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夢の砂場へようこそ、セカンドライフを越えたiPadアプリ「Creatorverse」が登場 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 2006年から2007年にかけ大きな注目を集めた三次元の仮想世界「セカンドライフ」。3Dオブジェクトを創造でき、簡易プログラムによって機能を持ったアイテムを自由に動作させることができるなど、その可能性に期待が集まった。

 セカンドライフそのものは時期尚早か、一般に広く普及するに至らなかったが、自由に物を作れ、自由に動かすことができる世界観は今も多くの人を魅了し続けている。

 そんなセカンドライフを開発した米リンデンラボは2012年11月6日、iPad専用アプリ「Creatorverse」をリリースした。

 内容はまさに子ども向けのセカンドライフのようなもの。画面は2次元で、そこに描いたアイテムは動きを付けたり、組み合わせたりすることであらゆるものを生み出すことができる。

iPadで創造してシェアしてリミックスする




 こうした、物理シミュレーションのように遊べるものとしてはスウェーデン発の「Phun」があったが、「Creatorverse」は現実にはないような作用(磁力を持たせたり、テレポートさせたり、オブジェクトからオブジェクトを生み出したりe.t.c.)を使って、ユニークな世界を創造することが可能になっている。

 例えば、ピンボールゲームや野球盤のようなゲームを作ることも可能。アイディア次第で、iPadをあらゆるものに変化することができる、まさに夢のおもちゃ箱のような世界と言うのが適切だろう。


 「Creatorverse」の素晴らしいところは、創造した作品をシェアすることができるだけでなく、他の人が作った作品を取り込んで、自分らしくリミックスした上で、また投稿するというサイクルがシステムとして用意されている点。

 作って共有して、さらに面白いものや、自分が好きなデザインを施してまた共有する。そのサイクルでよりよい創造物を生みだすという世界観を理解するのに最適なアプリと言える。

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【関連URL】
・「Creatrverse by Linden Lab」| iTunes App Store
https://itunes.apple.com/us/app/creatorverse/id563088306?mt=8
・Creatorverse | A fun sandbox game with physics for the iPad
http://www.creatorverse.com/

蛇足:僕はこう思ったッス
セカンドライフを失敗とするならば、その原因はタイミングと「3D」にあったと言えるだろう。ハードウェア依存、そして気軽には触れることができないシステム。しかし、Creatorverseは2Dで、とても気軽に創造→シェア→再創造というサイクルを体験することができる。息子(11歳)は、Phunがとても大好きなのだが、ITの世界のオープンソサイエティでない点が不満だった。これを、与えたら、きっと一日中遊んでいるだろう。これからの世界にフィットした、最高の砂場だと思う。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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