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「世界のニッポン人」、海外で活躍する日本人のためのご近所つながり支援ポータル by ChatWork 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 ChatWorkは2012年12月6日、海外在住の日本人のネットワーキングを支援するポータルサイト「世界のニッポン人」をスタートした。

 現時点で対象となるのは「サンフランシスコ」「シリコンバレー」「ロサンゼルス」「サンディエゴ」「ニューヨーク」「ハワイ」の各都市や地域。

 各地域ページ内には「売ります」情報や「おいしい日本食レストラン」、観光情報、出産や育児、学校、ママ友探しなど、海外在住の日本人には欠かせせない情報を共有できるようになっている。

クラシファイド型掲示板をChatWorkを受け皿に展開

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 海外に住み初めた際に必要となるのは、やはり文化の違いを理解した日本人からの情報。ただ、地域にもよるが、かなり少ない日本人情報をかき集めるしかなく、例えば「世界のご近所さんを探せ!」のようなクラシファイド型(売ります買います)の掲示板が重宝されている。

 本サービスを立ち上げたChatWork CEO 山本敏行氏も、つい最近シリコンバレー地域に移住(関連記事「あの “非常識な会社”がまたやった。売り上げのある事業をすべて手離してシリコンバレーで挑戦開始」)して、こうした現地の日本人情報を重宝していたという。

 「ところが、その「世界のご近所さんを探せ!」が2012年末で終了するというんです。登録者数は4万ほどいるのですが、シリコンバレー界隈で6000人くらいの利用者がいて、困ると思うんです。

 そこで、立ち上げたのが「世界のニッポン人」です。

 ビジネスチャットのChatWorkには、誰もが参加できる公開型グループという仕組みがありますので、それを上手く使って、いわゆる掲示板のスレッドをこのグループで運営するという考えです」(山本社長)。

 以下、シリコンバレーの「おいしい日本食レストラン」グループを開いた画面。一度参加してまえば、ChatWork内のグループアイコンとして表示されるので、容易にアクセスすることができる。

 参加者はChatWork利用者に限定されるものの、ユーザー同士で仲良くなった際、任意で別のグループを新たに立ち上げることも可能であるため、海外の日本人同士のネットワーキング構築に貢献できるという考えだ。

 「自分も海外に出てみて、日本から世界に出るというものの一筋縄ではいかないなと思ったんです。現地に根ざし、腰を据え、長期戦を覚悟する必要がある。その前にまずは、既に海外にいる日本人をネットワーク化しようとこの企画を考えました。

 もちろん “コミュニティ運営は大変では?” とか “ChatWorkを運営する会社がやって効果が出るのか?” という反対意見も出てきましたが、私が米国にいて、そのニーズを肌で感じた上でのことなので、日本ではなくこちらで決定権を持つべきだと思い、リソースが少ないUSチームだけでできる範囲でまずはローンチした次第です。

 ゲームのようにスマホだけで爆発的に海外まで普及という風にはいかないけれど、虎視眈々と世界を狙っていく、その第一歩と認識しています」(山本社長)。

 そんな「世界のニッポン人」だが、まずは6地域からスタート。今後、アメリカ15都市に拡大する他、アジア5カ国、ヨーロッパ5カ国など世界に展開させていく予定だ。

【関連URL】
・世界のニッポン人 – 日本人のご近所さんと気軽に情報交換!
http://www.nipponjin.jp/
・ あの “非常識な会社”がまたやった。売り上げのある事業をすべて手離してシリコンバレーで挑戦開始 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51761419.html
・TechCrunch Disrupt参加者からのレポート、日本の存在感は? 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51762185.html
・「KDDI ChatWork」提供へ、EC studio が KDDI と業務提携【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51744074.html
・「メールの時代は終了しました」 非常識な企業による非常識なコミュニケーションサービス「チャットワーク」が登場【増田(@maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51608103.html
・「お客に会わない」で有名 日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方 【増田(@maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51523657.html

蛇足:僕はこう思ったッス
借金もせず投資も受けず、地力で北米に進出し、その過程をFacebook等で公開しながら着実に前進し続けるChatWork山本氏。実は彼はTechWaveVANGUARDの第一期塾生なのだが、その時議論していたのがまさに海外でのマーケティングの話。その時は机上の話でしかなかったが、こうしてリアルに現地の奮闘が伝わってくるのはすごいことだと思う。今回のサイトはジャストアイディアで2週間程度でローンチしたとのことだが、ChatWorkの仕組みと方向性、そして現地のニーズなどをふまえるとジャストミートになるのではないかと思っている。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。地方から全国、世界へを体現中。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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