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倉庫や事務所の保管スペースといったいわば“物置き”のシェアリングサービス「monooQ(モノオク)」がIoTロッカー「SPACER(スペースアール)」と連携し、荷物の受け渡しといったオペレーション負担の解消に動き出しました。スマートフォンから鍵の開閉が可能になるため、シェアリングサービス利用者はもちろん宅配業者への鍵の貸与など柔軟な荷物受け渡しソリューションへと発展する可能性があります。
「monooQ(モノオク)」は、倉庫や使っていない部屋を物置&トランクルームとして貸し出す事業です。2017年3月にサービスインし、2017年8月には長期預け入れサービスを開始しています。利用料金は、貸し手(ホスト)がサイズなどにおいて設定可能で、1畳あたり5000円/月が目安としています。ホスト側の手数料は、現時点のキャンペーン料率で3.40%+40円(Paypal手数料分)。
一方の「SPACER(スペースアール)」は、スマホで開閉できるIoT型の装置を取り付けた専用のボックスで荷物を預けるロッカーサービスを展開。2時間まで無料。6時間ごとに240円という破格の設定。スマホの電子鍵を他の人に転送することが可能です。
全天候型の堅牢な専用ボックスを設置代込みで6.5万円で販売しており、屋外の空きスペースを含めさまざまな場所でロッカーサービスを展開できるというものです。条件として電源が常時利用できること、60cm四方の設置スペースを確保できることなどが挙げられています。
今回のコラボは試験的に、「monooQ(モノオク)」が展開する保管スペースに、「SPACER(スペースアール)」のIoTロッカーを設置するというものです。これにより、荷物の受け渡しの労力を解消できるなどの効果が見込めるほか、「SPACER(スペースアール)」のボックスを複数設置したロッカールーム運用などの活用可能性が考えられます。
【関連URL】
・monooQ(モノオク)
https://monooq.com/ja
・SPACER(スペースアール)
http://spacer.co.jp
・Libtown(リブタウン)
http://libtown.club/
シェアリングロッカーといえば、これまでTechWaveでは「ecbo cloak」を多く取り上げてきた。専用のボックスで、店舗などの空きスペースに荷物を預かるモデルだ。今回の「monooQ(モノオク)」と「SPACER(スペースアール)」の座組は、ecbo cloakの事業領域の競合となり得る可能性がある上、IoT電子鍵の面で一歩先行する形となった。シェアリング事業は、あらゆる領域で主に心理的な参入障壁が介在している。シェアリングロッカー&物置でも同様で、やりとりにかかるリソース確保や心理的不安が払拭できず、どの事業者も拠点を増やすスピードが加速していない状況。今回の2社の取り組みが何らかの突破口を見いだせるのか注目される。