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ソーシャルゲームを主力とするDeNAが、ゲーム以外の新規事業展開を加速している。これまでコミュニケーションアプリの「Flat」やDNA検査は十分な反響を呼んだし、この「Mirrativ」も世界からの脚光を浴びそうだ。
「Mirrativ」は、スマホの画面をリアルタイムで動画配信することができる単独のアプリ。Android用アプリのベータ版として提供してきたが、間もなくiOS向けに表示閲覧とコミュニケーションに特化したアプリも公開されなど展開が加速される。
スマホ画面の動画記録およびストリーミング配信というと、予めSDKを組み込んた特定のアプリに限定されてきた。PlayStation4やWindows10(Windows 10の全て、ざっくりまとめてみた 【@maskin】)のように基本システムに記録と配信を組み込んでいるものや、スマホとPCを連携させた手法が認知されているが、筆者の知る限りではスマホ単体で実現できたものは存在しなかった。
それに対し「Mirrativ」は、アプリをAndroid端末にインストールするだけで、スマホの画面を動画で配信できるようになる。具体的には以下のような形だ。
「Mirrativ」の最大の特徴は、どのアプリの画面も配信できるというところ。スマホ画面の配信といえばゲーム実況というイメージが強かったが、ウェブブラウザやデスクトップの操作などにも対応するという事態となる。
プライベート空間をコネクテッドにする
ゲームプレイ動画共有は世界中で脚光を浴びており、直近の1~2年で数十倍成長しているプラットフォームも存在している。これがゲームしばりというリミッターを解除することで、その用途は無限大になるどころか、新たなネットカルチャー創成の契機となる可能性もある。
ディー・エヌ・エー モバイルサービス開発事業部 シニアマネージャー 赤川隼一 氏は 「スマホの画面はめちゃくちゃプライベートなものですが、それらを常時接続の世界につなげていくことであらたなコミュニケーションカルチャーを生む可能性がある」と語る。
ディー・エヌ・エー モバイルサービス開発事業部 シニアマネージャー 赤川隼一 氏
「例えば、過去、Facebookが出た頃は、実名をネットに上げるなんて、と批判されていたし、SnapChatもあの独特な機能が受け入れられるとは考えられていませんでした。Mirrativは、機能面だけでみれば色々考えられますが、スマホ画面をコネクテッドにするということの可能性を信じて仕掛けてゆきたいです」。
【関連URL】
・Mirrativ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.dena.mirrativ
・DeNA社員の半数近くが利用する、社内匿名掲示板「Flat」の強さとは @maskin
http://techwave.jp/archives/dena_launching_bbsapp_flat.html
・4000%成長、ゲームプレイ動画共有「Kamcord」の効果 #IVS 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/kamcord_ivs.html
SHOWROOMなどで構築したリアルタイム性がうまく活用されているようで、比較的非力なデバイスでも軽いし(日本の)3G回線でもいけるとのこと。DeNAの高い技術力をうまくコーディネートできた好例。 スマホ動画配信系のサービスは、1億以上のユーザー(デバイス)を抱えるところも多く、彼らは当然ながらそのレベルには到達したいと考えている。ただ、Mirrativの場合はスマホユーザー以外にターゲット市場が明確化されていないのが、それがむしろチャンスを堀り当てるきっかけになり、大化けすることも考えられそうだ。