「No Talk. All Action」まずは作ってしまえ!ーStartup Weekend Tokyoレポ【小原】

寄稿

[読了時間:2分]

5/20-22に開催されたStartup Weekend Tokyoのレポートを今回も小原憲太郎さんから寄稿してもらいました。(本田正浩)

kentaro_ohara

小原憲太郎
(@kentaro_ohara)


swt_logo 5/20-22に行われたStartup Weekend Tokyoに参加してきました。原発問題の影響か、外国人の方は全体の15%くらいでしたが、今回もかなりの人気で参加者は80名ほど。既に一杯でエントリー出来なかった方も多数いらっしゃいました。

 このStartup Weekendは世界中で開催されているのですが、このイベントをきっかけにして実際に「Zaarly」「foodspotting」「memolane」などのサービスが世界に飛び出しています。

 初日の「1分間プレゼン」で発表されたアイデアは約50個。約1時間の間にこれだけのアイデアを聞くわけなので、問題とソリューションがシンプルで尖っていないと、後でタイトルだけ見ても記憶にすら残りません。(投資家の気持ちがわかります)。そんな中から以下の13のアイデアが参加者の投票によって選ばれ、プロトタイプやローンチ間近のサービスが作られました。

 開発に没頭していて全然写真をとっておらず、テキスト満載な感じですが、参加者の方が撮影されたUSTの動画で最終日の雰囲気を感じていただけます。

最終プレゼンサービスの紹介(発表順に記載)

iterms
 利用規約は長くて読んでられない!でも重要。そこで、重要な部分だけを抜き出して、10行程度にサクッと要約しくれるサービスが「iterms」。
 言語解析をベースにして実現させるようで、アルゴリズムは決まっているが本格的な開発はこれからとのこと。半年間かけて開発し、Chromeのエクステンションとして無料で配布を予定しているそうです。ちなみに、会場から「itermsの利用規約はやっぱり短いのか?」と聞かれたのに対して「訴えられたら困るのでしっかり長めに書きます!」との名回答が出る一幕がありました。
※このサービスは会場が選ぶ「もっともエッジの効いたサービス」に選ばれました。

kitcat
 まだ実績はないが、これから能力が伸びそうな学生のポテンシャルを定量化することで、リクルーティングへとつなげるサービス。知識や技術についてオンラインでトレーニングとテストを行い、修得状況と修得の速さをグラフで可視化することで、その人のポテンシャルを推し量るそうです。(ポイントは修得の速さだそうです)
 まずはIT分野に絞るそうですが、先行者にいくつもオンラインテストサービスはあるそうです。トレーニング後のリクルーティングまで手を伸ばしていくことで差別化したいとのこと。

QLive(優勝チーム)
 イベントなどでの質疑応答のシーンで、質問したい人は沢山いるけど全てにはこたえられない、無駄な質問で時間が割かれる、シャイな日本人はなかなか手を上げられない、といった問題に直面します。これを鮮やかに解決してくれるのが「QLive」。会場からの質問をオンラインで集め、「いいね」形式の人気投票でランク付けし、会場がもっとも聞きたがっている質問を選別したうえで答えることができるサービスです。
 USTREAMと連携ができたら世界中で広がるのではないか、というパネリストのコメントもありました。

TRIPPAL
 見知らぬ土地に行ったが、その土地での隠れた面白いスポット、おいしいお店など知ることができない。そんな時に地元の人の情報をビジターに届けることができるサービス。

10minutes
 知りたいことがあるけど教えてくれる人が周りにいない。逆に教えられることはあるけど知りたい人がどこにいるかわからないという問題を解決するのが「10minutes」。10minutesはIT分野に絞り、ユーザのリクエストに応じて、教えられるプロフェッショナルを探しだし、番組を制作して配信するサービスだそうです。たとえば、iPhoneアプリの作り方を知りたい、や、ウェブデザインのこつを知りたい、業界の最新情報を知りたいなど、業界人なら見たがる番組の提供を考えているとのこと。

MYSIC.FM
 Dropboxと連携したクラウドミュージックサービス。Dropboxに音楽データを入れておけば、iPhone, PC, Androidなどデバイスを問わずにいつでもどこでも音楽を聴くことができるサービス。既にAmazonやGoogleが進出している分野なので戦場としてはかなり厳しいが、Dropboxを使うという発想自体が面白いとのコメントも見られた。

ahobu
 「アホだな~」と思うネタを見つけたらツイッターで「ahobu」宛てにツイートすると、自動的にahobu.comに投稿されるそうです。「いいね」、ならぬ「アホね」を楽しむサービス。会場は終始大爆笑でした。
※このサービスは会場が選ぶ「もっとも笑えたサービス」にダントツで選ばれました。

Coordy
 オンラインで服を買ってみるが、79%の人が自分の体形に合っていないと感じたことがある、とのこと。これを解消するのが「Coordy」。Coordyは自分の全身の写真をアップして、服のサイズやスタイルがあっているかをiPad上で服を重ね合わせながら事前にシミュレーションできるアプリケーション。将来的には画像のキャリブレーションもしっかりできるようにしたいとのこと。

colish
 米国でのこれまでのシェアハウスの選び方は、「どこに、いくらで」住むかであり、住む前までシェアハウスパートナーの素性をわからないという点と、シェアハウス本来の価値を活かしきれていないのではないかという問題を解消。
 「colish」ではこんな生活がしたい、という「コンセプト」を起点にパートナーのマッチングを図るサービス。たとえば「蛍光灯無しの温かい光につつまれた生活をしたい!」「外国人と一緒に住んで英語漬けな生活がしたい」など、「だれと、どのように」住むかにフォーカスしているのがポイント。
※このサービスはもっとも実現性のあるサービスとベストプレゼンに選ばれました。

JAWANT
 日本のアニメや漫画グッズは海外ではなかなか手に入らない(海外発送未対応が多い)。「JAWANT」では、海外に住む方のリクエストに応じて、商品を探して購入代行を行うとのこと。Flutter Scapeとの違いはユーザからのリクエスト起点である点とのこと。

MeeTunes SHARE FUTURE
 友達がいつ暇なのかがわからずに、いつ集まったり予定を入れたりすればいいのかわからない状況はよくある。「MeeTunes」はいわば「みんなのスケジュール帳」的なサービス。互いの暇な時間が一発で可視化されるので後はそれを見て電話をかけるだけでMeetupが成立する。
※このサービスはもっとも投資されそうなサービスに選ばれました。

Point Upp
 沢山のポイントカードでサイフがパンパンということはよくあるだろう。「Point Upp」では、それをアプリ内で全て管理しようという試み。店側でレジに(?)アプリで表示されるIDを入力する形での連携が必要とのこと。Foursquare的なチェックイン機能や、来店回数が多い店からのDMなどの集客要素も持たせていきたいとのこと。

MAGNETTY
 イベント参加者が効率的に出会うべく人に出会えるようになるサービス。「MAGNETTY」では、ATNDのようなイベント参加ページ内で、参加者の中からお勧めしたい人をリコメンドすることができるサービス。「この人、railsの開発ピカイチです、あった方がいいよ!」など。また、タグクラウドや参加者の相関図(アルゴリズムはわかりませんでしたが、マーケターグループ、デザイナーグループなどマッピングされていました)も用意しており、参加者同士が出会うべく人に出会える機能を盛り込んでいる。

ジャッジのコメントと優勝チーム

 今回は4者4様?くらいにジャッジの意見がかなり割れていたとのこと。そのくらい良いアイデアがこの54時間で形になったということだろう。
 QLiveは実用性やこのイベントにおいても皆がその必要性を強く感じる確実なニーズの存在、UIの解りやすさが評価された。またUSTREAMなどと連携ができるようになれば一気に世界に広まる可能性も秘めているという点も評価された。

■Startup Weekendを終えて

swt_presentation 前回開催に比べても、とにかくクオリティも熱気もぐんと上がり、サービスとしても尖ったものがいくつも出てきたことに興奮しました。

 このイベントが素晴らしいのは、ただ勝ち負けを競うコンテストではなく、自分のチーム以外にも足りないスキルを持ったメンバーを融通したり、アイデアを出し合ったりと、協力をしながらサービスを実際に作り上げていくことにフォーカスしているところです。3日間とはいえ、実際に作業ができるのは2日目の朝から3日目の17時までなので、実質24時間くらいしかありません。それだけ限られた時間にもかかわらず、「すぐにでも投資してみたい」と評価を得るサービスがいくつもありました。こういうスタートアップがより大きな志を持ち、行動をし続けさえすれば本当に世界に通ずるサービスが生まれるのではないかと、その可能性を感じることができました。大事なのはまずは「コアアイデアに絞って素早く、最小限の機能でアイデアを形にすること」。そこから始まります。

 また、こういったイベントで出来たサービスはその場限りで立ち消えることも多いのですが、我々colishチームも含め、すでに最終日の夜から次の展開に向けて動き出しているチームも見受けられました。

 この3日間でできたものはプロトタイプ程度のものですが、ここから本当にスタートアップとして立ちあがっていくサービスがいくつあるか、非常に楽しみです。

 最後に、このイベントをほぼ一人で切り盛りをして作り上げてくれた Jonny Liに感謝の気持ちを送りたいと思います。

25)【ゲストブロガー】小原憲太郎

2003年にシアトルへ留学し、当時SNSの先駆けであったFriendsterに刺激を受ける。帰国後、興味関心で人をつなぐローカルネットワーキングサービスがIPAの「未踏ソフトウェア創造事業」に採択され、サービス立ち上げ後そのまま起業。その後、株式会社インデックスに入社。モバイルを中心として、電子マネーやポイントソリューション、Twitter対談サービスの立ち上げなどを経て、現在では新規事業企画を担当している。

TechWave塾3期生。TechWaveコネクト(TechWave塾・塾生OB会)にも参加中。

@kentaro_ohara
小原憲太郎(facebook)

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