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2万人を集めるテックイベント「collision」が2017年5月2日から4日にかけて米・ニューオリンズで開催されました。
スタートアップや企業のイノベーションをリードするエクゼクティブが集結するこのイベントですが、日本からの参加は極めて少ない状態。TechWaveでは特派員を派遣し、ここでしか読めない特別レポートをお届けしています!今回は最終回として巨大イベントの歩き方のノウハウを紹介します。
Collisionの参加方法から会場の歩き方までをまとめてみた。ここまで見てきたレポート(第1弾・第2弾・第3弾・第4弾)からCollisionの魅力がお分かりいただけただろうか、最後に、来年度参加する人のために、Collisionの歩き方をレポートしたい。
改めて、Collision とは?
Collision は米国ニューオーリンズで開催されているテクノロジーカンファレンス。Web Summitという世界最大級のテクノロジーカンファレンスの米国版。Web Summitは、ダブリン(アイルランド)で2010年にスタート。パディ・コスグレイブ氏を中心に3名で発足させたこのイベントは、6年で5万人規模のイベントに急成長し、今ではCESとWorld Mobile Congressに次ぐ世界第3位のテクノロジーカンファレンスである。ディスラプティブ(破壊的)・スタートアップコミュニティを中心に、企業、業界のリーダー、投資家、メディア、政府をつなぐプラットフォームとなっている。
Collision は、Web Summitの米国版として2014年にスタート。2016年よりラスベガスからニューオーリンズに場所を移し開催している。ニューオーリンズで開催されている有名なジャズフェスティバルと同時期なこともあり、町中がにぎわっている。
Collision 2017年度イベントサマリー
日程:5月2日(火)~5月4日(木)※5月1日にプレオープニングパーティー有
場所:ニューオーリンズ(米国)
会場:Ernest N. Morial Convention Center
プログラム:展示会、パネルセッション、ナイトサミット(※1)
参加者数:19,732名
参加国:119か国(米国、カナダ、英国、アイルランド、メキシコ)
カンファレンストラック数:14トラック
スピーカー数:357名
スタートアップ:605社
投資家:400名
メディア:631名
Collision 参加方法について
・パス料金
Collisionは基本事前登録制。参加パスの通常価は1,400ドル。2for1(1名分の値段で2枚買えるもの)などのプロモーションも行っているので、その時に購入するのがおすすめ。2017年は初めて”Women in Tech”というプロモーションも行っていた。女性が女性を紹介するとパスがお得になるというものだ。現地でも昨年より女性が増えたと話す参加者が多かった。
・パス購入から当日まで
パスを購入すると完了メールが届き、4桁のコードが送られてくる。このコードが後ほどアプリにログインする際に必要。
・アプリダウンロード ※これをしないと入場できない!
iTunesやAndroidストアでアプリをダウンロード。ログインする際に、申込完了コードとメールアドレスを入力。アプリには、自分のプロフィール写真や会社名、役職、自己紹介を入力する。これで入場までの準備はOK.
当日入場方法
当日、入場に必要なものは、この2つ。
・アプリのQRコード
・写真付き身分証明書(日本人であればパスポート)
アプリのメニュー上から2つ目の”Registration QR Code”をタップして受付で見せる。これと身分証明書を見せてOKであれば、バッジとリストバンドがもらえる。このリストバンドは3日間ずっと身に付いていなければならない。これをなくすと再発行はしてもらえないので、注意。また2日目以降は、入場の際にリストバンドを引っ張ってチェックされるので、間違っても初日の夜にハサミで切ってはいけない。
Collisionでは14のトラックでセッションが繰り広げられる。マーケティング(Panda Conf)、SaaS、クリエイティブ、オートテック、ボット(Talk Robot)、スタートアップ、音楽までカバーされている分野は幅広い。セッションでは、それぞれの分野をリードしている人物が登壇する。 攻略方法 1.アプリで事前に見たいセッションや見たいスピーカーをお気に入りに追加 2.アプリでスピーカーに話しかける 3.気になるスピーカーはQ&Aセッションを狙って Collisionの目玉のひとつである出展会場。スタートアップのみならず、KMPGなどの大手も出展している。2017年は605社のスタートアップが参加。 スタートアップは大きく分けて3つのカテゴリーに分かれている。 ・ALPHA:480社 Collisionでは、応募すれば誰しもが出展できるわけではない。例年、何万ものスタートアップが応募してくるそうだが、審査を通過するのは数百社。書類審査とビデオコール面接が行われる。そして選ばれても出展できるのは1日のみ。毎日1日しかない出展のチャンスを逃すまいと会場は熱気であふれている。 攻略方法 ・朝、セッションが始まる前&ランチ時間がおすすめ Collisionのもうひとつの目玉、ナイトサミット。街中にある複数のパブやバーでネットワークパーティーが開催される。ただ夜の街に繰り出して遊んでいるわけではない。ここは投資先案件が決定したり、新しいビジネスパートナーとつながる場所。Uberのシリーズ2の投資がいつどこで決まったかご存知だろうか?なんとWeb Summit初日のナイトサミットだったそう。 2017年の開催場所はこちら 企業がスポンサーをしていたり 道まで人が溢れている 攻略法 ・とにかく参加しよう ・おすすめフレーズ (以上) 【関連URL】
ブックマークしておくとアプリから通知が来るので見たいセッションを見逃さない。これらのカンファレンスは同時に行われているので、タイムマネジメントは必須。同じスピーカーが2つ以上のセッションに登壇することも多いので、気になるスピーカーを1日追いかけると理解が深まる。
Collisoinのアプリには、参加者すべて(参加者、スピーカー、スポンサー、出展者、スタッフ)が登録されている。気になるスピーカーに直接アプリのチャット機能で話しかけることも可能。TwitterやUberへの投資で有名なクリス・サッカ氏にも”Hi”と気軽にメッセージを送れる。ちなみにこの画面は特派員へのおすすめなので、他の参加者はまた画面が違う。このイベントの主催者チームにはデータサイエンティストが在籍していて、過去のデータや公開データから興味・関心によって最適なレコメンドをしてくれる。
Collisionでは、メインのセッションの後に展示会場に設置されたステージでQ&Aセッションがあった。すべてのスピーカーが行ったわけではないがビッグネームの登壇が目立った。特派員もこのコカ・コーラのCTOにQ&Aセッション後に直接話すことができた。Collisionの歩き方:出展会場
まだ外部からの投資を受けていないアーリーステージの企業
・BETA:88社
500Kユーロ以下の投資を受けている企業
・START:26社
5百万ドル以上の投資を受けている企業。その他従業員の数やオフィス規模なども審査対象
セッションを聞いていると1日がそれで終わってしまう。出展会場を回るなら朝セッションが始まる前がおすすめ。朝一だと出展者もよく対応してくれる。逆に1日の終わりだとエネルギーを使い果たしている出展者が多い。
・カテゴリー別に回る
出展会場はステージと連動して設置されている。自分が興味のある分野(アドテク、Eコマース、ビッグデータ、人工知能(AI)、ヘルステック、EdTech、など)を中心に回ると効率よく回ることができる。Collisionの歩き方:ナイトサミット
日本人だからといって恥ずかしがってはいけない。英語がネイティブではない人もたくさんいるので怖がらずに参加しよう。リストバンドをしているので、参加者かどうかはすぐにわかる。初日になった人は、2日目以降一緒に待ち合わせするのもあり。
「Hi! Are you here for Collision?」(リストバンドを見れば明らかなのだが、ネイティブの人もアイスブレイクとしてよく使っていたフレーズ)
「Hi! Are you enjoying the Conference?」
・Collision Conf
https://collisionconf.com
・スタートアップが大企業へのプレゼンに失敗する理由 ー イベント「collision」特別レポート第1弾
http://techwave.jp/archives/collision-2017-report-01.html
・Justin.tvの失敗からTwitch の成功へ ー イベント「collision」特別レポート第2弾
http://techwave.jp/archives/collision-2017-report-02.html
・怠け者マーケターに共通する3つの特徴と改善策 ー イベント「collision」特別レポート第3弾
http://techwave.jp/archives/collision-2017-report-03.html
・オグルヴィ女性CMOが語った第2のユナイテッド航空にならないためのブランディング改革ー イベント「collision」特別レポート第4弾
http://techwave.jp/archives/collision-2017-report-04.html
さんいかがだったでしょうか? Collisionを見逃してしまった方にもまだチャンスはあります。7月には香港でアジア版のRISEが開催。11月にはポルトガルのリスボンでWeb Summitが開催されるんです。本家Web Summitの魅力は何といっても世界最大級の開催規模。6万人が世界各国からリスボンに集結し、3日間にわたりセッション、展示会、そしてネットワーキングが開催されます。
特に宇香港でのRISEはアジア圏への進出を検討している企業におすすめです。香港をはじめ、中国本土、台湾、韓国、インドネシア、タイ、ベトナム、インド、シンガポールなどから多くの参加者が訪れるからです。日本から5時間ほどのフライトで行ける点も魅力的。日本企業の参加はまだ少ないので、トレンドを先取りするチャンスだと思います。皆さん、ぜひ現地でお会いしましょう!