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ソニーは2018年7月2日、大阪大学大学院 基礎工学研究科システム創成専攻の石黒浩 教授を7月より「ビジティング・シニア・サイエンティスト」として招聘すると発表しました。
ロボット工学領域で顕著な実績がある石黒氏は、ソニーとして現在取り組んでいるAI&ロボティクス領域における「調理とデリバリー(配達・配膳)」というテーマにおいて「社会にAIやロボットが導入される際の適切な心理的・社会的デザインに関する重要な洞察を与えてくれる」と期待した上でのことです。
ソニーは2018年4月に米国カーネギーメロン大学(CMU)とAIやロボティクスに関する研究開発契約を締結(参考「ソニーと米国カーネギーメロン大学、AIとロボティクスに関する研究開発契約を締結」)しており、取り組みの第一弾として「調理とデリバリー(配達、配膳)」というテーマを掲げていました。
本プロジェクトは、ソニー執行役員コーポレートエグゼクティブの北野宏明氏が推進役として、CMU計算機科学部を主な拠点に、AI、ロボティクス、機械学習の分野で外部リソースがネットワーク化される形で進められるとのことです。この取り組みから生まれる新しい取り組みについては、ソニー社内スタートアッププログラムから生まれた「Seed Acceleration Program(SAP)」(参考「ソニー、新規事業創出プログラム「SAP」を外部に提供」)やコーポレートベンチャーキャピタル「Sony Innovation Fund」との連携を視野にいれているとのことです。
【関連URL】
・[リリース] ロボット工学の石黒浩教授を「ビジティング・シニア・サイエンティスト」として招聘
・[公式] 石黒浩研究室
・[公式] 米カーネギーメロン大学
蛇足:僕はこう思ったッス
かつての日本家電企業群が機能と信頼性の雄だったとするならば、今のソニーが目指すのは何か? 実用的で美味しいモノを調理してくれるAIロボットの普及のみならず、普及後のヒトとの関係性にまで注力するということにどれほどのインパクトがあるのだろうか。おそらく外部リソースのネットワーク化はまだまだこれから拡大するということなのだろうが、そこに価値を見いだせるのか? もし外部ネットワークによる研究&事業創出でソニーらしい成果を生み出せるのだとしたら、大企業経営はもちろん、疲弊気味な大企業&スタートアップ=オープンイノベーションの流れにさえ刺激を与えることができるのだろう。期待したい。