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「音楽を聴く」。
一人で聴くことの方が圧倒的に多いその体験を、ソーシャルネットワーク経由で他の人と同時に楽しむことができるようにする「Turntable.fm」(日本からは使用できず)。
それまでクラウド上の楽曲が対象だったが、ライブ演奏に対応するようになった。
(画面は従来のturntable.fm)
その名も「Turntable Live」。
アーティスト自らイベントを作成し、チケットが一定数が販売できたら、turntableのニューヨークのオフィスで実際に演奏する仕組み。
ユーザーは事前にチケットを購入し、成立した場合にPCなどで試聴するというもの。
turntableと同じ、ソーシャル的に他のリスナーと共に楽しむことができる。
すでにいくつかのライブチケットが販売されている。現時点では3ドルあたりが平均的な価格帯のようだ。
音楽の楽しみ方に世界共有の解はあるか
共時体験に楽しみ方を拡張するモデルは、テレプレゼンスとソーシャルメディアの融合によってもたらせられたもの。
turntableの登場は、多くの起業家に刺激を与え、日本でも非同期型の「picotube」や発展型の「beatrobo」などが誕生している。
今回の「turntable Live」については、日本では、有料生放送はニコニコ生放送を筆頭に、パーソナルなモデルが浸透しており、いくらライブ演奏限定でturntableブランドで展開するとはいえ、このまま拡大できるかどうかについては不透明。
クラウドファンディング型のニュアンスを折り込んだこと。あくまでPCなどで視聴できるカジュアルさを重視したことがどう受け入れられるか注目したい。
【関連URL】
・Turntable Live
http://www.turntable.com/
・「J-CROWD MUSIC」 J-WAVEが音楽専門クラウドファンディングを9月に開始、亀田誠治 氏がプロジェクトデザイナーに就任 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/j-crowd-music-release.html
どうなるのだろう? J-WAVE「J-CROWD MUSIC」は音楽に特化し、新人アーティストの発掘にも活用するという面で共通しているが、あくまでライブイベントやクリスタル・ケイさんのように「北米デビューを目指す」といったロングタームの事例でturntable Liveとは水を分ける。気になるのは、turntableの魅力であった「いつでも、他の人と音楽を楽しめる」というモデルではなく「新人の演奏を予約してきける」という発想が前提になっている点。ライブ参加のモチベーション向上をクラウドファンディング型の訴求と融合することで解消しているのだと思うけれど、turntableの強みを活用していないため、現時点では普通の有料ライブと変わりないように感じてしまう。
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演している。現在、TechWaveをリボーン中。中長期プランニングやアドバイザリー活動で定評がある。(@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中)
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