IMJ FENOXがインドネシアでの活動を本格展開、スタートアップ向けワークショップ開催で見えたもの 【増田 @maskin】

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[読了時間: 2分]

 ウェブインテグレーターの最大手アイ・エム・ジェイ(IMJ)のグループ会社である、IMJ FENOX PTE. LTDは2013年6月10日、インドネシアの首都ジャカルタでイベント「Global Entrepreneurship Workshop (GEW)」を開催した。

anri IMJ FENOXは、IMJとFenox Venture Capitalが共同で設立した投資会社。すでに第一号案件として6月5日、住宅情報サイト「UrbanIndo」への第三者割増をGREE Venturesらと共に実施している(シード期投資に参加したEast Venturesやエンジェル投資家も増資)。

 このイベントは、IMJ FENOX主催としてインドネシアで初めてのワークショップとなり、今後、加速するインドネシアでの活動における重要なスタートラインという位置付け。

 基調講演として Fenox Venture Capital ジェネラルパートナーAnis Uzzaman 氏が、シリコンバレーの投資家の視点としてスタートアップの調達のベストプラクティスやグローバルな起業についてのトレンドについて講演。

 内容は、起業の心がまえに始まり、クラウドファンディングやシードアクセラレーターなどの資金調達方法からリーンスタートアップによる創出方法など幅広く、事例を踏まえ具体的な表現で熱く語った。

 インドネシアの人口は、中国、インド、米国に次ぐ世界4位。3分の2が30歳以下という若く活気あふれる国。Anis氏は「もちろん人口や成長ポテンシャルに期待する面はありますが、それよりも彼らの真面目さやスタートアップに対する熱意に力強さに関心しています。まだまだ、これからで、先が見えないこともあるでしょう。けれども、それがスタートアップというもので、私は彼らと共に成長していきたい」とその期待を語った。


 また、インドネシアのスタートアップ事情に詳しいメディア「Daily Social」CEOのRama Mamuaya氏をモデレーターに、ECやメディアなど複数のネット事業を展開するDenny Santoso氏、500StartUpに似たアクセラレーションプログラム「Ideosource」を展開する著名投資家 Andi S. Boediman氏、シリコンバレーで投資家として活動後 インドネシアに戻り住宅情報サイト「UrbanIndo」を立ち上げたArip Tirta 氏、そしてAnis Uzzaman氏らが「シリコンバレーとインドネシアの企業家精神を比較する」というテーマーでパネルディスカッションを展開。

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 まだまだ、兼業としてスタートアップする人が主流の現地を一蹴しつつ、生活を豊かにするためにIT&インターネット活用することで沢山のチャンスが得れる状態にあることを実感させられる内容だった。詳細については、別途記事で紹介するつもりだ。


静かな熱意

 後半は、IMG本社からの各種ノウハウの説明やアップル出身のマレーシアでデジタル広告エージェント企業を経営する Catcha Digital Asia (CDA)をCEO 菊永満 氏からグローバル展開におけるマーケティングの重要性などについての説明があった。

 前半とはうってかわって、具体的かつ実務的な要素もある内容だったが、非常に真剣に聞き入る姿が印象に残った。

 終演後、スピーカーは多くの参加者から具体的な質問や相談を受けるなど、反応も上々だった。

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(株式会社アイ・エム・ジェイ 第4事業本部 第1事業部 プロデューサー 根本朋美氏によるブランドマネジメントについての講演に聞きいる来場者)

Global Entrepreneurship Workshop
hosted by IMJ FENOX

日時:2013年6月10日(月曜日) 9時ー15時
場所:Graha Mandiri Ballroom in Jakarta, Jakarta Pusat
Graha mandiri building Ground Floor JL. Imam Bonjol No. 61, Jakarta, Jakarta Pusat 10310

・09:00 – 10:00
レジストレーション

・10:00 – 10:15
オープニング:「インドネシアにおけるIMJ Fenoxのミッション」
IMJ Fenox CEO 堀口

・10:15 – 11:00
Keynote: Building a Successful Startup: Best Practices for Fast Track Growth
Anis Uzzaman – General Partner, Fenox Venture Capital

・11:00 – 12:00
パネルデススカッション:「シリコンバレーとインドネシアの企業家精神を比較する」

Rama Mamuaya (モデレーター) – Founder and CEO, DailySocial.net
Anis Uzzaman – General Partner, Fenox Venture Capital
Denny Santoso – Founder and CEO, DuniaFitness.com
Andi S. Boediman – Director, Ideosource
Arip Tirta – Co-Founder and CEO, UrbanIndo

・12:00 – 13:00
ランチブレーク / ネットワーキング

・13:00 – 13:20
Learning Branding Strategy of E-Commerce Service from IMJ’s Case
株式会社アイ・エム・ジェイ
第4事業本部 第1事業部 プロデューサー 根本明美

・13:20 – 13:40
Why the Operation of the Service is More Important than its Launch?
株式会社アイ・エム・ジェイ ディレクション本部 第2事業部 ディレクター 小野直哉 氏

・13:40 – 14:00
「How Startups Should Prepare for the Marketing Strategy of Their Services」
Catcha Digital Asia (CDA) CEO 菊永満 氏

・14:00 – 14:05 IMJ Fenox からのご案内

・14:05 – 15:00 ネットワーキング



【関連URL】
・Global Entrepreneurship Workshop
http://eevent.com/imjfenox/imj-fenoxs-eventtbd
・IMJ FENOX | IMJ FENOX
http://imjfenox.com/jp/index.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 初めてのインドネシア。バイクと人と自転車と車が入り乱れる交通渋滞と生活インフラのプアさに驚く一方で、BlackBerryを筆頭とするメッセンジャーやネット利用、テレビや映像コンテンツの充実ぶりに関心させられた。

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郵便物もとどかないし、配送代理に依頼するにも信頼できない。じゃあ、ECサイトを経営している Denny Santoso 氏はどうやって物を配送しているのかというと「自社バイク便を組織」しているとのこと。そのほうが「信頼できる配送網を確立できる」という。

もちろん規模がまだ小さいからできている面もあると思うが、こうしたアイディアと熱意とニーズのかけ算で、小さなイノベーションを起こすことができるということが肌で理解できた。しかも、大量のチャンスがゴロゴロころがっている。

ただ、首都ジャカルタでさえ、起業マインドが定着しているかというとそうではなく、シリコンバレーからUターンして起業したArip Tirta氏も「スタートアップの認知も薄く、まだまだ、先がみえないチャレンジが続く、けど、これからチャンスがある」という状況。

今回のイベントは事前登録枠が即日売り切れで増席をするなど一部の人ではあるが期待感がそこにある。「夢をおいかけよう」的な若干浮世離れしたメッセージだけでなく、今回のようにワークショップとして具体的事例や実務レベルのノウハウを提供し続けることで、若い彼らの情熱が花開く時が遅からずくるだろう。そんな風に感じた。

今回の取材や、インドネシア関連情報は、今後も継続的にウォッチしていこうと思う。

著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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maskin

Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。

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