[最後のお願い] スタートアップ不毛の地、挫折しそうになりながら世界に出る起業家を探すイベントに挑戦してみた from栃木 【@maskin】

Event, Japan, Kita-Kanto, News, Re:Work, Startupsスタートアップ, 宇都宮, 栃木


[読了時間: 4分]

 人口減少と高齢化。労働人口の大幅減が確実となっている現在の日本。特に、地方にはいち早く衰退の影が音も立てずに近づいているように思える。

 筆者の住む栃木県は人口は約200万人、全体としては酪農などが盛んながら、中心部はシャープやキヤノン、本田技研、日産、花王、ユニリーバなど世界に向けた名だたる研究所兼工場が多数あり第二次・三次産業で潤っていた地域。ところが近年、多くの拠点で閉鎖や移転が相次ぎ、就職すれば一生安泰と住宅を購入した人達は、結局同じ給与水準の転職先が見つからない状態。ある研究所では、多くの人材が、日本の別の場所か海外に転居していった。

 皆なまけるタイプでもなく、残業時間の多さ(全国トップ)から見ても努力家が多いような風土だが、優秀な資質を活用できる環境ないのが状況だ。メディアの力も限定的で、イノベーターやアントレプレナーのみならず民の力を活用しようとする自由なコミュニティもない。だから、世界に通ずる流れがあっても現地の話題とはならず消えていくのが今までのながれ。

 そんな中、筆者は個人主催という形で2014年1月19日(日曜日)、栃木県総合文化センターで「とちぎグローバルスタートアップ」サミットを開催する。全国世界に賭けるITスタートアップがまったくといっていいほどいない地域で、あやしいお金儲けセミナーとか、「大きな企業になげちゃえば?」「本当にやれるの?」「できないでしょ」「そんなに大きく構えないで祭でいいじゃん」と誤解や批判を受けながら前進を続けている。

 現時点で、参加者は関係者などをふくめ45名程度。150席ある会場の半分も埋められていない状況だ。

 栃木県内に本社機能がある企業は、最近ビックカメラに買収されたコジマ電気をトップに順位は変わらぬまま、上位1000社の総売上高は5兆6686億円 (2012年度の統計、東京商工リサーチ宇都宮支店調べ)で過去10年のワースト記録している。イノベーションが発生しないまま、悪い方向に進んでいる状態。

 ただ、栃木出身で世界で活躍する人といえば、故ソニー創業者 井深大 氏やCEO 出井伸之 氏、日立創業者 故・小平浪平 氏、元 富士通取締役 秋草直之 氏、太田胃散 創業者 故・太田信義 氏、アキレス 創業者 殿岡利男 氏などが名を連ねる。海なし県なのに回転寿司の「元気寿司」は宇都宮が本社だったりする。

 一時期は「陸の孤島」と揶揄された地域だが、だからこそ外に出ていく強い意識があったと推測する。

 だからこそ、今こそ、リスクを取って、次のグローバルプレイヤーを輩出すべきと考えたわけだが、考えていた以上に地域は内向き。「グローバルスタートアップ」「栃木から全国世界に突き抜ける」という発想にキョトンとしている人がほとんどだ。

 冒頭にも述べたが、やる気がないわけでない。「多様な価値観、働き方を求める人」傾向があり、労働者の中心となる20代から30代の人口が多く、栃木県の調査によれば「よりよい栃木に向け何かしたい」と思う人が82.9%にのぼるなど全国的に若い世代のやるきが突出していると考えられるデータも出てきている。

 だから、この企画に賭けることにした。スタートアップ不毛の地に、何が生えるのか、土壌はよくなるのか見てみたかったからだ。

栃木グローバルスタートアップサミット

● 概要

栃木県内から全国・世界に駆けるスタートアップを輩出するためのセミナーおよび交流イベントです。

● 目的と対象

全国、世界レベルの視座とオープンマインドを持ち、小さな可能性を計画的に成長させるスタートアップを
3年間で100社以上増やすことを目的としています。
それを実現するために情報や知見を集約し、起業家や事業家、投資家、そして支援者らのスタートアップエコシステム&コミュニティを形成したいと考えています。

●[ゲスト (スタートアップ支援・投資家)]

・ スタートアップ育成投資の草分けー「サムラインインキュベート」代表 榊原健太郎 氏、
・世界目線で日米横断型の投資育成活動ー「DRAPERNEXUS」 マネージングディレクター 中垣徹二郎 氏

●[ゲスト (栃木県出身・在住)]

・米大手メディア、IT業界メディアのトップー「 朝日インタラクティブ CNET Japan」編集長 別井貴志 氏
・テラモータースを筆頭に成長を支える人材会社ー株式会社スローガン 代表取締役社長 伊藤豊 氏
・小山在住、日本発のネイルチップで世界展開に挑戦ー株式会社MiCHi 代表取締役社長 中崎瞬 氏
・ワクワクすることに挑戦し続ける起業家ー株式会社レイディーバグ 代表取締役社長 平世 将夫 氏

●[モデレーター] 「Techwave」編集長 増田真樹(宇都宮在住)

● プログラム (詳細は随時更新)
○10:00 [1] 主催者挨拶とスタートアップの現状

○10:10 [2] 基調講演 サムライインキュベート 代表 榊原健太郎 氏

○11:00 [3] グローバルスタートアップについて投資家に話を聞く

– サムライインキュベート 代表 榊原健太郎 氏
– DRAPERNEXUS マネージングディレクター 中垣徹二郎 氏
– [モデレーター] Techwave編集長 増田真樹

○12:00 [4] ランチ交流会(仲間探しタイム)

○13:00 [5] 栃木スタートアップの現場 (地方スタートアップ&支援者との議論)

– MiCHi 中崎瞬 社長:小山在住 ネイルチップで世界へリーチ
– [モデレーター] Techwave編集長 増田真樹

○14:00 [6] 栃木をどうHackするか?業界リーダー達との座談会

「テーマ」
– クラウドソーシング
– クラウドファンディング
– インキュベーションプログラム
– コワーキングスペース
– 人材育成
– 教育

「登壇者」
– DRAPERNEXUS マネージングディレクター 中垣徹二郎 氏
– CNET Japan 朝日インタラクティブ CNET Japan編集長 別井貴志 氏
– 株式会社スローガン 代表取締役社長 伊藤豊 氏
– 株式会社レイディーバグ 代表取締役社長 平世 将夫 氏
– [モデレーター] Techwave編集長 増田真樹

○15:30 [7] 栃木グローバルスタートアップハッカソンの企画説明や今後の計画など

○16:00 [8] 閉場
○18:00 [9] 希望者のみ懇親会へ(別途有料です会費3000円)

● 会場
栃木県総合文化センター 第一会議室
〒320-8530(専用) 栃木県宇都宮市本町1-8
http://www.sobun-tochigi.jp/access.html

○ 懇親会会場
徒歩3分程度の居酒屋を予定しております。

● 運営責任・主催
メタミックス増田真樹事務所(TechWave編集長)
maskin@metamix.com
http://chatwork.com/maskin
080-3585-3205

● 協力
・トーマツベンチャーサポート
・宇都宮スタートアップ(有志)
ほか

Facebookイベントページ
チケット販売ページ

 

【関連URL】
・お題・地方都市で優れたITスタートアップを量産するには? 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/how_japanese_produce_itstartups_in_various_locations.html
・東京から地方へ、IT企業が本社移転で得られるもの 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/altlife_cypertec.html
・あえて地方で戦う、凄腕エンジニア達のスタートアップ 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51746082.html




蛇足:僕はこう思ったッス
maskin2011009rev.fw 例によって時間もリソースも少ない状況からのスタート。宇都宮の数すくない仲間が総出で手伝ってくれ、サムライインキュベートさんと全国のSVS(Samurai Venture Summit)を展開するトーマツベンチャーサポートさんも協力してくれた。何より登壇者の方々が「栃木/地方に貢献したい」と強い意思をもってサポートしてくれたことによって、何とか一つの形として成立できた。
予定の都合で参加できなかった方、他の地域でスタートアップにチャレンジしている方から、多数のエールを頂戴している。「無関心で締められた地域に関心を生み出すパイオニア」という評価には胸が熱くなった。
ただ、まだ「集めた」とはいえない参加者数。まだまだ、当日まで関心を集め続ける必要がある。

まずは栃木県内の人に気づきを与えられれば最高だが、県外の人だった、このゼロスタートの地域をぜひいじってもらえればと考えている。(ちなみに、前日は街コン発祥の地宇都宮の日本最大「宮コン」が開催されております)。登壇者はすばらしい方々ばかりなので、栃木という場所で、世界に駆ける夢を語ってもらえたら本当にうれしい。

いずれにしても結果が全て。ITスタートアップゼロ地点で次につながるような流れが生まれたら、それは全国に通ずる流れにもつながるし、島国日本が世界とつながり大きな展開をしていく構図とも共通する意識が生まれると思っている。

だから、この企画に駆けてみる。僕個人はこの内容次第で生活のあり方も考え直すつもり。
どうか、最初で最後のチャレンジになるかもしれないこの取り組みを、どうか支援していただけると幸いです。


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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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