米Apple関連情報サイトのCult of Macは、米消費者情報誌がiPhone4のアンテナに欠陥があると報じたことを受けて、「AppleはiPhone4をリコールすべきだ」とする米国の複数のPR専門家の意見を紹介している。
危機広報の専門家のWayne State UniversityのMatthew Seeger教授は、AppleがiPhone4のリコールに追い込まれることになるだろうと予測している。同教授によると「ブランドイメージはAppleにとって最も重要。この(アンテナ)問題は破壊的ダメージをアップルに与える可能性がある」という。
iPhone4の外側にバンパーと呼ばれるゴムと成型プラスチックからなるオプション品を装着することでアンテナ問題を回避することができるといわれており、Appleがバンパーを無料で配布するなどの対応に出る可能性があるが、同教授ではその程度の対応ではだめだと指摘。ブランドを守るためにiPhone4本体のリコールは避けられない状態だと話している。
Harvard Business Schoolの元教授でCrisis Leadershipという本の著者のLarry Barton氏は「Appleはすぐに『火』を消すべきだ」としている。同氏は「Appleのこれまでの対応は感心できるものではなく、無責任とも取られかねない対応。消費者の信頼を裏切ったとみなされブランドを傷つける可能性がある」と指摘。消費者情報誌Consumer Reportsに徹底的に反論するか、もしくは欠陥を認めハードウェア的な対応を「軍隊のように」素早くする必要があるとしている。
クリントン大統領の危機広報の担当者だったChris Lehane氏も同様の意見。同氏によると、この問題はトヨタのリコール問題と同様の問題。ソフトウェアのパッチ対応以上の意味のある対応が必要だとしている。