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学生らを対象とした開発イベント「ブレークスルーキャンプ」のメイン会場を提供するなどの支援をされたスローガンさんが登場です。スローガンはベンチャーヒューマンキャピタルを標榜し、エキサイティングな新規事業を立ち上げられる人材を輩出すべく事業を行っており、特に学生向けとしてMOVIDA JAPANと組むなど多様なプログラムを展開しています。今回は、同社が主催する学生向けのセミナー「エンジニアアカデミー」の内容を、学生でもあるスタッフの長谷部良輔さんがレポートして下さいました。
DeNA、サイバード、サイボウズ、ウィルゲート、mixiの5社でそれぞれ活躍するエンジニアと、エ
ンジニア志向の大学生およそ50名が参加し、テクノロジーの未来について意見を交わす「Goodfindエンジニアアカデミー」が2011年11月16日に開催されました。
エンジニア志望の学生が50人
1時限目:DeNA システム統括本部 技術企画室 室長 武部雄一氏
まず最初に、1時限目(「アカデミー」なので授業のような形式)として登壇したのはDeNA システム統括本部 技術企画室 室長を勤める武部雄一氏。
武部氏ははじめに、まだあまりIT業界について詳しくない学生向けに「受託開発ソフトウェア業」「パッケージソフトウェア業」「インターネット付随サービス業」の3つの特徴について説明し、その中でもDeNAが属する「インターネット付随サービス業」の魅力について語りました。
後半は「グローバルネットワーク企業で働くことについて」というトピックで、DeNAのグローバル展開についての説明。カプコンやスクエア・エニックスといったグローバル展開しているゲーム会社の後に続くんだ、という想いを語っていました。
グローバルで成功するためにどうすればいいか? しかし武部氏は「成功のための教科書なんてない。自分たちで考えるしかない」といいます。それを乗り越えること「ITエンジニアは社会的革新を生み出せる」と語りました。
2時限目:サイバード エンジニア森田貴規氏・安藤嘉隆氏
2時限目に登壇したのはサイバード。「若手とプロマネが語るサイバードエンジニアの仕事」というテーマで講演をしていただきました。
若手エンジニアとして登壇した森田貴規氏は、自身が担当した「バーコードカノジョ(http://www.barcodekanojo.com/)」を例にして、プランニングから開発、テスト、リリースにおいてどのような仕事をしてきたかを説明されました。
続いて登壇したのは、ベテランのエンジニアの安藤嘉隆氏。安藤氏は自身がいままでにしてきた仕事や、担当した”カゴちゃん”と社内で称されるウォレットシステムについての説明。ウォレットシステムに関しては、「システムがないのなら、作ってしまおう!」というエンジニアならでの思考で実現した事例として紹介されました。
3時限目:サイボウズ エンジニア柴田氏
3時限目に登壇したのはサイボウズ。はじめに人事の方がサイボウズについての会社説明をし、「チームのあるところにサイボウズあり、サイボウズあるところにチームワークあり」というミッションについて熱弁。
その後はエンジニアの柴田氏にバトンタッチし、「サイボウズで経験してきたこと」についてスピーチ。学生時代の話や、柴田氏の就職活動の話まで遡って、いま現在就職活動中の学生には非常に参考になった話が多かったと思います。そしてエンジニアとして今まで行なってきたモバイルサイト開発、リッチUI開発、iPhoneアプリ開発に関してのお話を。iPhoneアプリに関してTitanium Mobileを用いた開発の話などもありました。
また、モチベーションを高く保って取り組んでくることができた要因として、以下3点。
・課題設定をうまくして、仕事を任せてもらえたこと
・ユーザのフィードバックがすぐに届くこと
・サービスの成長を実感できること
を挙げられました。
4時限目:ウィルゲート代表取締役 小島梨揮氏
4時限目に登壇したのは設立5年目にしてSEO業界内で成長率No1を誇るウィルゲート。スピーカーは代表取締役の小島梨揮氏。あまりの熱弁に学生はみな驚いたようです。
小島氏いわく、市場価値の高いWebエンジニアとは「Web事業創出力があり、経営的視点ができる
人」とのこと。Webの技術を介して起こるイノベーションの多さから、事業の可能性は計り知れず、この分野に挑戦するのはやり甲斐があると説明。
後半はウィルゲートの混迷期から急成長期などについても触れ、経営者としての話も。ウィルゲートのこれからとして、アジア・世界進出を掲げ、ネット化が遅れている業界を革新させていくことを目指しているとのこと。
最後に、学生たちに若いうちに大きく成長するために必要なものとして「能力×情熱×考え方=成長成果」というメッセージを残されました。
4時限目:mixi CTO 佐藤ニール氏
最後の5時限目に登場したのは国内最大のSNSプラットフォームを展開するmixi。スピーカーは現役CTOの佐藤ニール氏。「世界で活躍できるエンジニアの条件?どこの企業でもいいです。学生でもいいし、ニートでも活躍できる」と刺激的な内容から始まった講演でした。
自分の技術を成果として公開する場として、オープンソースコミュニティにコミットすることを提言。「どんな汚いソースコードでもgithubなどに公開するんだ」と。
後半は佐藤氏がオープンソースとして関わってきたPHPの国際化プロジェクトを例に、当時を振り
返ったり、オープンソースの素晴らしさ、オープンソースから学べることを力説。PHPの国際化プ
ロジェクトを立ち上げた動機としては、「俺が欲しい!」と思ったからだそうです。これぞオープ
ンソース精神かと。
「プロジェクト単位じゃちょっと重い・・・って人はパッチや、ドキュメント翻訳、テスト参加と
いった小さなことでもいいんだ」と敷居を下げて参入しやすい方法も提示し、学生たちに今すぐに
でも行動するよう促していました。
全講演終了後に開催された懇親会では、学生とエンジニアとの交流のみならず、エンジニア志望の学生同士の交流やが見られました。
2013年卒予定の学生向けに開催されたGoodfindエンジニアアカデミー。社会人向けのエンジニアを対象とした勉強会・イベントなどは頻繁に開かれていますが、意外とエンジニア志望の学生を対象とした今回のようなイベントはあまりないため、エンジニアの仕事の面白さや魅力をより深く理解するために参加した人が多いようでした。
私自身も2013年卒の開発経験のある学生エンジニアで「どの企業に入ると、エンジニアとして活躍でき成長できるのだろうか?」と疑問に思っていましたから、興味深い話が聞けて有意義な時間を過ごすことができました。今後ともこういったイベントが増えて、エンジニアの魅力に気づき、エンジニアを目指す学生が増え、将来のスーパー・ギークなエンジニアが生まれてくると良いなと思いました。
【関連URL】
・Goodfindエンジニアアカデミー」
http://www.goodfind.jp/2013/special/engineer-academy.html
・スローガン株式会社
http://www.slogan.jp/
1988年生まれ。慶應義塾大学理工学研究科開放環境科学専攻コンピューターサイエンス専修所属。
大学在学中にスローガンに参画し、テクノロジー(Tech)チームと新規事業開発(ZKB=Zero
Kickstart Business)チームを兼任。 Techチームでは、「Goodfind」のシステムエンジニアとし
て、クライアント企業向け管理者サイトの構築などを担当。 ZKBチームでは、スマートフォン向け
ウェブサービスの初期フェーズ開発、新規プロダクトの開発マネージャーに就任。 趣味はプログ
ラミング関連の勉強。