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1年前に発表され「次世代通信プラットフォーム」として大注目を集めたリアルタイム・コラボレーション基盤のGoogle Wave。これまでは招待されたユーザーだけが使用を認められていたが、このほど一般ユーザーにも利用可能になった。ただわたし自身招待されて数カ月は使ったが、最近はまったく使っていない。一般オープンしたことで、果たして普及するのだろうか。
Google Waveを一言で表現すればどうなるのだろう。「メールのようなもの」「仲間だけの掲示板のようなもの」、そんなイメージしかない。技術的には非常に優れたものなのかもしれない。例えば完全にリアルタイムで通信できる。チャットだと文章を入力し終わってリターンキーを押して初めて相手の画面にメッセージが表示されるが、Google Waveは相手の一文字一文字の入力が表示される。自分の画面上の相手が入力した文字や、変換の過程、バックスペースで削除していく様子などを見ることができるわけだ。
実際にこれを体験すると、確かにすごいと感心した。
しかし、そんな機能必要か?
そこまでのリアルタイム性が求められる共同作業は、少なくともわたしの仕事の中にはない。
最初は何人かの友人とGoogle Waveの機能を試すためにあれこれやり取りしていたが、一通り慣れてくると一人また一人と利用者が減っていった。その後もTechWave副編集長のオカッパ本田としばらくはやり取りを続けていたが、最後にはついにオカッパ本田も使わなくなった。
もちろんだからといってGoogle Waveがだめだと言っているわけではない。Google Waveはかなりオープンな仕組みになっていて、Google Wave上にサードパーティーの開発者が機能を追加できたり、Google Waveをブログパーツのような感じで取り出してブログやサイトに張り付けることも可能。つまり現時点では基礎的な機能しかないが、その上に自由に機能を搭載できるプラットフォームになっているので、今後大きく発展する可能性は十分にある。
問題は、サードパーティーの開発者がいろいろと追加機能を開発してくれるかどうか。その開発者を集めるためには、Google Wave自体が多くのユーザーで賑わうプラットフォームでなければならない。そのユーザーを集めるためには、便利な機能が必要・・・。完全に「卵と鶏」の関係だ。
アーリーアダプターの間では熱が冷めた感じがある中で、立ち上がりの期待感を利用した爆発的な普及はもう望めない。あとはその技術自体のよさだけを理由に、利用者や開発者がじわじわと増えていくのを期待するしかないだろう。
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Google Wave Available for Everyone – Google Wave Blog(Google Waveの公式ブログ)