お題・地方都市で優れたITスタートアップを量産するには? 【@maskin】

Japan, News, Re:Work, Startups地方, 増田真樹


[読了時間: 2分]

 TechWave編集長のmaskinこと増田真樹っす。栃木県宇都宮市から日々世界&全国の方々と交流し記事を配信したり、海外からの仕事をこなしたりしています。

 なぜ、「陸の孤島」とか「全国で一番影の薄い県」も揶揄されるこの地域で生活をしているか、よく聞かれるのですが、というかむしろなんでIT&インターネットがここまで普及しているのに、また村づくりに固執しなくてはならないのでしょうか? 逆にそう切り替えしたくなります。

 そんな思いから、エンジャパンの「CAREER HACK」の一コーナー「CAREER HACK MTG」でこんな質問を投げかけさせて頂きました。

増田さま出題イラスト

 「地方都市で優れたITスタートアップを量産するには?

 もともと、田舎が嫌いで、こういう発想は持ってはいなかったのですが、1990年代、足しげく往来した米国シリコンバレー地域での就労体験が大きく響いています。

 シリコンバレーは大都市サンフランシスコから南に約100Km。乾燥した平地で、緑がとても豊な地域です。ハードワーカーばかりですが、みんなテレコミュニケーションを駆使して子供や家族を大切にしていました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 写真は、筆者が1998年から2000年にかけて働いていたSan Mateoから自転車で1時間ほどのクリスタルスプリングス。

 18時に仕事を終えて、日暮の22時までサイクリング、なんてことを毎日やっていました。

 栃木県宇都宮市も東京からちょうど100Km。

 IP電話やソーシャルメディアがあれば、十分仕事はこなせるでしょう。それに新幹線を使って1時間以内に都内に入れます。

 シリコンバレーと立地も似ていることから、多くの研究所がこの周辺に設立されています。徹夜しても新鮮な空気を浴びればすぐ復活。疲れれれば温泉もあるし、安くてスタミナがつくフードも多い。立地的にも環境的にも少なくとも大都市よりは良い面が一杯あります。それに何より家族や子供達にとっては最高。

 ソニーの創業者 井深大氏も元CEO 井出伸之氏、日立の創業者も栃木生まれですから、何らかの風土的なメリットがあるのかもしれません。しかし、ITは全くといってもこの地には根を張りません。一時で売上日本一になったコジマも、買収され県内の本社がなくなるそうです。

 これは全国でも同じことが言えるでしょう。文化的な違いか場所や既成権力に依存しないIT&インターネットの世界なのに、なぜか大都市で村を作ってしまうのでしょうか。

 シリコンバレーも、そもそもスタンフォード財団という東と西をつなぐ鉄道会社が大学を作ったことが、そのエコシステム形成に今も大きな影響を与えていますから、歴史的に何もない場所に強いムーブメントは成立しえないのかもしれません。

 しかし、今、日本は強いムーブメントを勃興する必要があるように思えてなりませんし、それを解決するのは全国に眠る骨太起業家で、力の原石を堀りおこし命を与えるのはIT&ネットであると思うのです。

 というわけで、どうか多くの人にこの質問「地方都市で優れたITスタートアップを量産するには?」に答えて頂ければと思います。

 「あの制度が悪い」「あの国を見ならえ」ではなくて、具体的かつ包括的、次の世代に継承できるような極めて壮大な夢をきかせて下さい。

 2013年7月31日まで募集し、筆者による選考で優秀なものを1つ採択させて頂きます。商品はなんとあの高級キーボードです。




【関連URL】
・増田 真樹さん(TechWave編集長)のお題にチャレンジ!|第9回 CAREER HACK MTG
http://careerhack.en-japan.com/meeting/index/14
・テクノロジーで逆境を打ち破れ 育児で世界を変える テック系イクメン増田マスキン真樹【湯川】
http://techwave.jp/archives/51774643.html
・「Orée」南フランスの職人が作るおしゃれな木製デバイス 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/oree_japan.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 およそ10年前、家庭の都合で、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて一人で宇都宮にきた時は、テレコミュニケーションでは仕事が進むような時代ではないのでとても苦労しました。当時インターネットマガジン編集長の西田隆一さん(TechCrunchJapan編集長→BDASHVENTURES)らとテレコミュニケーションの啓蒙記事を展開したりしましたが、なかなか浸透しなかったのと覚えています)。
が、この10年で大きくかわりました。ミーティングはもちろん、取材だってVoIPでOK。むしろ、テレコミュニケーションができない人は、仕事ができない人という定義もうっすら形成されつつあります。
テレコミュニケーションが不得手なのを、「会わないと仕事できない」とかいってしまう人がいますが、それは詭弁とすら思います。同じ理由で提携企業などを都心に移転させるのも同じ。(活気ある場所にJoinするというのとは意味が違います)。
今大切なのは、場所や系列や学歴や規模、目立つ目だたないかどうかに関係なく、大きな夢に向かい力をつけつつある小さな光にフォーカスを当てることなんだと僕は思います。


著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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