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インドでテクノロジービジネスを展開する上で問題視されていることの1つにカースト制度がある。「カースト制度がある限り、インドの急速な経済発展は見込めない」という意見を聞いたことがある。実際にカースト制度はどの程度、インド社会に根付いているのだろうか。
インドに到着してまだ1日半なので、もちろん僕自身がカースト制度を実感できるわけもない。なのでインドツアーをコーディネートしてくれたムーンライトウェイヴ株式会社の望月奈津子さんの友人のホームパーティーに招待されたので、その場に集まったインド人に聞いてみることにした。その結果、少なくとも都市部においては事実上は存在しない、という意見が多かった。
パーティーを主催したAfroAsia紙編集長のRenu Malhotraさんの息子のMayank Malhotraさんは「カースト制度よりも経済格差が、社会に階層を作るようになっている」と話してくれた。ただ階層は存在するものの、同じ学校に通う生徒同士ではほとんど階層を意識しないようだ。
パーティーに出席していた弁護士manju oberoさんは言う。「インド独立後の1951年に施行された憲法によりカースト制度によるすべての差別が禁止されたんです。でもその後、25年くらいは社会の隅々に差別は根強く残っていたかもしれません。でも地方から職を求めて都市部に人々が移住するようになってから、都市部ではカースト制度はそれほど厳格に運用されなくなった。またさらに都市部の人口が増え、人々が郊外に移り住むようになれば、カーストがますます目立たなくなった。完全になくなったとは言いません。でも少なくとも都市部では急速になくなりつつあるんだと思います」。
政治家はカースト制度を話題にすることが多いという。カースト制度の弊害をなくすことを公約することで票を集めることを目指す政治家がいる一方で、特定のカーストの階級にアピールすることで票集めを目指す政治家をいるそうだ。
しかし現実的には、高度成長を続ける中で明確になってきた国民間の経済格差のほうが大きな問題になりつつあるようだ。