テクノロジーの進化に敏感になり、学びを実践できる力をつける【ad:tech tokyo 2017 ABM vol.6】

ad:tech tokyo 2017 Advisory Board Member インタビュー特集, Marketing, News

ad:tech tokyo 2017アドバイザリーボードメンバーインタビュー特集
日本を代表するイベント「ad:tech tokyo」が今年も2017年10月17-18日にかけて開催されます。このイベントの総勢40名の業界リーダーで構成されるアドバイザリーボードのインタビューを連載形式で掲載しています(特集一覧はこちら

今回は、ad:tech tokyo2016ランキングNo.1セッションのモデレーターを務めた、エウレカの赤坂 優氏が登場。日本企業のテクノロジーの進化に関する情報感度や、今後注目のテクノロジーなどについて聞きました。

株式会社エウレカ 取締役顧問 赤坂 優氏

——海外の企業と一緒に仕事するケースも多いと思いますが、最近感じている企業課題はどのようなことでしょうか。

これはアドテックに限らないのですが、もはやオンラインを包括する形であらゆる市場にとってテクノロジーは不可欠な要素です。しかしながら、テクノロジーについて知識不足な人が増えてきていると感じています。テクノロジーは、ハードとソフトの両面で進化していますが、我々のようなビジネスの場合、その多くがApple、Google、Facebookのプラットフォーム上で動いていると言える状況ではないでしょうか。そうである以上、彼らが今何を考えているのかを常に視野に入れて仕事をしなければいけません。しかし、特に日本においてはこの意識がとても低いように感じます。

—ーその要因はどのようなことでしょうか?

若い世代にとっては、AppleやFacebook,Google、Amazonといったプラットフォームは、ネットに触れ始めたときから当たり前に存在しています。それだけに、関心が薄くなりがちな傾向があるかもしれませんね。ただ、それ以上に大きいのが「ほかの企業が始めて、その状況を見てから参入する」という日本の企業体質です。日本の場合、テクノロジーにおいてはただでさえアメリカに比べて遅れているのに、そんなことをしていてはさらに遅れてしまいます。

当社では、その3社が行うカンファレンスには必ず社員を派遣して、そこで語られている技術的な進化やそれがユーザー体験に与える影響といった情報を得て社内でシェアするようにしています。企業は、上流で何が語られるかを知ることの重要性をもっと意識する必要があります。

ー—最近では、どのようなテクノロジーに注目していますか?

最近では、Google HomeやAmazon のAlexaなど、音声を使ったコミュニケーションに注目しています。これにより、企業がこれまでリーチできなかった形で家の中にいる生活者に情報を届けるなど、行動に結びついたさまざまなことができるようになってきます。それが進むと、スマートデバイスだけでは分からなかった、もっと生活に密着したデータが取得できるようになるはずです。

このように、テクノロジーの進化はデータ収集ができる場を変化させ、さらにできることを変化させます。我々は、それらを見据えて未来の自社と顧客のありかたを考え、今後に向けた施策を考え、行動する必要があります。アドテックは、そうしたテクノロジーの進化を学べる場、参加者の関心・理解が高まっていく場にもっとなっていけるといいですね。

——テクノロジーに基づいて、マーケティング全体を見渡せるようになるということですね。

そうです。テクノロジーの進化を知って未来を想像し、そこから逆算することで、自分たちの立ち位置や、これから何をするべきかがわかります。その未来像を全社員で共有できると、やるべきことが明確になり、すべてにおいて判断のスピードも上がります。日本の場合、特にマネジメントのトップ層に対してテクノロジーに関する情報発信・理解が必要なので、そうした人たちにもぜひアドテックに足を運んでもらいたいですね。

——そのほか、アドテックへの参加を一層役立つものにするためのアドバイスはありますでしょうか?

セミナーで話をすると、よく「成功事例を聞かせて欲しい」と言われたり、今後の予測について語ると「なぜそんなふうに予測できるのですか?」と言われたりすることがあります。つまり、今を切り取った情報にばかり気を取られすぎていて、全体を俯瞰できていないのです。いま自分たちがどの流れに乗っているのか、これまでと比較してどういう状況なのか、それが分かるのがアドテックなので、個別事例にフォーカスしすぎず、流れをつかもうとして参加するとよいと思います。

もう一つが「情報収集」モードからの脱出です。カンファレンスに情報収集目的で参加して、「なるほど、今年はこんな状況なのか」と、気付き・発見を得ることは大切ですが、それで毎年終わっていては意味がありません。情報をキャッチアップするだけでなく、そこから自社が何をすべきかを考え、さらに行動に落とし込んで実行してこそ、本当の意味で役立ったと言えます。今年のアドテックはぜひ、参加者の意識だけでなく行動の変化に結びつくものにしていきたいですね。

——ありがとうございました。

赤坂 優
株式会社エウレカ
取締役顧問

2008年、株式会社エウレカを設立し、代表取締役CEOに就任。クラウドソーシングサイト「MILLION DESIGNS」をリリースし、2011年にランサーズ株式会社にサービスを売却。2012年、恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs」をリリース。2014年、カップル向けコミュニケーションアプリ「Couples」をリリース。2015年、米国NASDAQ上場企業のIAC(InterActiveCorp)にM&Aにより参画。現在、エウレカの取締役顧問の他、エンジェル投資家として国内外のスタートアップを支援・サポートしている。

【ad:tech tokyo 2017 概要】
日時:2017年10月17日(火)-18日(水)
場所:東京国際フォーラム
参加人数:15,000+
詳しくはこちらから

中澤 圭介

中澤 圭介

iMedia Chairman / Content Manager at Comexposium Japan
1998年西南学院大学卒業後、広告界の専門誌を発行する出版社に入社。セールスプロモーションの専門誌の編集長として長く携わり、取材・編集を通じて企業のデジタルプロモーションの変遷を追ってきた。最近はオムニチャネル、CRM、ECといった分野を中心に情報収集・発信。2016年1月 コムエクスポジアム・ジャパン株式会社入社、iMedia Chairman就任。
中澤 圭介

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