永久欠番「Windows 10」の無料アップグレードは間もなく終了 【@maskin】

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 Windows最後のバージョン「Windows 10」の提供が開始されたのは2015年7月29日。現在、Window 7およびWindows 8/8.1利用者を対象とした無料アップグレードが実施されているが、その期限が2016年7月28日に迫っている。期限切れ以降は、最も安価なHOMEエディションで1万3000円程度(参考:Amazon)。Professional版で2万円程度の費用が発生する。

 Windows 10のアップグレードは、これまでのものとは意味合いが異なる。今までは定期的に新バージョンが発売される形だったが、「今後、Windowsシリーズの新バージョンの発売は行わない」とマイクロソフトが名言しているのだ(それで冒頭では“最後のバージョン”という表現を使っている)。どういうことかというとWindows 10は、定期的にオンラインアップグレードが実施され、常に最新の機能を使用できるようになっているからだ。マイクロソフトはこれを「Windows as a Service」、つまりサービスとしての Windowsと表現している。一度Windows 10を導入すれば、それ以降は基本的にOSにかかる代金は無くなると理解できる。

 「Mac OS ユーザーだから関係ない」「オープンソースで開発しているから関係ない」とWindowsを使用しないという人もいると思うが、新CEO サティア・ナデラ氏就任以降、大分様子が変わってきており見過ごせない状況になってきている。

 Windows新時代として華々しくデビューした新デザインの「Windows 8」シリーズ(参考:「Windows 8 は、iOS / Android を凌駕する最大のアプリマーケットとなる」 #wddjp @maskin)だったが、タブレット向けUIをそのままデスクトップユーザーに提供したことが大きな混乱と反発を呼んだ。そこで2014年2月4日、マイクロソフト三代目のCEOにエンジニア畑出身のサティア・ナデラ氏が就任したことが契機となり、ユーザーと開発者目線の体制が急浸透、Windows 8の方向性(ユニバーサル型OSやModern UI)を踏襲し、様々な改善を施した「Windows 10」が誕生した。

 「Windows 10」の魅力とは何だろうか。軽量かつ高速になったOS、パワフルなグラフィック機能、斬新なOSとインターフェイス、音声インターフェイス、バイオメトリカル認証など項目を上げ始めたらきりがない(Windows 10の全て、ざっくりまとめてみた 【@maskin】)。さらに、今年夏にリリースされる「Windows 10 Anniversary Update」では、Windows 10らしい機能の高度化や教育エディションの発表など魅力が増す様相だ。

 開発者サイドで見れば、Anniversary UpdateでLinux/UNIXユーザーにはあたり前のコマンドシェル「bash」がネイティブモードで動作するようになるほか、iOSやAndroid向けアプリ開発ツールの提供、オープンソースソフトウェア(OSS)コミュニティや事業者との連携が拡充しつつある。マイクロソフト社内では、自社製品の売上につながらないOSS推進舞台が実際に設立されており活動範囲を拡大していたりする。

アクティブデバイスは3億台

 2012年のWindows 8発表時、「潜在市場は5億台」と説明されていた。現在、マイクロソフトの発表によれば、現在、アクティブに使用されているWindows 10デバイスは3億デバイスまで成長しているとのこと。また、(IEのシェアはChromeに抜かれたようだけど)ペン操作も可能な最新ブラウザ「Edge」の利用は直近の四半期で、前期の50%増加している。音声認識が可能なパーソナルデジタルアシスタント「Cortana」(iOSでいえばSiri)は2015年11月のリリース後60億回の質問に応えているたり、ゲームプレイや写真や音楽、映画といった公式サービスやFacebookやTwitter、Huluといったポピュラーなアプリの利用者も増加しているようだ。

 モバイルデバイス分野での存在感がないWindowsシリーズだが、頭打ちとも言われるPCの分野であってもここまで成長できているのであれば(Appleは2015年度の世界シェア7.5% IDG)、アプリやサービス、そしてデバイスの多様化が進みより成熟したプラットフォームと進歩すると考えてもおかしくないだろう。



【関連URL】
・Windows 10 Now on 300 Million Active Devices – Free Upgrade Offer to End Soon
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2016/05/05/windows-10-now-on-300-million-active-devices-free-upgrade-offer-to-end-soon/
・WINDOWS 10の全て、ざっくりまとめてみた 【@MASKIN】
http://techwave.jp/archives/allabout-of-windows10.html

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin2011009rev.fw Windows 8の時代からタブレットSurfaceを使用し、今もSurfaceでWindows 10を使用している。主にモバイル用途だ。事務所のデスクトップ型はカラーマネジメントに優れ画面の美しいMac OSで、クリエイティブ用途はどうしてもMacという印象がある。ただ、それ以外はWindows 10の方が便利だと感じることも多い。Windows 8の時は、Moder UIベースのWindows Storeアプリの充実化が課題だったが、Windwos 10になれば、過去と同じアプリケーション(バイナリ型といえばいいんでしょうか)をダウンロードして使用すればよい話になるので幅が拡大している。軽快さではMacよりも優秀だと断言できる。

Windows 10に欠けているところは何だろうか? デバイスが多様なメーカーからリリースされるため、サポート品質にばらつきがある点だろうか? iOSアプリ開発ができるとはいえMac OSが必要になってしまう点だろうか? 親和性の高いモバイルデバイスがないだろうか? おそらくまだ発展途上の部分があると思うのだが、マイクロソフトの動きをふまえ日々Windows 10を使用していると、それらの課題が解決されるのは時間の問題のように思えてくる。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。
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