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NHN Japan 株式会社は、無料通話・無料メールスマートフォンアプリ『LINE』の登録ユーザー数(iPhone/Androidアプリ・フィーチャーフォン総計)が、サービス公開から約10ヵ月となる4月18日時点で3,000万人を突破した、と発表した。国内ユーザーは1300万人に達したという。
発表文によると、2011年6月23日のサービス公開以来、国内のみならず中東・東アジア地域を中心に世界231ヶ国で利用されており、3月28日に公式グリーティングカードアプリ「LINE Card(ラインカード)」(iPhone/Android対応・無料)、4月12日に公式カメラアプリ「LINE camera(ラインカメラ)」(Android対応・無料)を公開。LINE Cardはサービス公開1週間で総計150万ダウンロードを突破したほか、日本・タイ・台湾など世界5ヶ国でApp Store無料総合ランキング1位を獲得。LINE cameraにおいても、Android版のみの先行公開にもかかわらず、サービス公開3日間で110万ダウンロードを記録し、日本・タイ・香港など世界15ヶ国のGoogle Play「写真」カテゴリで1位を獲得するなど、急成長しているという。
Facebookの普及でmixiの将来を危惧する声がこれまでに何度もあったが、僕はそんなことはない、と考えていた。ライバル関係は、サービスの形態ではなくターゲット層で見るべきだと思うからだ。mixiは若い女性を核にしたリアルでクローズドなソーシャルグラフの構築を目指していたので、Facebookとはターゲット層が明らかに違った。
ところがLINEは、TechWave副編集チョのmaskin増田さんによると、mixi同様に若い女性層を核にしたリアルでクローズドなソーシャルグラフで成功している。LINEこそがmixiのライバルなのだと思う。
そしてモバイルのソーシャルのインフラが、Facebookの次の覇権争いの主戦場になる、と僕は考えている。LINEはそのインフラになりえるのだろうか。(関連記事:Facebookの次の覇者は中国、インドから?それともグリー、モバゲー、LINE?【湯川】)
インフラ、プラットフォームにとって大事なのは開発者とどのようにして良好な関係を築くかにある、と言われる。Facebookは、まだMySpaceがこの世の春を謳歌していた数年前に、開発者関係を最重要課題として挙げていたといわれる。その時点で開発者関係の重要性をここまで明確に主張していた企業は、僕の知る限りもう1社しかない。Appleだ。
Appleの関係者によると、Apple社内の人事は頻繁に流動するのだが、開発者リレーションの責任者は異動になることがないという。API公開するだけでもだめだし、開発者会議を開くだけでもだめ。開発者リレーションのノウハウをマニュアル化して後任に譲る、ということもできない。余人をもって代え難い仕事が、開発者リレーションの仕事なのだという。
Facebookの次を狙う現時点での2強と、LINEとともに称される中国Weixinは1億人ユーザーを超え、開発者を増やし、商品名をWeChatに変えて世界を狙っている、と言われる。LINEには、手っ取り早いマネタイズに走らずに、開発者の支持を受けて次のインフラを狙ってもらいたいものだと思う。