- 雨を降らせる機械からiPhone電脳メガネまで「自分が欲しいから作った」Mashup Awardめっちゃ楽しい12作品【鈴木まなみ】 - 2013-11-19
- スマホアプリは大手有利の時代【湯川】 - 2013-07-05
- そしてMacBook Airは僕にとっての神マシンとなった【湯川鶴章】 - 2013-06-14
米半導体大手のIntelは、パソコンセキュリティソフト大手McAfeeを76億8000万ドルで買収すると発表した。(英文発表文)
ハードメーカーであるIntelがソフトメーカーであるMaAfeeを買収することで、Intelの半導体上でより強固なセキュリティを実現することになるという。
IntelのCEOのPaul Otellini氏は発表文の中で、「過去には省エネやコネクティビティがユーザーにとっての最重要課題だった。今後はそれにさらにセキュリティが加わるだろう」とコメントしている。
また完全子会社となるMaAfeeのIntel本社側の担当重役となるRenée James上級副社長は「ワイヤレスモバイルという急成長する領域で、ハードウェアからのセキュリティ対策という革新的な手法で今後の危機に対抗していく」と語っている。
もうパソコン全盛期じゃない。パソコン全盛期にMicrosoftとともに覇者の位置にいたIntelとしては、スマートフォンやタブレット機器や、秋から出てくるGoogle TVみたいな新しいデバイスの中にも「Intelはいってる」状態でいたいんだろう。でもそういった領域では既に競合他社に負けているし、Appleなんかは自分で半導体を開発したりしている。これはやばい、ということなんでしょう。
なにか他社がやっていないことをしないと。そうだ、セキュリティ対策って必要になる。iPhoneにはアンチウイルスソフト載ってないし。でも今後ウイルスやハッカーなんかもiPhone狙ってくるはず。じゃあセキュリティを強化した半導体を作ろう。そうすればもういちどIntelの半導体が採用されるようになる・・・。こういう考えなんだろうと思う。
半導体レベルでセキュリティ対策を施すことがどの程度、有効なのかは僕には分からないので、今回の買収がどの程度、いいアイデアなのかは分からない。
でも1つ分かるのは、パソコンってもともとセキュリティのことを考えて作られたものじゃなかった。最初のころはウイルスもなかったから。パソコンユーザーはセキュリティ対策をするのはユーザー自身の責任だと考えているところがあって、「セキュリティ対策ができていないパソコンメーカーはケシカラン、Microsoftはケシカラン」ということにはならない。(最近はちょっと変わってきたかもしれないけど)。
一方でiPhoneなんかのモバイルデバイスは、メーカーがセキュリティのことに対して全責任を負ってきたし、これからも全責任を負って対応していくんだと思う。自分たちでやってきたし、これからも自分たちでやっていくもんだと思っている。なので、今さら他社に頼ろうという気にはならないと思うんだけど。だって自分たちのほうがモバイルセキュリティに関しては経験が長いし詳しいから。
んーどうなんだろ、今回の買収って。
でもまあIntelは新しい領域に果敢に挑戦しようということなんだから、あまりケチつけずに「健闘を祈る」というまとめにしておきます。