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多くの企業が宇宙に関心を向ける中、大きな問題として注視されているのが「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」です。地球の静止軌道上に10cm以上の大きさを持つデブリが2万3000個浮遊しているといわれています。微少なデブリであっても、高速で移動しているため衝突すれば人工衛星などが破壊する可能性があると考えられています。
九州大学の花田俊也教授はスペースデブリの効率的な探索方法を研究、かつ相乗り型の小型副衛星を使って宇宙環境を計測する「微小デブリ環境モニタリング計画 「IDEA」(The Project for In-situ Debris Environmental Awareness)」を立ち上げました。
これに賛同したアストロスケール社(本社シンガポール・研究拠点は日本)に、切削工具メーカーのオーエスジー社が支援を表明(2015年12月15日からスポンサー)。小型副衛星「IDEA OSG 1」を開発・製造しています。
当初「IDEA OSG 1」の打ち上げは2016年後半から2017年前半といわれていたため、その動向が注目されていましたが、2018年初頭の打ち上げに受け準備が進められているようです。
また、2019年前半には磁石を使ってデブリを採取し、大気圏に突入させることで焼却破棄することができる装置「ELSA-d」の打ち上げを予定しているとのことです。
「ELSA-d」は、磁石でデブリを発見・回収する機構が搭載されており、各人工衛星開発チームに「ELSA-d」への取り込みを確実にする装着等を呼びかけるとのことです。
【関連URL】
・IDEA OSG 1とは
http://www.ideaosg1.com/mission/
・ASTROSCALE
http://astroscale.com
・オーエスジー
http://www.osg.co.jp
いくら宇宙ビジネスを夢見てもデブリ問題がある以上、急速な成長は望めない、という意見も多くある。そういう意味では彼らの永続的なデブリ解消の取り組みは人類の宇宙への夢を楽屋裏から支える存在になるのだろう。アストロスケール社は、米Fast Company誌による「2017年 宇宙事業で最もイノベーティブなトップ10社」に採択されている。
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