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[読了時間:3分、「蛇足」含む]
ロイター通信は、米YahooがiPhone、Androidケータイ向けにビデオ通話が可能なYahooメッセンジャーアプリを準備していると報じた。8100万人のユーザーを抱えるコミュニケーションサービスなだけに、ビデオ通話で先行するAppleのFaceTimeにとって驚異となりそうだ、としている。
それによると、FaceTimeは携帯電話の3G回線では使用できないが、Yahooメッセンジャーアプリは3G回線、wi-fiのどちらでも使用可能なのが大きな特徴。
Yahooのアプリは現在、iPhoneのAppStoreの承認待ちの状態。AppStoreには既にビデオチャットが可能なアプリが何点か存在するし、Apple自体も「AppStoreは、3G、wi-fiを使ったビデオ通話機能を搭載したアプリを承認している」と文書で審査基準を明らかにしているという。
ロイターの記事は、Appleが承認するかどうかが焦点のような書き方だけど、そこがポイントじゃないと思う。Appleは承認するさ。
問題は携帯電話会社(キャリア)が承認するかどうか。だってデータ容量が大きいビデオ会話が突然普及して困るのは電話会社だから。Appleだって3G回線でFaceTimeが使えるようになれば、一気にFaceTimeが広がってありがたいんだろうけど、電話会社の意向をくんで3G回線では使えないようにしている。3G回線では使えないので、iPhone4がこれだけ売れたのに、周りでFaceTimeを使っている人がまったくいない。
マスキンのAndroid携帯用「スカイプ」が遂に正式リリース、スマートフォン無料通話網が完成か(追記あり:重要) 【増田@maskin真樹】の記事にあるように、SkypeでもiPhoneとAndroidケータイ間で無料通話ができるようになった!と思ったら、小さな但し書きで「中国と日本はのぞく」みたいに書かれている。
つまり新しい通話の形を承認するかどうかは電話会社次第なんだ。
だから欧米でものすごく普及しているYahooのアプリでビデオ通話が可能になったとしても、一気にビデオ通話が普及するとは限らない。
ただAppleのFaceTime、Yahooのメッセンジャー、Skype、それにGoogleやFacebookなども加わって、音声通話、ビデオ通話の覇権争いが今後激化するのは間違いないと思う。どうやって多くの携帯電話事業者をうまく説得できるかに勝負がかかっているような気がする。
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