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ID Cruise社は2018年7月20日、「心理学」と「行動遺伝学」と独自AIアルゴリズムを掛け合わせた情報レコメンドサービス「3iエンジン」の広告配信に実装すべくクラウドファンディングで資金調達を実施します。
「3iエンジン」は、ユーザーのオンライン上の行動を分析し、必要としている情報の潜在ニーズを掘り当て、それに適したAIエンジンです。ID Cruise社はLINE社のCSR部門と共同で研究を進めており、今回の資金による広告配信への実装にはID Cruise社の独自情報メディアなどで行われる見込みです。
これまでの広告配信は、ユーザーの閲覧履歴とCookieをデータベースに蓄積し、他の関係の無いサイトでも広告を出し続けるという半ば強引な要素があるのを否めませんでした。
「3iエンジン」では「ユーザーが見たニュース記事に含まれている単語を分析し、どの単語が含まれている記事を読むと、どういった性格や趣味嗜好を持つかなど、個人履歴の心理学理論への落とし込み」をAIの機械学習によって行っており、結果的にユーザーの行動を先回りするレコメンデーションを行うことが可能です。
一方のLINEは、国内最大のプラットフォームとしてIDベースの広告配信展開を画策しており、それ以外のミッションについても「3iエンジン」との相性は高いと考えられます。実際、ID Cruise社とLINE社 CSR部門との共同研究では「ネット上の行動(SNSの利用頻度など)と性格に関連性を裏付けるデータを獲得できた」としており、今後の当プロジェクトにおける「機械学習の教師データとして活用していく予定」ということです。
なお共同研究の成果は、後日論文として発表される予定です。
ID Cruise社は2017年に創業。 創業者は、地方の新聞社で記者を経験してきた山内大輔 氏。楽天やモバイル向け動画ベンチャーでの管理職経験。DMMなどの新規事業立ち上げ支援、その後、DMMのオウンドメディアを立ち上げ約1年で3000万PVに到達するなどのメディア方面での実績があります。
今回のクラウドファンディングで調達を目論むのは7000万円。2018年7月22日20時から実施されます。
調達した資金は、AIとアドテク分野のエンジニアと研究員の獲得に充てられる予定。今後、2018年中に「3iエンジン」のコアと広告エンジンを開発し、順次適用範囲を拡大していく計画です。「将来的には、コンサルティング分野や他業種へのデータ提供なども視野にいれています」(ID Cruise 山内大輔 氏)。
【関連URL】
・[公式] ID Cruise
・[募集] 遺伝子レベルで需要を探る!個人特性分析型AIアルゴリズム「3iエンジン」|FUNDINNO
蛇足:僕はこう思ったッス
今回の資金調達で使用されるクラウドファンディングは「ファンディーノ(FUNDINNO)」。たった数日で数千万円を数百人から調達してしまう勢いがある媒体だ。もう40年近くスタートアップの世界をみてきた自分にとって、正直言ってスタートアップが数百人の投資家を抱えることにリアリティを感じることができないのだが、実際はどうなのだろうか。こうした取り組みなら、個人でも機関投資家でも投資ニーズはあると思うのだが、あえてクラウドファンディングを選択しているのだとしたらおもしろい。今後の動きに注目したい。