- 雨を降らせる機械からiPhone電脳メガネまで「自分が欲しいから作った」Mashup Awardめっちゃ楽しい12作品【鈴木まなみ】 - 2013-11-19
- スマホアプリは大手有利の時代【湯川】 - 2013-07-05
- そしてMacBook Airは僕にとっての神マシンとなった【湯川鶴章】 - 2013-06-14
米調査会社comScoreは、インドのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の7月のユーザー数調査で、OrkutをFacebookが抜いて同国内SNS首位になったと発表した。昨年7月の調査ではOrkutが2倍以上のユーザー数を誇っていたのに、わずか1年でFacebookが179%もユーザー数を伸ばしてOrkutから首位の座を奪い取った。
Facebookは世界各地でその勢力を伸ばし続けている。株式会社ループス・コミュニケーションズの斉藤徹氏の記事によると、昨年1年間だけでも世界131カ国中、30カ国のトップSNSの座を奪っており、111カ国でトップとなっているという。
FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏によると、世界でもFacebookがトップSNSの座についていない主要国は、ロシア、中国、韓国、日本の4つしか残っておらず、これらの国でも会員数が伸び始めたので、いずれ会員数が10億人に達するだろうと語ったという。中国ではFacebookが禁止されているわけだが、ロシア、韓国、日本はユーザー数がまだ100万人規模であるものの、半年ごとに倍々ゲームで伸びているという。
日本には、mixi、GREE、モバゲータウンの3大SNSが存在するが、GREE、モバゲータウンはソーシャルゲームを核にしたSNS。 Facebookと同様に人間関係をベースにしたSNSとなると、mixi。mixiがFacebookの競合ということになる。Facebook自体も mixiを意識しているようで、Facebookに関する最近の書籍The Facebook Effect: The Inside Story of the Company That Is Connecting the World(David Kirkpatrick著)の中で、Facebookの「気がかりな競合社(worrisome rival)」としてmixiが取り上げられている。
本の中で著者は「Facebookは引き続き有力なライバルと対峙しなければならない」とした上で、Facebookにとって「気がかり」なのは、 1つの国で独占的なシェアを持つSNS。その筆頭として、日本のmixiが取り上げている。Facebook幹部の言葉として引用されているわけではないが、幹部のインタビューを繰り返した著者が「Facebookにとって気がかりな存在」と形容するということは、Facebook幹部がこれに似た表現を使っていたと考えていいだろう。
FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏は、複数のSNSを使いこなすユーザーがほとんどいないことに、早い時点で気がついたという。ほとんどのユーザーにとって最も活発に利用するSNSが1つあるだけで、いずれほとんどのSNSは1つのSNSに統合される運命にあると、同氏は考えている。
このため特定の国の中で独占的な地位にいるSNSの牙城を切り崩していくことが戦略的に不可欠、というのが同氏の考えのようだ。トップSNSの地位をつかめていない国について、同氏はこう語っている。「半年や1年で勝てるとは思っていない。でも3年から5年のスパンなら可能性はあると思う」。
モバイルこそがFacebookの未来
では具体的にどのような戦略でmixiの牙城を切り崩していこうと考えているのだろうか。