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さまざまなデバイスが続々と登場する現代において、生活スタイルを変容させるような製品に出会えることは意外と少ないかもしれません。そんな中にもこのポータブルなスピーカー「OVO(オボ)」は筆者の生活をがらっと変えてしまいました。
手がけたのは2016年にクラウドファンディング サイト「マクアケ」の当時の最高額をDJデバイス「GODJ Plus」で叩き出した仙台のJDSounds社。「OVO(オボ)」は、その次となるオリジナルプロジェクトで、CCI系クラウドファンディング「グリーンファンディング」で9488万円超を調達した実力派音響モノ系スタートアップの作品です。
スマホやPCに最適化されたスピーカー
世の中にはさまざまなスピーカーがありますが、「OVO(オボ)」はスマホやPCに最適化されたスピーカーといっていいでしょう。手の届く範囲で良質なサウンドを手に入れることができる最高のデバイスの一つといえるかもしれません。
まず、スマホで聴いている音楽。これを「OVO(オボ)」で聴いてみると、クラシックからジャズ、エレクトロニカなどさまざまなジャンルの音楽の要素がとてもクリアになりだします。筆者は、「OVO(オボ)」のサウンドに触れてから、外で音楽を聞くことが増えました。公園や自然の中で、アンビエント・ミュージックを聴くと、本当に包まれるような感覚になるからです。
そしてもう一つ「OVO(オボ)」には大きなポイントがあります。上の写真をみてください。ACコードがないんです。バッテリーを搭載しているわけでもなく、非常に軽量です。バッグに忍ばせていても気になりません。
実は「OVO(オボ)」は、USBからの給電だけで非常に迫力のある音を鳴らすのです。音声もUSB経由で劣化なしで送信される仕組み。PCはもちろん、スマホでも十分すぎる音がでます。
かつ「OVO(オボ)」は特に人の声をクリアにしてくれますから、映画などはもちろん、YouTubeなどのコンテンツの魅力が一気に花開きます。同じものをみているとは思えないほど差が出ます。もちろん、テレカンファレンスなどでも音の聞こえやすさが何段階も向上します。
ACアダプタやバッテリーを搭載した高出力なスピーカーではないので、部屋いっぱいが響くくらいの音量がでるわけではありませんが、手の届く範囲に驚くほど快適なサウンド環境を構築してくれるのがこの製品の魅力です。
ソニーウォークマンの工場におけると過去と未来
「OVO(オボ)」は、かつて日本の家電を世界に知らしめたソニーのウォークマンを生産した工場で最終組立が行われました。筆者がやりたかったのは、現在売られているハイレゾウォークマンの音を「OVO(オボ)」で鳴らすこと。
「OVO(オボ)」はUSBケーブルで給電と音声を送信すると説明しましたが、実はもう一つポートがありアナログのミニジャック(RJ45)も接続できます。その場合、片方のUSBから給電する必要がありますが、これでミニジャックしかないウォークマンの音も再生できました。
そう、「OVO(オボ)」はハイレゾ音源にも対応しているんです。カセットテープのウォークマンは、音楽との触れ方を世界に提案しましたが、ここで生まれた「OVO(オボ)」は、再び新しいサウンドとの関係構築を提案してくれているように思えます。
【関連URL】
・[公式] ポータブルスピーカー OVO
超蛇足:僕はこう思ったッス
初めて筆者が「OVO(オボ)」の原型を工場「ヤグチ電子産業」で見たのは2015年のこと。USB経由の電力供給ながらスピーカーがテーブルを飛び跳ねる姿をみて、“これは大変なものが生まれでてくるぞ”と感じた。クラウドファンディング終了後に出荷が遅れる状況のなかで、大丈夫なのかなと期待と不安に埋め尽くされるなか手元に届いたOVOは本当に魅力的だった。現在、YouTube PremiumやAmazon Video、mora、スカイプのお供として、PCスマホに常時つなげるパートナーとして常に鳴らしっぱなしになっている。