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お待ちかね、米Appleの新製品発表会がいよいよ日本時間の本日深夜に開催される。これまでユーザーの期待を上回る製品を出し続けているApple。果たして今回も、サプライズが待っているのだろうか。
米Wall Street Journalは、今回の発表が期待倒れになる可能性があるという論調の記事「Apple Faces Challenges for New iPhone – WSJ.com」を書いている。Android端末からの挑戦を受け、ユーザーをびっくりさせるような革新を生むことが難しくなっているというのがその理由だ。Endpoint Technologies AssociatesのアナリストRoger Kay 氏は「Appleにとってもユーザーの期待に追いつかなくなる時点が必ずくるはず」と語っているという。
Appleの発表会は、サンフランシスコの巨大展示会会場を借り切って行うのが恒例となっているが、今回は同社本社で比較的小さな発表会を行う予定。また前回の発表会の模様はネットでライブ中継されたが、今回はネット中継は予定されていないという。(関連記事:Apple will NOT stream tomorrow’s iPhone event | 9to5Mac | Apple Intelligence)こうしたことからも今回の発表には、大きなサプライズがないのではないかという見方が強まっている。
一方でサプライズの1つになるかもしれないと言われているのが、音声操作技術。昨年4月にAppleは想定2億ドルで仮想秘書技術のベンチャーSiri社を買収している。その技術が今回の発表の目玉になるのではないかといううわさだ。買収してから1年半。確かにもうそろそろ搭載されてもいい時期だ。
買収される前にSiriが作成した以下のプロモーションビデオを見れば、音声操作技術でiPhoneがどのようになりのかある程度予想がつく。
「ロマンチックなイタリアンレストランはどこだろう」とiPhoneに向かって声を出せば、幾つか候補を示してくれる。そのうちの一つを選んで「このレストランで明日の夜二人で予約を取って」と話かけると、予約サービスを通じて予約してくれる。「食事のあとは映画が見たいんだけど、話題の映画を上映しているところは?」と聞くと、レストランの近くの映画館の上映時間を探してくれる。「この週末、何か面白いことしたいんだけど、何かない?」という漠然とした質問でも、ユーザーの居住地を認識しているので、その周辺のイベントを表示してくれるという。また前後の会話の流れも認識しているので、「サンフランシスコ周辺では?」という質問でもイベントに関しての質問であることを認識し、サンフランシスコ周辺の週末のイベントを表示してくれるらしい。「酔っ払ったんで、家へ連れて帰って」というような命令でも文脈を理解して、タクシー会社のウェブサービスにアクセスし、現在地と自宅住所を自動的に入力し、タクシーを呼んでくれるのだという。
確かにこの機能が搭載されれば、iPhoneは画期的な進化を遂げるかもしれない。
先日のアメリカ出張では、Android端末を英語設定に切り替えて音声操作技術を試したんだけど、これは本当に便利だった。地図の検索も、歩行者ナビの操作も、声でできるんだから。電話も「call 〇〇」って人の名前を言えばかかるし、音楽も「play 〇〇」って曲名を言えばかかる。モバイル機器に音声技術は、鬼に金棒だと思う。もちろん認識精度が高くないとだめなんだけど。ちなみに車のカーナビの音声認識の精度はひどい。やはり無数の検索データを持っていて「もしかして」レコメンド機能を実現できるGoogleだからこそ、曖昧な発音でも「もしかして」と思って正しいキーワードで認識できるんだと思う。
さてsiriのことは1年半ほど前に記事にしている。もともとは米軍関連の技術だとか。iPhoneは電子秘書に進化する=AppleがSiriを買収【湯川】 : TechWave
今回の発表でiPhoneにsiriの技術が乗ったとしても、日本語対応するにはしばらくかかるかも。もしそうなら日本人にとっては「がっかりな」発表になるかもね。
また日本語でも同様のアプリは実は存在する。「netpeople:a」(ネットピープルエー)というバーチャルアシスタントアプリで、docomoからリリースされたサムソンのGALAXY S IIで利用が可能。