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米ラスベガスで「CES2018」が開催された初日2018年1月9日、運営主体である「CTA(Consumer Technology Association)」が「最もイノベーティブな国」を数値化する「国際スコアカード(International Score Card)」を発表しました。
このスコアカードは、各国がイノベーターが新技術を導入するための政策をもっているかどうかを計るもので、シェアリングエコノミーや自動車関連技術などを歓迎しているかどうか、またそれらの事業に対する税制がどれほどフレンドリーであるかなどの指標で分析されるものです。イノベータが受け入れられ推奨されることで経済成長を後押しするという考えで実施されています。
調査委は38か国とEUにお呼び、米技術貿易協会とCTAが比較分析を行っています。
チャンピオン13か国
CTAが2018年のチャンピオンとして掲げたのは以下の13の国。(マップの色が濃い地域)
・フィンランド
・英国
・オーストラリア
・スウェーデン
・米国
・シンガポール
・オランダ
・カナダ
・ポルトガル
・チェコ共和国
・オーストリア
・デンマーク
・ニュージーランド
データシートは公開されており、さまざまな角度から分析することが可能です。例えば、
・最も多様な国はオーストラリア、カナダ、シンガポール、スウェーデン
・個人と政治の自由度を持つ国は、カナダ、オランダ、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ポルトガル
・イノベーションに優しい税制を採用している国は、シンガポール、中国、パナマ、チリ、アイルランド、カナダ
・起業家活動のレベルが最も高い国は、オーストラリア、英国、ニュージーランド、米国、シンガポール、アイルランド、スウェーデン
といった具合です。
日本はどうか?
スコアでみると、トップはフィンランドの「3.280」。日本は「2.269」の25位になっています。
イノベーションに関連がある項目では、インターネット通信環境が充実している研究開発費がGDP比で最も高いなどのポイントがありますが、多様性で「c-」、税制のフレンドリーさで「d」、ライドシェアで「d-」、起業家活動で「c」となるなど、アントレプレナーの文化やイノベーション発生の根本的な環境がトップ各国と比較すると遅れているという内容になっています。
【関連URL】
・New CTA Scorecard Identifies the Most Innovative Countries
https://internationalscorecard.com
・TechWave CES2018
http://techwave.jp/tag/ces2018
蛇足:僕はこう思ったッス
TechWaveの初期(2010年から2013年半ばまで)は、僕自身は創出担当としてスタートアップやイノベーションにフォーカスした活動をしてきた。2017年の法人化&メディア再構築までの3〜4年間、スペインの会社に関わるなど、日本のスタートアップにさほど注目してこなかったのだが、そのとき感じていたのはグローバルとの温度差だった。政府や大企業はむしろ環境整備に注力していたこともあり、ベースラインは上がっていると感じたのだったが、スタートアップシーンそのものは縮小するような気持ちだった。プレイヤーはまあ増えているのだけど、ただのスモールビジネスだったりして、本質的な起業家マインドで突き進んでいるような人がでているように見えなかった。メディアとしての立場で考えた時、こうした過渡期の市場におけるトーンを提示する役割もあるのだと感じた。このレポートもそう。いろいろな見方はできるので、この内容で何かを断言することはできないだろうけど、そもそもこうした多様的な価値眼がもたらされることそのものに大きな意義があると思う。