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「Microsoft Ventures」マイクロソフトがスタートアップ支援を一本化 ー メンター提供から投資、共同販売まで【@maskin】


[読了時間: 2分]

 米Microsoftは現地時間の2013年6月25日、世界規模で起業家支援をするための新組織「Microsoft Ventures」を設立したと発表した。

 「Microsoft Ventures」では、世界的な取り組みとして、メンター派遣、技術指導、シード投資、共同販売の機会創出などを通じ、ツール郡や各種リソース、専門知識や販売ルートを提供する。

 実は、起業支援プログラムは「BizSpark」として2008年から実施しており、すでに100以上の国で7万5000のスタートアップに対して行われてきた。

 スタートアップのアクセラレータープログラムも2年前からスタートしており、114のスタートアップが卒業している。

 あまり知られていないことだが、Microsoftは投資活動もおこなっておりアクセラレータープログラム参加者のほとんどはシード資金をMicrosoftから調達しており、2012年には彼らの支援のために「Bing Fund」を設立している。

 「Microsoft Ventures」は、分散的に実施されてきたこれらの取り組みを一つに束ねるもので、世界に広がるマイクロソフトの企業向けネットワークを強みにスタートアップの支援に注力する考えだという。


Microsoft Ventures

Microsoft Ventures コミュニティ: 素晴らしいアイディアを持っている人が、技術やリソースの提供などの利益を得ることができるコミュニティプログラム。

· 「BizSpark」プログラムで、マイクロソフト WindowsやOffice、Visual Studio、Windows Azureといったツール郡や技術の提供
· スタートアップにフォーカスした約200のローカルサポートパートナー。

Microsoft Ventures アクセラレーター: 3~6ヶ月で起業家のアイディアを実現可能なものにする集中プログラム。現在、バンガロール、北京、パリ、シアトル、テルアビブで展開しており、ベルリン、モスクワ、リオデジャイロに拡大中。

 参加には最低でもフルタイム参加できる創業メンバーがいて、現実的な問題を解決する明確なビジョンがあること、そして技術によって100万ドル以下の価値を生むことがあげられる。アクセラレタープログラムではビジネス上のメンターや技術やデザインエキスパート、開発ツールや主要リソースを提供し、早期にアイディアをビジネスへ前進させます。

シード投資 from Microsoft Ventures: 「Bing Fund」を進化させ、これまで以上に多くのスタートアップに投資をする。

マイクロソフトの主要カテゴリーである、エンタープライズソフトウェア、ビッグデータ、セキュリティ、人工知能、広告、ゲーム、SaaSやクラウドサービスなどが中心となる模様。

 さらなる情報は、現地で6月26日からサンフランシスコで開催される「Build」で発表されるとのこと。


【関連URL】
・Announcing Microsoft Ventures for startups to build, innovate and grow | TechNet Blogs
http://blogs.technet.com/b/microsoft_blog/archive/2013/06/25/announcing-microsoft-ventures-for-startups-to-build-innovate-and-grow.aspx
・Microsoft Ventures
www.microsoftventures.com


蛇足:僕はこう思ったッス
 本文にも書いたが、マイクロソフトは世界規模で投資活動をおこなっており、じわじわ実績を出している。学生向け技術コンテスト「Imagine Cup」の入賞者が、同社の支援により成長しているケースもある。何よりマイクロソフトには世界的なネットワークがあり、その利点を活用すべきだが、極端にスタートアップは少ない状態。いわば千載一遇のチャンスだと思っている。
話は変わるが起業家精神は世界的潮流となりつつある。始めに動きを見せるのは、技術イノベーションが適用されやすいそれぞれの地域における現実的な問題解決だ。海外展開はその先にある。そういう意味で始めから世界ネットワークを持ちスタートアップ支援をする「Microsoft Ventures」は強いといわざるを得ない。


著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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