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CNBCのJim Goldmanの情報筋によると、AppleのSteve JobsさんはGoogleのCEOのEric Schimidtさんが嫌いなんだそうだ。w(ネタ元はThe iPhone blogのApple’s Steve Jobs Dislikes Google’s Eric Schmidt?英文)
Schimidtさんのほうは、Appleに関して親近感を抱いているって語ってるのにね。
“I, as a former board member, have a special spot for Apple in my heart,” Schmidt responded, “but I will tell you Apple is a very well run company. They have a lot of very good stuff coming. We have a couple of very good partnerships with them, and we also compete with them in a couple of areas. My guess is that is a pretty stable situation for awhile.”
「以前、取締役を務めていたので、Appleには特別の感情を持っている。競合する部分も、協業する部分もあるけど、しばらくはこのバランスが続くんじゃないかと思うけど」みたいなニュアンス。(ネタ元AppleInsider)
決算発表という公式な場での発言だから「オレはSteveが大嫌いなんだよ」とは当然言わないとは思うけど、Schimidtさんのこの発言はまあ額面通り、正直な見解だと思う。
とはいえ、両社の関係が対立の方向に向かっているのは間違いのない事実。IT業界の主戦場がモバイルに向かっているということは万人が認めるところだし、今後モバイルの領域でAppleとGoogleが2大勢力になっていくことはだれでも予想できるところだ。(参考記事iPhoneの栄光もあと2年?Android急成長をIDCが予測)
先日ある講演のあと「AppleとGoogleって対立関係にあるんですか?AppleってMicrosoftと対立していると思っていた」という質問がきた。そうか、このことってあまり知られてないんだ。と思って簡単なまとめを書くことにした。
確かにAppleとGoogleってずっと一緒にやってきた。iPhoneをみても、公式の地図アプリはGoogle Mapだし、ブラウザSafariの検索エンジンはGoogleだ。最初はMicrosoftという共通の敵に向かって共同戦線を組んでいたのだろう(とはいってもGoogleの人たちって、あまり敵やライバルと戦うという動機で動いているんじゃなく、ただ単にテクノロジーでイノベーションを起こすのが好き、っていう人が多いみたいだけど)。GoogleのSchimidtさんも、Appleの社外取締役だったし。
関係がこじれ始めたのは、Google VoiceというアプリがiPhoneのアプリ市場であるApp Storeで拒否されてから。Google Voiceて日本で使えないので、よく分からないんだけど、固定電話、携帯電話、IP電話などを統合できるようなサービスらしい。
Googleは「Appleひどい!」と言ったとか、Appleは「いやうちのせいじゃない。キャリアのせいだ」とか言ったとか言わなかったと、非常にややこしい話になっている。真相はよく分からないんだけど、どうやらAppleが同様の電話統合サービスに乗り出すためにGoogle Voiceを拒否したんじゃないかというのが、最近では有力な説になっている。(関連記事AppleがIP電話に乗り出す可能性とキャリアから主導権を奪う可能性)
このときに米連邦通信委員会が調査に乗り出し、SchimidtさんはAppleの取締役会を退任している。
そしてGoogleはこのほど、アプリではなくブラウザで利用できるサービスとしてGoogle Voiceをリリースした。(Cnetの関連記事)
最近では両社は、協力し合うより、競合し合うことのほうが多い。GoogleはモバイルOSのAndroidをハードメーカーに無料で配布し、iPhone対抗機種の登場を次々と促進している。それだけはなく、自らスマートフォンNexus Oneを発売した。(関連記事Google自社開発ケータイNexus One最速レビューは「微妙」 GoogleのNexus Oneの狙いは主導権をキャリアから奪取すること)
クラウドコンピューティングの領域では、AppleはMobileMeというサービスをやってるし、GoogleはGmailやGoogle DocsやGoogle Calendarなどの一連のサービスを持っている。
Google傘下のYouTubeが映画の有料配信を始めれば、AppleのiTune Storeと競合するし、Google傘下の写真サービスのPicasaはAppleのiPhotoと競合している。
モバイル広告の領域では、Admobの買収合戦でGoogleとAppleは最後まで競い合ったといわれるし、AdmobをGoogleに取られたのでAppleは第2位のQuattro Wirelessを買収した。(関連記事Appleがモバイル広告のベンチャー買収?対Google戦の最前線はここだ! ケータイ向け広告マーケットプレースのアドモブ社、日本進出)
普通ならライバル同士の競争はイノベーションを加速させるんでユーザーとしては歓迎なんだけど、AppleとGoogleの競合って、VHSとベータのような規格対立になりそうな気もして少々心配。