蛇足 いろはすデザイナーによって刷新された「グノシー」を世界推しする理由 【@maskin】

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[読了時間: 2分]

 ニュース配信アプリ「グノシー(Gunosy)」のこの1年間の変容は目を見はるものがある。リコメンドエンジン主体から、ニュースアグリゲーションサービスへ。さらに印象的なのはそのデザインの変更である。

 初期のグノシー(1stローンチ2011年10月25日から2012年末くらい)といえば、日本のITアダプター層が好きそうな機能性を主張したデザインが印象的だった。レコメンドの精度とあいまって、一部の利用者にはある主の熱中性があったように思う。

 直近の大幅デザインリニューアル担当したのは「いろはす」のブランディングなどでも知られるカナリアの徳田祐司 氏。

広告サービスの驚異的なパフォーマンスが原動力

 2014年3月に実施された現在のロゴへの変更にともなうサービス変更には、既存ユーザーからの反発が目についた。しかし、筆者は「大成功」と感じていた。なぜなら、一気にマスへのリーチが可能になったからだ。玄人好みのツールからの脱却。レコメンドやそれを活用した広告などの強みは良い形で残しつつ、今後の成長に対する突破口をデザインの変更に求めた結果、大きなマーケットへのリーチが可能となったのだ。

 こうした大胆な変化の理由は、2013年11月の広告サービス「Gunosy Ads」の投入にある。広告主の目標CPI/CPA達成率は225%。非公開ではあるがCTRの数字も驚異的だ。この広告サービスのパフォーマンスの良さが、2014年に入ってからの成長加速の動機付けとなる。

 COO 竹谷祐哉 氏いわく「広告のパフォーマンスは極めて良好。しかし、この事業を拡大するには、これまでのマーケティングのままでは頭打ちとなると考えたんです」。

 思い切った戦略転換はプラスに働き、その後、推定12億といわれるKDDIからの出資によりテレビCMの露出が急増し一般層への認知度が急速に高まりつつあると共に、ダウンロード数も順調に向上。成長サイクルに入りつつあるようだ。(ちなみに旧デザインはLite版として再リリースしている)

海外で通用するか?

 
 では、グノシーの攻略セオリーは海外で通用するのか。同社は2014年4月22日にイギリス参入、5月14日には北米参入を明らかにしている。

 イギリスでのランキングはじわじわ上昇を続けており、記事執筆時点で、ニュースカテゴリで53-57位ほど(AppAnnieより)。アメリカは250位くらいだが、じわじわ上向きになりつつある様相だ。

 グノシーとしては明確にイギリス、北米とセグメントしているが、これは集約するメディアで区切っているに過ぎず、英語を利用する地域にはリーチが可能。実際に、フィリピンや香港、シンガポールなどのランキングも上がってきてる。

 では、なぜグノシーは海外でも成長路線に乗りつつあるか。それはまずニュースアグリゲーションサービスそのものが少ないという状況がある。例えば、イギリスで、ずばり競合というとYahoo!Digestくらい。FlipBoardも競合と考えられるが「市場に出してみないとわからないが、成長性を追求する。ゆくくは広告の勝負になるが、成果の出やすさならグノシーに軍配があがるはず」と竹谷氏はいう。

 一方で グノシーは、TechWaveからの推薦でルクセンブルクで開催される有力ITイベント「ICT Spring」の数少ない日本招待枠に採択された。

 採択の理由として、EU版があるということもあげられるのだが、ルクセンブルク政府側からは「欧州域内で異なる言語圏をまたぐニュースキュレーションに潜在的ニーズがありそう」という期待の声が寄せられている。

 多言語展開には時間がかかるものの、地域を横断したフットワークの軽い展開が可能なのは、グノシーは現地パートナーを必要としていない点にあるといえる。一つ一つメディアと深いパートナーシップを結んでいるアグリゲーションサービスには真似のできないところあ。というわけで、そんなグノシーが、海外展開すべき理由を独断と偏見でまとめてみようと思う。

 ポイントは4つ。

  1. メディアに依存していない(一つ一つパートナー契約しないためスピーディーに展開可能)
  2. シンプルなニュースアグリゲーションサービスは少ない
  3. 収益獲得の仕組みに強みがある
  4. 地域や文化、使途に応じた応用が期待される

 おそらく、ニュースメディアが豊富で、スマートフォンが普及している地域には少なからず反応はあるだろう。EUのように多様な言語のニュースを集約できるフェーズに入れば、より大きなマーケットニーズをとらえることができるように思う。

 それと、そもそもリコメンドエンジンは汎用可能なものであり、グノシーとしては将来的にニュース以外の応用を描く面もある。そうした多様なニーズの獲得は、日本の中で考えるより、世界を舞台にしたほうがいいはず。そう思うッス。



【関連URL】
・3分で雑談力をつける まとめ読みアプリ【グノシー】 | Softonic
http://gunosy.softonic.jp/android
・ルクセンブルクで開催の「ICT Spring 2014」、選抜10社中 TechWave/Softonic選出の2社が参加 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/ictspring2014.html
・「Gunosy Ads」11月5日スタート、その威力と可能性 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/gunosy_ads_launching.html

W蛇足:僕はこう思ったッス
maskin2011009rev.fw 「一般化を狙うには、カラーバリエーションが重要ですね」なんて話をしていたのは、ちょうど1年前の神谷町オフィスだったように思う。彼らのすごいところはマンパワーとスピード。外部であれやこれや言われても動じず、信念をもって前進している点にある。日本村でくすぶっている必要はない。
というわけで、W蛇足で言いたい放題失礼しましたー(とはいえ憶測で書いているわけではないです)


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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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