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米航空宇宙機器開発製造の最大手ボーイング社がグランドスポンサーを務める世界規模のエアモビリティ・コンテスト「GoFly」で、日本の有志によるチーム「teTra」が第1フェーズのトップ10に選ばれました。
このコンテストは誰もがどこででも安全に利用できる個人用飛行装置の開発を競、2019年末に実際に人を乗せることを目標として、今後、第3フェーズの審査を経て、総額200万ドルの賞金が提供されます。
GoFlyコンテストとは
この個人用飛行装置の国際コンテスト「GoFly」はGoFly Prizeが主催しているもので、グランドスポンサーを務めるボーイングを筆頭に、NASAなどから多数のメンターがバックアップするものです。
誰もがどこででも安全に利用できる個人用飛行装置の開発を競うもので、95の国と地域から3000人が参加するものです。
第1期は「垂直もしくは垂直に近い離着陸機能を備え、 燃料補給や再充電の必要なく20マイル(約32キロ)の有人飛行ができる安全な個人用飛行装置の設計」で、応募は2018年4月18日に締め切られました。メンターら専門家による審査の末、高い評価を得られた以下の10チームが発表されています。
「Blue Sparrow」Blue Sparrow(米国)
「ERA Aviabike」Aeroxo AC(ラトビア)
「Flykart 2」Trek Aerospace(米国)
「Harmony」Texas A&M University(米国)
「HummingBuzz」Georgia Tech(米国)
「Mamba」Mamba(米国)
「Pegasus I」Scoop(米国) 「S1」Silverwing(オランダ)
「teTra 3」teTra(日本)
「Vantage」Leap(英国)
第2フェーズは、第1フェーズの参加とは関係なく、実際に飛行装置のアイディアを製作する審査になっており、2019年3月に発表される受賞4チームにはそれぞれ5万ドルが贈られる計画。第3期の最終審査は2019年秋の「Final Fly-Off」が予定されています。
teTraとは
今回GoFlyの第1フェーズでトップ10を受賞した日本のチーム「teTra」は、東京大学博士課程に在籍する中井佑 氏をリーダーとして、学生・社会人のプロフェッショナルを集めて結成された日本発のプロジェクトチームです。今回の応募にあたり、半年掛けて設計を行ってきたとのこと。
teTraプロジェクトは東京大学産創協創推進本部の他、iROBOTICSが技術アドバイスを行い、オペレーション・プロジェクト進行のためのスペース提供、資金調達面などをサポートしています。
【関連URL】
・[公式] teTra
・[公式] GoFly Prize
蛇足:僕はこう思ったッス
コンテストの期間はおよそ2年間。誰でも安全に乗れるパーソナルモビリティを実際に飛ばす、ゴール設定がいい。ここまで大勢の人が参加するコンテストは確実に安全性を向上することに貢献するだろうと思う。実際の飛行には公共ルールや制度の壁などもあるかもしれないが、誰でも簡単に自由に飛べる乗り物は人類の夢であり、自動車メーカーでも大勢の有志チームが研究開発をしている状態。こうした一歩が未来を変えるのかもしれない。