2016年5月24日(火)にITエンジニア向けイベント「de:code 2016」の開催された。イベントは24日、25日の2日間、開催される。
初日の基調講演には、米国本社CEOのサティア ナデラ氏が来日し登壇した。基調講演のテーマは「すべての人の可能性を拡げるモバイルファースト、クラウドファーストの世界」だ。
あらゆる業種はデジタルカンパニーへと変わる
サティア ナデラ氏は「新しいマイクロサービスの展開、デベロッパーの皆様が、音声認識、画像認識、自然言語処理の開発にとりかかるサポートをしていきたい」と語った。
また「あらゆる業種はデジタルカンパニーに変わろうとしている」と述べ、例としてトヨタ自動車をあげ、「トヨタは自動車産業において革命を起こそうとしており、車は他の車と通信し、都市インフラと通信できるようになる」とのこと。
botが実現する世界とは
「全てのプラットフォームが人間の言語を理解できるようになったらどんな世界が待っているのか」、リンナを例にbotが実現する世界について語った。
リンナは今までに中国と日本合わせて4000万人のユーザーと会話をしてきたとのこと。
利用する利用するユーザーは、会話を面白がってSNSにシェアしてくれるとのことで、同年代の女子高生などは、リンナとアイドルの話をして盛り上がっているとのことだ。
リンナの認識精度は高く、例えば清水寺の写真をアップすれば、清水寺を認識し、それに対応した返答を行ってくれる。
Mixed Reality(MR:複合現実)の利用シーン
またMixed Realityについて「今後はアナログの世界とデジタルの世界を融合することができる」「リッチメディアには限界がない」と語った。Mixed Realityは既に多くの企業が使っており、日本航空ではホロレンズを使って、従業員に対するトレーニングをしているとのこと。
最後にサティア ナデラ氏は「日本のデベロッパーの方々が日本の経済の環境を変えていって欲しい。経済、社会、世界、などに技術がどういう影響を与えているのかを考えて欲しい。」と語った。
■関連リンク
・de:code2016
今回のイベントでは、マイクロソフト社のオープンソース化の話が中心にあげられるのではないか。一般財団法人Rubyアソシエーション理事長のまつもとゆきひろ氏による「オープンソースから見たマイクロソフト」といったテーマの講演があるように、随所にキーワードとしてオープンソース化が語られているように感じた。またマイクロソフトの DevOps チームのリーダで世界的に著名な Sam Guckenheimer が来日しており「DevOps」も主要キーワードであろう。他にも「bot」、「人工知能」、「IoT」などをテーマにした豊富なセッションが用意されているようだ。