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行政によるオープンデータを推進するパイオニア福井県鯖江市の隣、越前市でひとつのWebアプリケーションが開発されています。
「このゴミは燃えるゴミなのか燃えないゴミなのか」といったゴミの分別と、町内ごとの収集日がチェックできるシンプルなアプリで、市内の有志「越前市ぷらぷらぼ」によって作られました。
ゴミチェッカーが生まれた背景
開発者は越前市役所の職員(非プログラマー!)で、ふだんから「ごみの分別がよくわからない」「捨てる日がいつだったか教えて」という問い合わせを、自身・同僚ふくめよく受けていました。
そこでこのオープンデータムーブメント、それにHTML/CSS/JavaScriptで簡単にWebアプリを開発できる環境が整っていることが後押しをして開発に着手、およそ1週間ほどで原型を完成させました。
その後、家族などからのフィードバックや仲間うちでのデザイン改修などにより改善を重ね、ゴミチェッカーが公開されたのです。
オープンデータをもっと市民のために
行政や企業によるデータのオープン化は確かに大きな潮流になっています。しかし、まだあくまで技術者や先駆者たちの間でしか認知されておらず、行政のなかでも浸透しきっていないのが現実だと思います。
ぷらぷらぼでは、そういった、ムーブメントが大きいにも関わらずもうひとつ実用の壁を越えられない現状に何かできないかと話を重ねるうち、「公開できるデータをどんどんオープンにしてみて、そこから何かを生みだしてみよう」だけではなく、「生活の課題を見つけて、その解消に必要なデータをオープンにしていこう」という逆説的な考えに至ったのでした。
そこから上述のきっかけを経て、生まれたのが越前市ゴミチェッカーなのです。
あなたの街にもゴミチェッカー!
ワンモアシング。
越前市ゴミチェッカーはソースコードをオープンにしており、データ(と一部デザイン)を書き換えれば、かんたんにあなたの街のゴミチェッカーが作れるようになっています。
すでに県内の鯖江市・敦賀市や、おとなり岐阜県の大垣市などから引き合いがあったそうです。
あなたの街のゴミの悩みがひとつでも解消できるよう、ぜひ移植してみてください!
【関連URL】
・越前市ゴミチェッカー
http://www4.ttn.ne.jp/~flowerhana/gomichecker
今回ご紹介したゴミチェッカー、これはオープンデータのムーブメントと、しかもその先端を駆ける鯖江市の存在が同県内にという下地があってはじめて生まれたものだと思います。ある意味、初期の労力をすっ飛ばしてるわけですね(^^;) そしてこのゴミチェッカーは簡単に移植できるので、いろいろな自治体でゴミ捨ての悩みが少し減り、さらにオープンデータの認知度向上も期待できます。こうした先でも省略できた労力でまた新しい何かを、、、というペイフォワード的な流れができたら最高だなと、越前ぷらぷらぼではそう考えています。
福井を根城に活躍するエンジニア起業家。10才ごろからPC-98あたりでBASICをさわりはじめ、今でも何かとプログラムを書いている。2011年1月に株式会社ignote(イグノート)を設立。現在は音楽サービスmelocy(メロシー)の広報・運営・開発などで駆け回っている。
メール nakanishi(at)ignote.jp・