ココログ: Twitterのビジネスモデルはモバイル広告 http://is.gd/4CrMR
グリーもツイッターのような「つぶやき」サービスに乗り出す。CNETの記事から。
グリーが11月上旬にPC版サイトをリニューアルする。代表取締役社長の田中良和氏が「いままでのPC版サイトは、なかったことになりました」と語るように、大胆な方向転換を打ち出した。今後は140字以内の一言コメント機能を前面に押し出し、人気のミニブログサービス「Twitter」に対抗する。正式リニューアルに先立って、FireFox3.5、Safari4、Google Chromeのユーザーのみ利用できるベータ版サイトが10月26日から公開されている。
「なかったことになりました」って、あったじゃん(笑)。
でも「オリジナルのサービスをやっていく」って気負わなくていいと思う。本当に独創的でオリジナルなサービスって、ベンチャー以外手がけるのは難しいと思う。だってツイッターの中の人でさえ、「最初はこのサービスの何がすごいのか分からなかった」って言ってるんだから。
ある程度の規模にまで成長した会社が、ツイッターのように「何が面白いのか分からない」事業計画を、社内で通すことなんて無理だと思う。もの真似でいいんだと思うよ。要は、どれだけ速く実装し、過去を「なかったことにする」柔軟性が大事なんだと思う。
それにしてもマイクロソフトのインターネット・エクスプローラで見られないの?すごい。
ちょうどグリーが躍進しているのはなぜか、という問題に迫った日経BPのすばらしい記事があったので、ついでにご紹介。
週末からにかけてのニュースはツイッターの@tsuruakiのつぶやきからどうぞ。
Mon, Oct 26
- 05:47 グリー躍進、本当の理由 日経ビジネス 【すごい人材が集まったから】http://is.gd/4Bj88
- 05:55 書籍「丸ごとコピー、公開」は乱暴過ぎる:日経ビジネス【文化に対する見識って…】 http://is.gd/4BjFK
- 06:16 TLではなくユーザーごとのつぶやきを表示するiPhoneツイッターアプリ http://j.mp/2VH6zq
- 06:23 ケータイ Watch – [ケータイ Watch.biz] サロン向けの携帯予約受付システム「ヨヤクちゃん!」 http://bit.ly/LZDow
- 09:55 TechCrunchJapan: Mozilla、Google Waveに対抗するRaindropを発表。【正式版ダウンロードはまだ。使ってみたいけどダウンロードというところがひっかかる』 http://bit.ly/gq8uS
- 10:06 「本の未来」をプロモーション動画の紹介【ビルコム、ウッチーと回って僕。そんな遠くないね、この未来』 http://bit.ly/daxU1
- 11:21 MOONGIFT – Adobe AIR製のGoogle Waveクライアント「Waver」 【これアイフォンで使えるのかなあ】http://bit.ly/1zut9S
- 12:01 Cnet モジラ、各種メッセージを一元的に受信する「Raindrop」を開発へ【モジラ版google wave?どっちが先に普及するか】 http://bit.ly/2XXoCe
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Sun, Oct 25
- 05:55 コツンで連絡先交換する人気アイフォンアプリBumpに名門VCのSequoia Capitalが出資。ひょっとしてデファクトになる?TechCrunch http://bit.ly/1JvIKl
- 07:52 http://bit.ly/4mLuuH
- 20:12 メディア・パブ – キンドル版新聞の販売売上高は?,まだ社員1人の給与分か http://bit.ly/lqFAm
- 21:46 アップルが広告をみれば製品を無料もしくは安くする仕組みの特許を去年春に申請。本当にそんなこと始めるつもりなのかなあ。英文注意 http://is.gd/4AKPZ
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Sat, Oct 24
- 08:13 Linuxの開発者?東京にきてるんだ。。RT @gen: Linus Torvalds celebrates the release of Windows 7 in Tokyo http://bit.ly/vUP7Z
- 17:18 アンドロイドアプリ市場へのアクセスの25%-30%は日本から。世界の開発者が日本市場に期待 TechCrunch – The Japanese Android Market Gets Its First Paid Apps http://bit.ly/qzNWR
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Fri, Oct 23
- 07:57 TechCrunch Japan – Fortune誌「ビジネス界のトップスター、40歳以下の40人」にはネット企業の有名人がずらり http://bit.ly/FTOcB
- 08:01 INTERNET Watch – 米ネットユーザー5人に1人、Twitter系サービスで近況書き込み http://bit.ly/2En3ma
- 09:33 ITmedia -Amazon、「Kindle for PC」を発表 http://j.mp/2ndWzb
- 09:38 Silicon Alley Insider – 国際版l Kindle 2 $259 に値下げhttp://bit.ly/megG9
- 09:51 TechCrunch キンドルで新聞を読むのはいま一つ,NYタイムズ編集長のデジタル体験での感想 http://bit.ly/SqYxu
- 12:03 TechCrunch- GoogleのSergey Brin、Web2サミットに登場―「今いちばん興味があるのはハードの進歩」 http://bit.ly/Y8NT3
- 13:17 WIRED VISION – 誰でも出版社になれる「クラウド型雑誌印刷」ユーザーのコンテンツを雑誌風に仕上げて宣伝、オンデマンド出版してくれるしてくれる http://bit.ly/4rQJnl
- 14:35 TechCrunch Japan – 明日のWebを支配するのはTwitterとFacebookだ, Googleではないという説 http://bit.ly/4Cnxru
- 14:36 [N]ネタフル – 「TweetBuzz」ツイッターでつぶやかれたURLを集めて人気順に表示 http://bit.ly/4aVBmZ
- 14:37 INTERNET Watch – Yahoo! JAPANの興味関心連動型広告、利用が1万社を突破 http://bit.ly/355KDl
- 18:34 シュフーのチラシのウェブページのバナー広告のCTRが37%!お得情報を血眼になってなって探しているからクリックする。 #gms2009
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「ツイッターってすごいって言っても、まだ全然儲かってないんでしょ」というような話をよく耳にする。それは事実なんだけど、だからと言ってツイッターが何も考えていないわけではない。
「でも140文字にどうやって広告載せるんだよ。企業のつぶやきが宣伝になったら、非常にうざい。ツイッターがマーケティングのプラットホームになんてなるわけない」と言う人も結構多い。
でもこれってある意味いい傾向だと思う。だれにでもビジネスモデルがはっきりと分かるベンチャーってあまり成功しない。グーグルも「どうやって儲けるんだろう」と不思議がられているくらいだったので、大手広告会社の足下をすくうことに成功した。最初から「ロングテールの広告を集めることで世界一の広告会社を目指します」って宣言していたら、大手広告会社がつぶしにかかったんじゃないだろうか。
だからツイッターが何を目指しているのか、現時点で語ろうとしないのは賢明。でも彼らの発言をう注意深くひろっていくと、目指しているビジネスモデルの方向性がおぼろげながら見えてくる。
The best business models come from where people can create the most value. I think Twitter can create the most value on mobile phones, because it is more immediate. Most people cannot live without their mobile phones over their PCs and we believe we can enhance people’s lives on the move.
「もっとも価値が生じるところにビジネスモデルが存在する。ツイッターでもっとも価値があるところはモバイル。そこに即時性があるから。PCがなくてもやっていけるけどケータイなしでは生活できないという人が多い。ツイッターは移動時の人々の生活を豊かにできると思う」
“Mobile is bigger than people think.”
「モバイルって人々が思っている以上に大きな領域なんだ」“Mobile is really exciting as our goal is to make Twitter essential to everyone’s lives. We want to help people make better choices on the move.”
「ツイッターを人々の生活になくてはならないものにするという我々の目的においてモバイル領域は非常にエキサイティング。人々の移動中に正しい選択ができるように支援したい」
“We think we can do well on mobile because Twitter is native to it. 140 characters was originally set as the limit so it could fit onto one text message. Most people don’t realise that.”
「ほとんどの人が気づいてないけど、ツイッターってもともとモバイルを意識して作った。140文字ってSMSの文字数だし。だからモバイル領域でうまくやってっけるよ」
こうした発言をみれば、ツイッターがモバイルの領域でのビジネスモデルの確立を考えていることが分かる。つまりモバイル広告であり、モバイルマーケティングのプラットホームになることを目指しているのである。もっと言えばローカル広告でありローカルマーケティングのプラットホームの確立を目指しているのである。
この領域でぼやぼやしていると、ものすごい風速で吹き飛ばされてしまうし、追い風に乗れば大躍進する可能性がある。
だから今ツイッターの動向から目が離せないのである。
Twitter chief looks to mobile for the future – Telegraph http://is.gd/4BrKX
昨日も「インターネットのおかげで良質のコンテンツがなくなりつつある」と嘆く人に会った。そういう人にとってネットは悪そのものように映っているようだ。
「質の低下は過渡期だから。いずれ良質のコンテンツが戻ってきますよ」と僕が言うと、何の根拠があってそんなお気楽なことを言うんだ、みたいな顔された。
時間がなかったので詳しく説明できなかったけど、簡単な話なんだけどなあ。
情報が供給過多になるので価格が低下する。そうなればコンテンツを作成する会社はまず経費を削減する。当然質が落ちる。質が落ちればさらに経営が悪化する。今度は人員削減する。さらに質が落ち、さらなる経営悪化を招く。最後は倒産、経営統合に発展し、さらに質が低下する。
一方で人材市場に流れ出た優秀なコンテンツ作製者をネット企業が雇用し、最新テクノロジー使ったコンテンツ管理システムで効率よく良質なコンテンツを世の中に出していく。
新しい情報配信システムを有効利用できない企業、経営者に退場命令が出たあとに、新しい企業、経営者が、良質なコンテンツを求める人と良質なコンテンツを作る人を結びつけるようになる。それだけのことなんだけどなあ。社会が良質なコンテンツを求めるのであれば、必ずそうなる。
アメリカではもうそうなりつつある。AOLがヤメ記者やブロガーを500人くらい雇用している話は聞いていたがTechCrunchによるとその数はもう3000人にも上るそうだ。そしてAOLではそうした優秀な書き手が作り出すコンテンツを管理するシステムを開発中だという。
そのシステムはPVなどの指標を用いてコンテンツの価値を測定し、それによって原稿料を決める仕組みや、関連する記事を自動的に表示する機能などを装備するらしい。
Tim Armstrong’s Secret Project Is To Turn AOL Into A Low-Cost Content Machine – http://www.techcrunch.com/2009/10/24/tim-armstrongs-secret-project-is-to-turn-aol-into-a-low-cost-content-machine/
まあ僕は無理だけどね。昨日がんばってエントリーいっぱい書こうと思ったんだけど、3本しか書けかなった。
メディア・パブによると、米ではブログ・メディアが力を増している。
2005年5月に開設した新興ニュースサイトのHuffington Post(HuffPost)が,有力新聞サイトのWashinton Postをオンライントラフィックで抜き去った。Nielsen Online の9月調査によると,huffingtonpost.comの月間ユニークユーザー数が947万人となり,924万人のwashingtonpost.comを抜き去った。単独の新聞サイトでは,NYTimes.comとUSATODAT.comに次いで3位にのし上がってきた。
ニューヨークタイムズは編集局員を100人、レイオフするといっているし、やはりこれからのメディアはブログという形態が中心になるのではないか、と思う。だってコストがぜんぜん違うし、コミュニケーションこそがネット上の情報流通のあり方なんだから。
独立してブログメディアでも運営しようかと思って、昨日試しに精一杯書いてみたんです。書いた結果が3本。だめだこりゃ。
でタイトルの300本書くって話だけど、これは米テクロラティがアメリカのプロのブロガーにアンケート調査した結果。この調査がなかなか面白いので、紹介します。
TechnoratiのCEO Richard Jalichandraさんの講演記録をベースにしたエントリーになっている。
ブロガーの72%は趣味で自分の楽しみのためにブログをやっている。ブログからの収入はないが、約半数は将来の収入を望んでいる。ブログは単に自己表現の手段だ。プロのブロガーで、週に40時間以上ブログしている者はわずかに10%だ。プロのブロガーの2/3は男性、60%が18~44歳の年齢層だ。ブログが主な収入源である者は17%だ。ブロガーのなんと74%がTwitterを使っている(合衆国の全人口比率では14%がTwitterのユーザ)。Twitterの利用目的はもっぱら自分のブログの宣伝だ。
昨年のブログ調査で分かったことは次の4つ、だと言う。
ソーシャルメディアでコンテンツというのは、会話のことである。 ブログがメディアである。 大手広告主は既にブログの世界に入ってきている- プロのブロガーが増えてきている。
今年のブログ調査では、プロのブロガーについて調査した。ブロガーは72%が(1)趣味でブログを書いている人、15%が(2)パートタイムブロガー、9%が(3)個人事業主ブロガー、4%が(4)企業ブロガー、の4つに大別できる。
な、なんとプロのブロガーがブロガー全体の13%もいる!
趣味のブロガーは75%が自己表現でやっている。将来ブログで収入を得ることができればいいなと思っている人は約半分。残りの半分は収入を得なくてもいいと思っている。
パートタイムのプロブロガーは、副業収入のためにやっているという人たち。75%が自分の専門性を社会とシェアできれば、と思ってやっている。72%は自分の本業の見込み客獲得のためにやっている。
3つ目の個人事業主のブロガーのうち、ブログこそが本業であるという人が22%、会社を経営していてその会社のことをブログに書くという人が70%。10%は週に40時間以上をブログに費やしている。
企業ブロガーは、勤めている企業のためにフルタイムでブログを書いている。
それで全体の13%のブロガーのうちの40%が従来型メディア経験者なんです。そうか、アメリカでは従来型メディア冬の時代が続いているから、ブロガーになる人が増えてきているんだな。
僕も従来型メディア経験者だし、プロのブロガーを目指してみるか、と思ったわけです。それで、アメリカのプロのブロガーってどれくらいエントリーを書いているのかというと月に300本。一月に20日働くとして、一日15本はエントリーをアップしないといけない。げー、そんなに書けるかよ!
なんだ、このタイトル。ほとんど釣り。
徳力さんが「『Amebaなう』はTwitterにとって、かなりの強敵になり得るんではなかろうか」とブログを書いていたんで、ツイッターで軽く突っ込もうかなと思ったんだけど、140字では書けそうもないので。
徳力さんとは真逆のタイトルでケンカ売ってるようにみえるけど、実は徳力さんの意見にはほぼ100%同意。ツイッターの利用者とは違う層を、Amebaなうは取っていくだろうし、日本ではツイッターよりも普及するのではないかとも思っている。
今はツイッターが世の中を変える的な論調が多く、僕も同様の主張をしている一人だけど、僕は必ず「ツイッター風の」という言葉を使っている。
それは、「つぶやき」や「現状報告」などの短いメッセージが、「地球の鼓動」になる可能性まであるというサービスを、ツイッターという民間企業1社のデータセンターにすべて収めるのは健全じゃないと思うから。(ちなみにこのデータセンターがシリコンバレーのNTTコムのものだという話を聞いたことがあるけど・・・)
1社のデータセンターが「地球の鼓動」をすべて管理してはいけないと思う人は多いはずだから、いずれツイッター的なサービス間の橋渡しをするための標準化の動きが起こるだろう。
だからこの時点でツイッター同様のサービスが幾つか出てくるのは健全なことだと思うし、市場を分断し合うのも健全なことだと思う。ツイッターのユーザー数がどの程度だったか忘れたけど(調べろよ>自分)、Facebookのユーザー数は3億人だよ、3億人。1つの国家と考えてもいいくらいの人数だよ。そのFacebookのiPhoneアプリを見てごらん。まるでツイッタークライアントみたいなUIだから。
つまり僕の読みでは、世界的にはツイッターとFacebookの間で「つぶやき」市場のシェア争いが行われ、日本ではツイッターとAmebaなうのシェア争いが行われるかもしれない。でもそれは過渡期的にはそれでもよくって、いずれ共通の仕様が策定されて、つぶやきは相互に行き来しあうようになるんじゃないかと思っている。楽観的過ぎるかもしれないけど。
だって15年近く前は、インターネットといえばアメリカではAOLを思い浮かべる人が多くて、日本ではニフティーサーブを思い浮かべる人が多かった。でもユーザーはそうした1企業の「池」の中からインターネットとという「海」に泳ぎ出した。
いずれツイッターやAmebaなうの「池」の中の魚も「海」に泳ぎ出ようとするだろうし、それを引き止める力はどんな大手ネット企業にもない。僕はそう思う。