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実力者がメディアを持とうとする試みは、洋の東西を問わず過去に何度もあった。日本でもここ十数年の間を見ても、ソフトバンクの孫正義氏が新聞王ルパート・マードック氏とともにテレビ朝日を買収しようした一件に始まり、ライブドア元社長の堀江貴文氏、楽天の三木谷浩史氏らがテレビ局を買収しようとした。
しかしIT企業のテレビ局買収はもう起こらないのではないだろうか。少なくとも嫌がるテレビ局を無理やり買収しようという話にはならないだろう。テレビを買収しなくとも、メディア力を持つことが可能になったからだ。
昨日のソフトバンクの携帯電話新機種発表会の様子をustreamで見たあとに、その思いを強くした。
ソフトバンクの発表会のあとにドコモの発表会の様子を見ようとしたのだが、わたしのMacでは何かのソフトをインストールしないと見れないようなので、面倒なので見なかった。ドコモもustreamで放映すればより多くの視聴者にリーチできるのだが、競合するソフトバンクが資本と投入しているサービスを使うことはプライドが許さないのだろうか。
「光の道」問題でも、孫正義氏がITジャーナリストの佐々木俊尚氏とustreamを使って時間を決めずに徹底討論していた。この討論は数万人のユーザーが視聴したといわれる。終わったあとのアンケート調査では、非常に多くの人が孫氏の主張に納得していた。
ソフトバンクはustreamに出資し、携帯のすべての新機種をTwitter対応にした。ustreamとTwitterがさらに普及すれば、既存メディアの影響力はさらに低下するだろう。
インターネットがテレビよりもいずれ影響力を持つようになることは多くの人にとって当たり前の話なのだが、個人的にはメディアの主役の座が思ったよりも早く移行したように感じる。もはやメディアを無理やりにでも買収しようという動きは起こらないのではないだろうか。
そう考えると、メディア企業は高値で売れるときに身売りしておいたほうがよかったのではないだろうか。
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