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Apple、屋内位置情報サービス「WifiSLAM」を19億円で買収 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 米Appleが、屋内位置情報サービスを手がけるシリコンバレーの企業「WifiSLAM」を買収した。2013年3月23日、米Wall Street Journal紙等が報じている。買収金額は2000万ドル。日本円でおよそ19億円。

 「WifiSLAM」は、米スタンフォード大学が運営するインキュベートプログラムの出身企業。

地図大幅刷新の可能性?




 「WifiSLAM」について、MIT Technology Reviewに記載されている内容を参照すると、複数のWi-Fiアクセスポイントからの距離とスマートフォンに内蔵されている各種センサーを活用して、2ー3歩の範囲 (最大精度 2.5mという報道もある)でリアルタイムで位置を認識することができるとのこと。

 Wi-Fiアクセスポイントからの電波で位置を割り出すサービスとして、日本のクウジットが展開する「PlaceEngine」があるが、屋内に最適化されているものではないため精度は「5m〜100m」と開きがある。

 Appleは、iOSに搭載されている地図の品質問題で、CEOが謝罪する一幕もあったが、この数年で複数の地図にに関係する企業を買収している。公にされていない買収もあり、虎視眈々とGoogle Map代替サービスを準備していると見られている。

【関連URL】
・Apple Acquires Indoor Location Company WifiSLAM – Digits – WSJ
http://blogs.wsj.com/digits/2013/03/23/apple-acquires-indoor-location-company-wifislam/
・Using Wi-Fi for Navigating the Great Indoors | MIT Technology Review
http://www.technologyreview.com/news/424213/using-wi-fi-for-navigating-the-great-indoors/
・Google Mapsで「屋内地図」登録可能に【増田(@maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51738971.html

蛇足:僕はこう思ったッス
iOS6の地図品質問題で、スマホにおける地図アプリの重要性を実感した人も多いのではないだろうか。地図アプリに切っても切り離せないのがGPS機能。屋内GPSといえば、Google Mapsが一部のエリアで実現している。仮に2.5m程度の精度で認識してくれる地図サービスが定着するのだとしたら、チェックイン系サービスはもちろん、NFC系サービスにも革命が起こるはず。特に人工衛星ではなかな実現できない3D地図ベースのGPSへの期待も高まるだろう。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら



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