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日本最高峰のプレゼンイベント「IVS Launch Pad」が2016年5月27日、「Infinity Ventures Summit 2016 Spring Miyazaki」の会場で開催された。最終審査に残った14社が、持ち6分という限られた時間の中でしのぎを削った。
4位は3社。TANREN株式会社 ナレッジシェアアプリ「TANREN」。弁護士トーク株式会社 チャットでする新しい法律相談「弁護士トーク」。株式会社Pyrenee いまある車に付けられる運転支援システム「Pyrenee Drive」。
3位は株式会社アクアビットスパイラルズ 瞬間コミュニケーションで世界をつなぐ「スマートプレート」。2位は、H2L株式会社 世界初の触感型ゲームコントローラ「Unlimited Hand」。
優勝は株式会社KUFU クラウド労務ソフト「SmartHR」。
全体的に固めのプレゼンが多い印象。審査員が経営者で締められるだけに、B向けの実務的なものや既に動きつつある事業や、VRやIoT/モノ系といった流行に乗った手固いものが主役。
その中でも唯一の教育系で4位に入賞したTANRENは異色と言えるだろう。
動画によるナレッジ共有&教育プラットフォームの奮闘
「TANREN」動画によるナレッジ共有プラットフォームだ。携帯販売のコーチング事業を長年リードしてきた佐藤勝彦 氏が独立して2014年10月にスタートした企業。販売員の接客を動画に記録し、マネージャーなどが評価やアドバイスを行うというクラウドサービスだ。
接客能力の鍛錬がコンセプトのサービスで、もともとはロールプレイング(実地演習)の記録と評価が基本だったが、実際導入されてみると設備評価や現場での営業風景の評価など動画を軸とした知識&暗黙知共有と鍛錬のプラットフォームとしての位置付けが確立しつつある。
そもそも、プレゼンのプロであるTANREN 佐藤勝彦 氏であったが、初のIVS Launch Padに緊張を隠せなかった。そこで最後のトレーニングに使用したのが自分で開発した「TANREN」だった。以下は、実際に前日まで調整してきたロールプレイプレゼン内容へのフィードバック。
近年のLaunchPadでは、笑いを誘ったり、事前に審査員と交流を深めたりする傾向が強いが、TANRENは鍛錬により個人だけでなくチームが強くなるという地道な訴求ポイントを深堀りして4位に入賞した点は評価してもいいように思う。
IVS Launch Pad 登壇者
1. ハックフォープレイ株式会社 あそべるプログラミング「HackforPlay」寺本大輝 氏
2. TANREN株式会社 ナレッジシェアアプリ「TANREN」佐藤勝彦 氏
3. 弁護士トーク株式会社 チャットでする新しい法律相談「弁護士トーク」大本康志 氏
4. 合同会社selfree 5分で電話窓口を開設できるクラウド電話システム「CallConnect」小俣隼人 氏
5. 株式会社KUFU クラウド労務ソフト「SmartHR」宮田昇始 氏
6. 株式会社RENO ソーシャルヘッドハンティング「SCOUTER」中嶋汰朗 氏
7. 株式会社Labit 10秒で出品できる、本のCtoCフリマサービス「ブクマ!」鶴田浩之 氏(TechWave記事)
8. 株式会社ウリドキネット 買取比較サイト「ウリドキ」木暮康雄 氏
9. 株式会社Bizcast YouTuberと企業のマッチングプラットフォーム「BitStar」渡邉拓 氏
10. CANDLIFY VR Technologies すばやく、簡単に、結果を出すVR制作プラットフォーム「InstaVR」芳賀洋行 氏
11. WHITE Inc. 世界初の触れるVRゴーグル「MilboxTouch」神谷憲司 氏
12. H2L株式会社 世界初の触感型ゲームコントローラ「Unlimited Hand」 岩崎健一郎 氏
13. 株式会社Pyrenee いまある車に付けられる運転支援システム「Pyrenee Drive」三野龍太 氏
14. 株式会社アクアビットスパイラルズ 瞬間コミュニケーションで世界をつなぐ「スマートプレート」萩原智啓 氏
審査員
株式会社エウレカ 代表取締役CEO 赤坂優氏
プロフェッショナル・コネクター/ペインティングアーティスト 勝屋久氏
株式会社リクルートライフスタイルじゃらんリサーチセンター 主任研究員 加藤史子氏
株式会社ディーエヌエー 顧問 川田尚吾氏
楽天株式会社 執行役員 北川拓也氏
Skyland Ventures 代表パートナー 木下慶彦氏
KLab株式会社 代表取締役社長 真田哲弥氏
グーグル株式会社 製品開発本部長 徳生裕人氏
ウォンテッドリー株式会社 代表取締役CEO 仲暁子氏
株式会社ユーグレナ取締役 CFO永田暁彦氏
株式会社農業情報設計社 代表取締役CEOファウンダー 濱田安之氏
株式会社アセカク 取締役 平井善之氏
株式会社 フリークアウト 代表取締役 本田謙氏
大和証券株式会社 専務取締役 丸尾浩一氏
株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO 吉田浩一郎氏
スマートニュース株式会社 代表取締役 鈴木健氏
ヤフー株式会社 執行役員 ショッピングカンパニー長 小澤隆生氏
【関連URL】
・動画アーカイブ
https://t.co/TyNWf7hGew
・ Infinity Ventures Summit 2016 Spring Miyazaki
http://www.infinityventures.com/ivs/launch/
回数を重ねるごとにプレゼンテーションの質が高まるIVS Launch Pad。ヤフー小澤隆生 氏も言及していたが「だけれども、固い」という印象は否めなかった。各位のプロダクトはどれも個性があるのだが、流行だったり、既存事業や既成技術のリプレースだったりと、大胆さを回避しながら手固く収益を得る方向に傾いていると思うのだ。おそらく、ありていな投資系のプレゼンイベントでは適切だと思うのだけど、Launch Padならではの日本ひいては世界の頂点を採択するものとしてはもっと踏み込んだ審査や評価があるといいように思う。