ジョブズにとってAppleタブレットの目的は教育改革?

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 TechCrunchによると、スティーブ・ジョブズがAppleタブレットのことを「わたしがやったことの中で最も重要」と語ったという。

「これは、私がこれまでやったことの中で最も重要である」― Steve Jobs。近く発表されるAppleタブレットについて。
 直接聞いたわけではないが、全く独立した情報源を通じて複数回、われわれの耳に入ってきた。Appleの上級幹部やJobsの友人たちが、この来たるべきAppleタブレットに関して、いかにJobsがかつてないほど興奮しているかを、話している。これほど多くのものを創造してきた男が言うからには、何かがある。

 なぜ「かってないほど興奮している」のか分からない。だってタブレットっとていってみれば、キーボードのないノートパソコンでしょ。iPod Touchの大きい版でしょ。「新しいもの好き、ガジェット好きは飛びつくだろうけど、それほど広く普及はしない」というのがアナリストたちの支配的な見方なのに、なぜそれが最重要プロジェクトなんだろう。

 どんなデバイスなのか。ITmediaのまとめによるとざっとこんな感じ。

# サイズ:Wall Street Journalの報道では10〜11インチ。ほかに、最初のバージョンは7インチの有機ELディスプレイを搭載し、その後10インチモデルも登場するといううわさも(PCWorld)

# CPU:P.A.SemiのARMベースプロセッサ(TheStreet)

# ハード:アルミニウム筐体

# OS:iPhone OS 4.0搭載の可能性(PCWorld)。同バージョンはOS全体でマルチタッチジェスチャーが使え、マルチタスクが可能と言われる(InformationWeek)

# 入力:高度なマルチタッチ技術、ペン入力

# ワイヤレス接続:Wi-Fi搭載。携帯電話ネットワークにも接続でき、Appleはキャリアとの提携を模索しているという(Guardian)

# コンテンツ:書籍、新聞からテレビ番組、ゲームまで。AppleはNew York TimesやHarperCollinsなどの新聞社・出版社とタブレットへの電子コンテンツ配信で交渉しており、ABCの親会社Disney、CBSなどの放送局とも月額制のテレビコンテンツサービスについて話し合っている。Electronic Artsともゲーム機能で協力している(Wall Street Journal)

 このスペックで、何がそんなにすごいんだろう。何が変わるというんだろう。スティーブ・ジョブズが興奮している意味が分からない。と考えてたんだけど、やっぱり教育や出版の分野に変革を起こそうとしているのかなあ。


 ちょっと前のギズモードの記事から。

OS Xの改造版で走るマルチタッチタブレットがジョブズ氏に提出されたのは、今から数年前のことです。「みんなこれ何に使うのさ?」と聞いても答えがなかったので、それきり棚上げになっていました。が、楽曲・動画・TVコンテンツ事業の基礎固めが終わった今、アップルはiTunesにおける大手出版社の印刷コンテンツ販売に向け、動いてます。

あと教科書出版社のVPに近い筋の人が教えてくれたのは、7月からマクグロー・ヒル(McGraw Hill)とオベリン・プレス(Oberlin Press)がアップルと一緒に教科書のiTunesでの販売準備を進めているという情報です。それ以上の詳しい内容は不明ですけど、それを聞いて思い出したのが2008年に本社Town Hallミーティングエリアで開かれたAppleインターンのアイディアコンペ。役員審査で選ばれた優勝のプレゼンが「iTunesで教科書配信」というアイディアだったんですよ。

ロジックはこうです。教科書の新品は買うと数百ドルする。古本は地元の店で再販しても出版社には一銭もキックバックが戻らない。でもその点、DRMで1回使い切りの保護のかかった本なら、出版社の収入が増えるだけじゃなく、電子教科書は販売経費もわずかで済むので、魅力だ。この巨大な価格差を活かせば、書店を締め出し、市場シェアに地滑り的変動を起こすことも夢ではない(ここで言ってる端末がタブレットなら、本の購入代金を節約した分で端末が買えるし、学生も重い本で背中痛める心配もなさそうですよね)。

 スティーブ・ジョブズが教育改革に非常に熱心であるという話は聞いたことがある。2007年の教育改革に関するカンファレンスに出席したジョブズは次のように語ったという。(AppleInsiderの記事

During his speech, Jobs reportedly told the crowd that he envisioned future schools where textbooks would be replaced with a free, online information source that are constantly updated by experts, like the online encyclopedia Wikipedia.

“I think we’d have far more current material available to our students and we’d be freeing up a tremendous amount of funds that we could buy delivery vehicles with – computers, faster Internet, things like that,” he said. “And I also think we’d get some of the best minds in the country contributing.”

 コンピューターや高速インターネットを使ってもっと多くの生きた教材を生徒に提供できるし、全国の最高峰の知見を集めることができる、と語ったという。

 確かに未来の社会に大きな変革を起こしたければ教育を変えなければならない。ジョブズほどにいろいろなことを達成した人間の「最重要課題」となると、やはり教育や社会変革ということになるんだろうか。

 そう考えると、スペック的なことや当初の使い勝手、アプリなどで評価するのではなく、長期的な社会的意義で評価すべきなんだろう。iPhoneが日本のモバイルユーザーにとって最初はスペック的には評価に値しなかったけど、後になってアプリがものすごい勢いで増えて進化し続けるデバイスであるという枠組み自体が評価されるようになったような感じなのかも。

 いずれにせよ、発表は27日。日本時間で28日未明になるようだけど、28日朝に目が覚めるとネット上は大騒ぎになっているんだろうなあ。

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