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「セルフィー(自撮り)写真にとって大切なのは画角。自分たちの顔が、いい感じの確度でいいフレームで収まっているかが大切なんです。
チャラチャラしたデコレーションをするアプリはあくまで綺麗に見せようとするためのもの、デカ目や美肌は役に立つことはあっても本当にセルフィー写真が好きな人にとってマストというわけではありません。
それよりもレストランやクラブで、今、一番輝いている自分たちを撮りたい。しかし、そういう暗がりで撮りする子たちにとってiPhoneのフラッシュは強すぎ。だから仕上がりをみながら明るさを調整できるようにするのが私たちが作ったiPhoneアプリ「ニコイチカメラ」なんです」。
「ニコイチカメラ」企画・ディレクションの北恭子さん
九州大学 芸術工学府デザインストラテジー専攻
「ニコイチカメラ」を開発した、北さんは、九州大学のプロダクトデザイナーという立場から「ギャル」の文化を研究。派手に目立つとうとしていると思われがちな彼女たちの本質は「親しい友達との親密さを確認しあおうとしている」と分析する。
「彼女たちは、一年間に4500枚の写真を撮影し、その行為そのものを楽しんでいるんです。ソーシャルメディアが浸透し、個としての関係が希薄になりつつある中で、自撮りはお互いの親密さの確認そのものになっていたんです」(北さん)
自分と親しい友達、2つのスマホをブルートゥースで接続
最高のセルフィー写真を撮影して共有するシステムに
ギャルの子たちのセルフィーニーズを聞いていくうちに、さまざまなニーズが発掘できるようになった。前述のライトの手動調整に始まり、2台のスマートフォンをブルートゥースで接続して、一台はカメラとライティング用(照明)、もう一台を仕上がり確認用に使い分ける「ニコイチカメラ」の基本的なシステムの構図ができあがっていった。
自撮りといえばセルフィースティックを思い出す人もいるかと思うが、
「これだと、まず自分たちがどんな風に撮っているかがわからないし、内側のカメラで撮影することになるため画質に劣る結果になりますし、そもそもフラッシュライトがないため明るく写らない。やはり、どんな状況であれ、仲の良い友達とその瞬間を最高の画質で残したい」
と北さんんは話す。
セルフィーは思い出の記録であり友情の確認。このような発想で「ニコイチカメラ」はその世界観のみならず、使い勝手の向上を追求する形で成長している。
「例えば、女の子たちって、写真用フォルダを細かく分けて保存していくんです。仕上がりがよくないものは残していきたくない。だから、ニコイチカメラには、始めからフォルダの振り分け機能も用意しました」(北さん)
この振り分け機能の素晴らしさは、ちゃんとニコイチカメラの撮影に使用した2台で、互いに撮影した写真を分け合うフローが組み込まれているところだ。撮影した写真すべてを友達に転送するのではなく、それぞれが欲しい写真を保存できるようにした深い配慮にも関心される。
この「ニコイチカメラ」だが、2015年2月8日に発表された福岡ビジネス・デジタル・コンテンツ賞2015で大賞となる福岡県知事賞受賞。「福岡県プロデューサー賞(しゅうちゃん先生賞」もあわせて受賞し、審査員である本荘修二氏のメンタリングを受けることになっているようだ。さらに、英語版・中国語版がリリース予定だということで、今後が楽しみな作品だ。
ニコイチカメラ製作メンバー
企画・ディレクション:北恭子 planning&direction Kyoko Kita
プログラマー:森本陽介 programer Yousuke Morimoto
UIデザイナー:張沈宇 UI designer Zhang Shenyu
アドバイザー:伊藤慎一郎 Adviser Shinichiro Ito
ロゴデザイン:京極世志記 Logo design Yoshiki Kyougoku
音響:大黒貴弓 Sound Design Takayumi Ooguro
【関連URL】
・ニコイチカメラ
http://nicoichi.net/nicoichi/
・キックフォト
https://itunes.apple.com/jp/app/kick-photo/id893142642?mt=8
一度体験したらわかる、かつてなかった写真体験。
正直、説明を受けて愕然としましたしくみデザインの中村さんや審査員の本荘さんが絶賛する理由がよくわかりました。。美しい自撮り写真が撮れるだけでなく、その世界感は今までなかったもののように思います。アプリやIoT、いろいろな障壁を調節したこのアプリを是非体験してもらえればと思い、以下、イベントを企画してみました。女性の方やメディアの方、是非ご参加くださいませ。