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GoogleがTwitter風サービス開始?=広告経済に向かう社会

 米シリコンバレーの有力ブロガーであるRobert Scoble氏が、GoogleがTwitter風のミニブログサービスに乗り出すという話をGoogleの社員3人から聞いたと最新のブログエントリーに書いている。4月に開催予定のGoogle’s IO conferenceで発表されるかもしれないという。

 GoogleがTwitter風サービスを始める?

 可能性は十分にあるだろう。類は類を呼ぶ、というように、ユーザーの友人関係のデータ、友人の検索履歴などを検索のプロセスに取り込むことができれば、検索の精度が格段に向上する。Google Profilesや、Google’s Social Circles Connectionsなどのサービスに力を入れ始めたのはこのためだ。もっと言えば、検索の時代からソーシャルメディアの時代へと移行していく中で、たとえGoogleといえどもソーシャルメディアに乗り出さなければ生き残れないだろう。(関連記事:ID戦争勃発?米YahooはFacebookと、 GoogleはTwitterと連携TwitterとFacebookの時代がきたFacebookの暴走を止めることができるのはTwitter+Googleのみ

 それにTwitter風サービス自体、コンセプトは簡単だし、模倣するのはそれほど困難じゃない。事実Facebookのモバイル版はTwitterのモバイルクライアントと見た目はほとんど同じだし、日本でもMixiもグリーもアメーバもTwitter風のサービスに乗り出している。

 問題は、先行するTwitterを追い抜けるのか、ということだろう。日本の「Amebaなう」などのサービスはTwitterを追い抜く必要はない。日本のTwitterユーザー層はPCやiPhoneユーザー層と重なるところが多く、「Amebaなう」などのケータイ層、若年層とは異なる。ターゲット層が違うので、それほど競合しないと思われるからだ。

 一方で、Facebookは正面からTwitterと衝突することになる。ただFacebookは3億数千万人のユーザーを抱える巨大SNSである。ユーザー数が数千万人規模のTwitterに比べ、今後有利に戦っていけるだろう。

 ではGoogleはどうだろう。幾らGoogelといえども、ここまで先行するTwitter、Facebookに追いつき、追い越せるのだろうか。

 わたしは可能だと思う。


 Twitterの強みは、先行してユーザーを抱えていることと、技術仕様を一部オープンにして他社が自由に関連サービスを作れるようにしているところだ。Twitter本家のページよりも使い勝手のいいTwitterクライアントと呼ばれるページやツールが無数に存在する。Twitterの情報を切り出して作った映画やレストランのレビューサイトもあるし、Twitterの友人にだけ招待メッセージを遅れるパーティー告知サイトもある。こうしたTwitterのシステム、プラットフォームの上に乗るサービスすべての活気が、Twitterの活気となる。Twitterの周りにエコシステムが出来上がっている。これがTwitterの一番の強みである。後発サービスは、このエコシステムを超えるエコシステムをなかなか作れないわけだ。

 だが、Googleならそれは可能である。Twitterはユーザーの過去のすべての書き込みという巨大データベースを持っている。このデータベースの利用料をTwitterエコシステム内のサードパーティに課すことがTwitterのビジネスモデルである。直近の書き込みぐらいは無料で検索できたりはするのだが、ファイヤーホースと呼ばれる消防士のホースのように大量のデータの供給をTwitterから受け取りたければ、高額の利用料をTwitterに支払わなければならない。

 Googleならファイヤーホースの利用料を無料にするだろう。なぜなら彼らのほとんどすべてサービスのビジネスモデルは物販でも利用料収入でもなく、広告だからである。無料でどんどんサービスを利用してもらい、その上に広告を表示する。それがGoogleのやり方だ。サービスを販売したり、利用料を徴収していた競合他社は、無料でサービスを提供するGoogleの前に次々と敗退していった。Twitterも同じ運命に陥る可能性がある。

 このGoogleのビジネスモデルに対抗する方法は、Googleと同じ広告の土俵で戦うということしかない。GoogleについでAppleがモバイル広告のベンチャー企業を買収したのは、モバイルの領域でAppleもGoogleと同様に広告の領域で戦わざるをえないからだ。(関連記事:Appleがモバイル広告のベンチャー買収?対Google戦の最前線はここだ!

 Googleが世の中を、無料の広告経済に引っ張っていっているわけだ。

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