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前回『ダダ漏れ民主主義』書評のマクラで紹介したちょっと怖そうな池田信夫氏と、6月12日の書評『ネット帝国主義と日本の敗北』の著者岸博幸氏が、週刊東洋経済7月3日号(6月28日発売)で対談した。
池田氏は電波利権をはじめとする既得権益がだい大っ嫌いなのに対し、岸氏は民主主義のためにジャーナリズムと文化を守れ、と主張している。この二人が対談したら、たいへんな激論になることが予想される。
ところが、池田氏の6月28日ツイートには、
と書いてあった。
読みたい! と一瞬思ったが、読みたい本が山のようにあるし、この週は書店に行く時間が取れなかったので、そのまま週間週刊東洋経済は買わないままになってしまった。
その後、発売10日後の7月8日に、東洋経済社の公式サイトにこの対談が載った。全文ではなく、一部なのかもしれないが、気になっていた池田氏と岸氏の「編集者の予想に反して意見が一致」部分が読める。( 東洋経済サイトの記事はこちら)
対談の中で、池田氏は「文化、ジャーナリズムという言葉は、特殊指定や再販価格拘束などを正当化するとき、要するに特権を守りたいときに出てくる言葉だ」と、相変わらずキツーイことを言っている。
新聞の持つジャーナリズムをネットが代替できるか、という問題に対し、岸氏も、
と言っていた。
『ネット帝国主義と日本の敗北』の内容からすると、一歩、池田氏の意見に近寄った印象を受ける。(池田氏の迫力が勝ったのかも)
発売期間が限られる週刊誌とはいえ、有料雑誌のコンテンツが10日もすればネットで見られるというのは、ネットの「フリー」圧力が強いことの証左だろう。
東洋経済さんも、出版とネットの組み合わせビジネスモデルを模索中というところか。
あっ、最後にひとこと。
東洋経済さん、仕事ちょうだい(笑)
ブック・レビュアー。
1957年北海道生まれ。
日経ビジネスオンライン「超ビジネス書レビュー」に不定期連載中のほか、「宝島」誌にも連載歴あり。
ブログ「晴読雨読日記」、メルマガ
著書に『泣いて 笑って ホッとして…』がある。
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