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PitaPatの決断、招待制Q&Aサービス「Qixil(キクシル)」を一般公開 事業リソースを集中へ【@maskin】


[読了時間: 2分]

 サイバーエージェント子会社のPitaPatは2013年7月1日、招待制でスタートアップ関連のQ&Aサービスだった「Qixil(キクシル)」を一般に開放した。カテゴリーもビジネスやベンチャーのみならず、社会やエンタメ、恋愛など大幅に拡大している。

 キクシルは2013年4月2日公開。

 学生向け開発コンテスト「ブレークスルーキャンプ」等で注目を浴びた交流サービス「PitaPat(旧Facematch)」を2012年9月に打ち切り、ピボット(方針転換)後の第一号プロダクトとして投入された。
 
 リリース当初、スマホユーザーを中心に、スタートアップ関連の話題に特化した招待制のQ&Aサービスで、サイバーエージェントCEO 藤田晋氏を筆頭に、nanapi社長の古川健介氏など名だたる人がリアリティのある回答を投稿するサイトとして注目を浴びたが、チームとして次なるステージに向けた決断に迫られていた。


複数開発のサービスを一本化

 PitaPatはピボット後、キクシルを含めた複数のサービスを開発していた。キクシルリリース後、1ー2か月後にはイラストを軸にしたコミュニティアプリを公開する予定していた。

「当初は、「サービスを同時に複数開発し、そこで手応えがあったサービスのみを残していき、最終的に一つに集中する。」という戦略をとろうとしたが、Qixil,イラストアプリともに開発に思った以上に時間がかかってしまった。そこで、会社のリソースを一つに集中するべきだと判断し、招待制で手応えがあったQixilに集中することを決意しました」(PitaPat 代表取締役社長CEO 合田武広氏)。

 筆者が見たところ、イラストアプリの完成度は決して低くはなかったが、アプリは当面、日の目を見ることはなくなりそうだ。

 キクシルに一本化した理由については取締役 伊香賀淳 氏は、このように語る。

「イラストはエンターテイメント性がある一方で、ゲームのような一時の流行で終わってしまうかもしれないけど、キクシルは様々な悩みを解決できるコンテンツが溜まるので、「人の実際の生活の一部」になり、多くの人に末永く使ってもらえるものになると思いました」。

 この決断は発表直前ギリギリまで続けられ、最終的に「チームが一つになる」というところに着地。「チーム全員が目の色をかえてキクシルの開発に集中しています。社内の雰囲気はがらっと変わりました」(伊香賀 氏)という。




PitaPat主要メンバー:左から取締役 伊香賀淳 氏、代表取締役社長CEO 合田武広 氏、取締役 大橋弦也 氏、取締役 太田真明 氏

【関連URL】
・Qixil(キクシル)
http://teaser.qixil.jp/
・スタートアップのためのQ&Aサービス「Qixil(キクシル)」、Pitapat (旧Facematch) がスマホ専用の新サービス投入【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51785501.html

蛇足:僕はこう思ったッス
一人の能力は限りがあり、いくら効率化してもすぐに限界が見えてしまうけれど、チームワークの潜在力が発揮されると、人数倍以上のパワーを得ることができる。大切なのは頭でっかちになって選択と決断をするよりも、チームとして一番夢中になれるポイントを見つけ、それに向かって進むことだと思う。それは経験として着実に積みあがってくる。大きな決断だったと思う、今後に期待したい。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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