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米モバイルアプリ計測・広告のFlurryは、2012月7月の統計結果を発表した。それによると、iOSとAndroid OSを搭載した電子機器(スマートデバイス)は世界中で6億4000万台以上が使用されており、スマートフォン、タブレットの急速な普及が続いていることが分かる。ただ国別のデータを見ると、日本は突出してスマートデバイス利用が進んでいるでわけではないことが分かった。
年内に中国が米国を抜き最大市場に
Flurryは広告配信の仕組みなどを通じてスマートデバイスの台数を推計しているため、流通経路などを通じた出荷、販売台数などの統計結果とは若干異なる結果が出るものの、アクティブに利用されているデバイスの台数という意味では信頼性の高いデータといえる。
そのFlurryの発表した国別の利用台数のグラフを見てみると、最もスマートデバイスの利用が多いのは米国の1億6500万台で、中国の1億2800万台がこれに続いている。利用台数では米中が2強で、他の先進国を圧倒。日本は英国、韓国についで5位、約2200万台だった。
Flurryのブログによると、首位は米国だが、昨年7月からの1年間で中国が1億台以上も伸びているのに対し米国は約3000万台。このペースでの伸びが続くと今年のクリスマス商戦では中国が米国を抜き、スマートフォンの最大市場になる見通しだとしている。
増加率を見ても中国は群を抜いており、2012年7月までの1年間で401%増。ほかはチリ、ブラジル、アルゼンチン、イラン、ベトナム、メキシコ、ロシアなどの普及が加速している。いわゆるBRICと呼ばれる新興国はトップ10に顔を出しており、やはりスマートデバイスの普及速度からも、これらの国の経済成長が確認できるようになっている。
一方で15歳から64歳までのユーザーの間での普及率を見ると、シンガポールが92%と首位だった。
日本って世界的に見てスマートデバイス(iOSもしくはAndroid搭載端末)がそんなに普及しているわけじゃないんだ。スマートフォンのハード面でみれば韓国、中国、台湾メーカーに押され気味なのは分かっていたけど、利用者数では最近の伸びが著しいのでもう少し健闘しているのかと思っていた。でも確かに地方に行くとガラケーを使っている人を多くみかける。
シンガポールの普及率92%って、国民のほぼ全員がスマホユーザーってことなの?ほんとか?
シンガポールほどじゃないにしろ、ほかにも7割以上の人口がスマートデバイスという国の多いこと。すごいなあ。携帯電話所有者におけるスマホユーザーの割合じゃなくて、人口を母数にした場合のスマートデバイスユーザーの割合ということなんで、すごい話だと思う。
先進国以外では、スマートデバイスといっても普及しているのはまずはスマートフォンだと言ってもいいだろうから、パソコンが実現できなかった一人一台の夢を、スマホが実現しようとしているんだ。
スマホという世界共通のプラットフォームを、ほとんどすべての人が手にするー。15年以上も前に、ばらばらだったパソコンのOS市場でWindowsがデファクトスタンダードになったことでアプリケーションソフト市場が一斉に花開き、パソコン利用が急速に進んだ。そして今、携帯電話でiOS、Androidがでデファクトスタンダードなろうとしている。Windowsという共通プラットフォームが起こした変化以上の大変化が、iOS、Androidという共通プラットフォームの出現によってこれからの社会に起こるんじゃないだろうか。
それにしてもスマートデバイスの普及の速さには目をみはるものがある。Flurryのブログによると、普及速度を比較すればスマートデバイスは、80年代のパソコンの普及速度の10倍、90年代のインターネットの普及速度の2倍、最近のソーシャルメディアの普及速度の3倍で、普及が進んでいるるのだとか。詳しいデータを載せているわけじゃないので、ほんとかどうか分からないけど、まあ感覚的には確かにそんな感じではある。
日本でわれわれが肌感覚として感じている以上に世界にはスマートデバイス旋風が吹き荒れているのだと思う。日本の常識、これまでの業界の経験則、肌感覚にとらわれていては、世界でのビジネスチャンスを逃すことになるなあ。
スマートデバイスで世界は大きく変わろうとしている。ワクワクする、ほんとに。